白い木蓮の花の下で ~逝くときは白い木蓮の花の下で~ 目次|過去|未来 【検索からお越しの方へ】
仕事帰り、ふらりと立ち寄った駅構内の雑貨屋さんで、昨年末に死んだ犬とそっくりの置物を見つけた。 懐かしさと愛しさが勢い良く込み上げてきて、しばらくその場所に立ちすくんでしまった。前の犬が死んだ後、新しい犬がやってきて、その子も充分過ぎるほに可愛いのだけど、前の犬を愛していたという事実は消して消えない。 死んだ犬のことを想うと、いまだに痛みを感じるけれど、それは幸せな痛みなのだと思う。幸せな時間を共有したという事実と、そんなにまで好きにさせてくれた存在があった…ってことは自分にとっての宝物なのだと。 1度好きになったものをずっと好きでいられるのは幸せなことだ。 もっとも、だからと言って痛みが減る訳でもなんでもないのだけど、そんな痛みを知らずに生きて行くより、知っている方がちょっぴりお得な気がする。それは、漏れなくついてくるオマケのようなものなのだろう。 懐かしくも切ないひと時だった。だけど、そんな痛みは大事にしていきたいなぁ……なんてことを思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。 |