白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2002年06月12日(水) 人の趣向。人の繋がり。

人間の趣向って恐い……と思うことがあった。

昨日、乙女な母と愚弟と話をしていて
めずらしく芸能人の話題が上がった。
「じつはね。お母さん、Kがタイプだったりする」と乙女な母。
乙女な母は、乙女であるがゆえに
「誠実そうで、爽やかで、真面目な好青年」が好きだと思っていたので
 ↑乙女な母自身、そんなタイプの人が好きだと話している。
乙女なK君が好きだというのは、以外な発言だったし
なによりもKは私が「人として嫌い」と思うタイプの人間だったので
ちょっとエキサイトして話をしてしまった。

「ところでKの、どこが好きなの?」
「だってKの、○○なとこが感じ悪いと思うけど?」
「Kがたまに見せる、○○な部分って、人してどうかと思うし?」

……ってなことを乙女な母に尋ねてみたら。
乙女な母が毅然と言ってのけたのである。
Kの「あんなところ」や「こんなところ」が嫌なヤツってのは分かっているけど
だけどKの「あんなところ」や「こんなところ」は可愛いと思うし
やっぱり母はKみたいな男性がタイプである……と。

私は乙女な母がK君の「嫌なところ」に気付いていないと思っていたが
乙女な母はKの「嫌なところ」も気付いていたし、それを知ってもなお
「やっぱりKは母の好みタイプの男である」と言い切った。
まぁ、人の趣向はそれぞれなので、それは、それで良いのだが
母娘で、キッパリ趣向が別れたのは珍しいことだった。

私が特に嫌いな芸能人=乙女な母が特に好きな芸能人
別にどうってことは無いのだが、不思議な感じだった。

ここは1つKと同性である愚弟の意見も聞いてみることに。
愚弟の発言は、なかなか興味深いものだった。
俺も姉と同意見でKは嫌いだし、男として、どうかと思う
……って言うかさ……俺、思うんだけど……
Kの性格とか内面って、本質的に死んだ父と似てるよね。

目から鱗が落ちた思いだった。

今まで私は、どうしてKという芸能人を、そこまで嫌いと感じるのか
自分自身でも不思議に思っていたのだが、なるほど納得。
たしかにKの「あんなところ」や「こんなところ」は死んだ父と似ている。
母が好きだと感じ、私が嫌いだと感じる理由も解明されたも同然だ。

「嫌やわぁぁ。やっぱり、お母さんって男を見る目がないのかなぁ?」
……とて、乙女な母は、ちょっぴりショックを受けたようだった。
父は放蕩者で、家族に迷惑をかけまくって死んだので
「もう父みたいな人はこりごり」というのが母の口癖なのだが
今回のことで乙女な母は「そんなタイプの男が好き」ってことが
見事に立証されてしまったのだった。
娘としては「それでも好きだったのね」って事実は嬉しくもあったが……

人間の趣向って恐いなぁ……と思わずにはいられなかった。

いま流行りの「だめんず・うぉ〜か〜」なども、こ〜ゆ〜事なのだろう。
好きという感情は理屈ではなく、もっと深い部分から沸きあがってくるもので
自分では、どうしようもないモノなのではないかと……
……ってことは「一緒になる運命」ってのも存在するのかと思ってみたり。
もちろん理性で「好き」だと感じることもあるだろうが
「惚れる」とか「惹かれる」ってなことになると
もっと動物的だったり、本能的だったりするのかも知れない。

私は運命論者ではないし、「運命」を言い訳に使うのは嫌いだが
それでも見えない糸と言うか、繋がりと言うか
そ〜ゆ〜ものは存在しているのか知れないなぁ……と思った。
「引き合う作用」ってな感じのものがあるんぢゃないかと。
広い意味で使ってみるとするならば
示し合わせている訳ぢゃないのに、似た趣味の人が集って友人になった。
……みたいなこととか。

なんとなく、「日記らしからぬ」そんなことを書いてみたりして
今日の日記は、これにてオシマイ。


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