今日は『K−19』を観に行ってきた。
米ソ冷戦時代にソ連が作った原子力潜水艦の話で
戦闘シーンこそなかったが、ヘビーな戦争映画でブルーな気分この上ない。
戦争というのは理屈抜きで不愉快なものだなぁ……
生命あるものは必ず死んでゆく訳で、その死に方は選べないのだが
少なくとも「殺される」のだけは勘弁してもらいたいと思う。
映画の中で故障した原子炉を修理しなきゃいけない……てな場面がある。
中に入れば放射能に犯されて、死んでしまうかも知れないが
そのままにしておけば爆発を起こして乗務員達は皆死んでしまう。
で。10分間交代で乗務員達が修理に赴くのだが
最初に入った人間は放射能に犯されて瀕死の状態で戻ってくる。
もちろん続いて行く人間は怖くて行きたくないと思う訳だ。
日本も第二次世界大戦で「特攻隊」なんてのがあったけれど
一瞬にして死ねるのと苦しみ抜いて死ぬのでは怖さの度合いが違うと思う。
ま。そこは、ソ連の軍人さんなので、それでも頑張ってくる訳だが
なかに「行きたくない」と、びぴって行けない乗組員もいた。
そりゃぁ、行きたくないだろう。
私がその立場でも行きたくないし、びびって行けないと思う。
行けば無残な姿になって苦しまなければならないと分かっていたら
「もし自分が行かなければ」なんて考えもブッ飛んでしまうだろう。
たぶん、それが普通の反応なのだと思う。
しかし普通の反応が出来ない状態……ってのが戦争なんだろうなぁ。
良く出来た映画だったし、名作だとも思ったが
怖くて、腹立たしくて、やるせない作品だった。
表立って戦争をしていない時でさえ、あんな理不尽なことが起きるなら
実際の戦争となると……そう考えるだに恐ろしい。
私は実際の戦争を知らない世代だが
このまま戦争を知らないまま死んでいきたいと願う。
なんだか今日は色々なことを考えさせられてしまった……
そんなこんなで映画の感想など書いてみたところで
今日の日記は、これににてオシマイ。