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2002年09月08日(日) ユニラテラリズム

ブッシュ大統領支持率が急落。

といっても7%下がって63%だそうです。

もっと下がってもいいと思うのですが。

支持率を下げた原因は、

対イラク戦などの外交問題です。

イラクへの強硬策は、反対の大合唱に包まれています。

まず、ロシアが、そして独仏がはっきりと不支持を宣言し、

この勢いに乗ってパウエル国務長官が公然と

閣内で穏健論の立場を明らかにしました。

5日のNYタイムスでは、

ホワイトハウスと議会の駆け引きを伝える一方で、

ドイツのシュレーダー首相の「イラク攻撃反対論」を

1ページ全面を使って大きく取り上げています。

「仮に国連決議があっても反対」と断言し

「苦言を呈することこそ親友の義務」と言い切るシュレーダー氏が

自身の明確なメッセージを、最も伝統あるNYタイムスという新聞を

選び託したという、言葉の重さや説得力を感じさせる特集でした。

問題は、独仏露とアメリカの「友人」たちが反対の大合唱になっている、

そして国連決議も「まず査察の再開を」という線を出る可能性がない、

そんな中で米軍のイラク攻撃が計画されているというだけではありません。

ブッシュは「議会の承認」なしに攻撃ができると言い切ったのです。

これは、合衆国憲法上全く許されることではありません。

メディアの追及に乗って、野党民主党も黙ってはいません。

4日、ブッシュ大統領は、

上下両院の議会指導者と会って

「議会の意見を聞く」という約束をしましたが、

「仮に議会が反対してもそれには拘束されない」というのですから、

かなりいい加減と言わざるを得ませんね。

ただ、この議会指導者との会見ができたという事態、

議会との間で「意見を聞く」ことへの合意ができたというのは、

ブッシュ政権に取っては点数を稼いだ側面もあるでしょう。

必ず敵を作り出して、戦争をして国民の団結と経済を維持するという、

アメリカ独特のユニラテラリズムもいいかげんにしてほしいものですね。

●ユニラテラリズム● 単独行動主義 
自国の利益だけを優先して外交・軍事を行う政策のこと





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名塚元哉 |←ホームページ