今週発売のAERA(2004年5月17日号)に『「2ちゃんねる」化する日本人の悪意』という記事で、人質事件で巻き起こった「世論」のことを書いているのですが、日本が「2ちゃんねる」化したのではなくて、ただ単に「2ちゃん」にも「日本の現状」が相似形に投影されてるだけなんじゃないの?ネットなんてしないし、NHKしか見ない86歳の祖母だって、3人が誘拐されて3日目ぐらいの時に、我が家へちょうど遊びに来ていて、TVニュースに人質達の家族が映し出されたら、あの家族の政治的な背景なんかは、まったく知らないわけですが、「人質の家族は、ちょっとヘンじゃないの?」なんて言ってたし、ネットを利用する、しないに拘わらず多くの人が、違和感なんかを持って人質のニュースを見ていたのだと思います。その違和感をネットがない頃なら、学校や職場や井戸端会議やらで話す程度の事だったのですが、自由に思ったことを発言できるネット人口が増えた事によって、タブーや、人様の前で言えば冷たい奴に思われかねない事を「2ちゃんねる」やその他の掲示板やウェブ日記で、誰でもが意見(本音)をストレートに表現できているだけにすぎないというところでしょう。正確に言うと、「2ちゃんねる化する日本人」ではなくて、マスコミの実態やプロ市民の不気味さが、一般大衆に発言の機会が与えらたことによって、ごまかしようがなく見えてきたというだけのことで、「2ちゃんねる」は世論の本音の部分をただ顕在化させているだけ。それに、ネットが出来るようになって、マスコミが必ずしも正しくない、むしろ、自分の都合の悪い部分には平気で情報操作するものだと多くの人が知ってしまったことも反発を招く原因の一つでしょう。(このマスコミと世論の乖離が大きくなったのは、日韓ワールドカップからなんですが。)記憶に新しいTBSの「石原都知事発言捏造事件」もネットがない頃なら、視聴者の何人かが、TBSに抗議電話をして終わっていただけだろうけど、ネットが出来てからは「今の発言内容、変えられていない?」と放送された数秒後には同じように感じた人が、どんどん意見を書き込み、いつの間にか、誰かが録画した映像をネット上にアップして、生放送で流したっきりの逃げ切れた内容だったものが、番組をリアルタイムで見ていない人にも確認できるようになる。このようにTBSや朝日の偏向、捏造報道もネットのせいで、簡単に見破られるようになってしまったから、マスコミが、一番利用人口の多い2ちゃんねるを脅威に思ってるのは確かでしょう。また、朝日新聞は社説などを発表した数時間後には、ネット上では論理的に矛盾がないか厳しくチェックされ、矛盾があれば突っ込まれる。ネットの普及のお陰で、サヨク系の論説の貧弱さが明るみに出て論破されてしまう事もサヨク系マスコミは相当焦っているのでしょう。読売に対する批判が殆ど無いのは何故かというと、論理矛盾を余り見せないからです。逆に言えば屁理屈ばかりの社説や記事がネット上で叩かれるのは至極当然の事。まぁ、情報を愚直に売ることを生業としている新聞社と特定思想の宣伝道具としか考えていない新聞社の差でしょうかね。今週のアエラとか岩波、サヨク系メディア・人物のここ最近の露骨な2ちゃんに対する論調とかを見ていると、筑紫が言ったように「便所の落書き」如きを気にする事ないのに、自分達の意見が、なかなか受け入れられない事に、よっぽど追い込まれているのか、今回の人質事件で溢れかえった世論の本音をすべて悪だと決め付けようとするところの必死さが泣けてきます。ただ、こいつらも、ネット世論が自分達の意見と同じだったら批判などせず、成熟した社会とかなんとか言って褒めちぎっているでしょうね。 ↑今日の日記が良ければ押して下さいまし。Myエンピツ追加