白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2002年01月28日(月) 快楽の追求は文化でもあり生殖の掟でもある。

『バイブを買いに』 夏目鈴子 角川文庫 を読んだ。
↑日記のタイトルにしたかったのだけれど
 煽りっぽいタイトルなので躊躇しちゃった小心者の私です(苦笑)
……とか言いながら、充分、煽ってるタイトルですか??

「題名は露骨だけれど、なかなか味わい深い良い作品だよ」
……なんて噂を聞いてトライしたのだけれど
私の心にはイマイチ響いてこない1作だった。
良くもなく、悪くもなく……といったところ。

だったら、わざわざ日記に書くこたぁないか。

そう思ったりもしたのだけど、非常に丁寧に書かれた作品だったし
私の好みではなかったが、考え深い部分が多かったので
やっぱり日記に記しておこうと思う。

『バイブを買いに』は短編集で主人公は全員、大人の女性である。
ひと言で説明するなら「恋愛小説集」なのだと思う。
題名と表紙はキワドイが、内容は、それほどキワドクもなかった。
読書家の間では評価が高いようだが、私は「まぁまぁ」の部類だと思う。

ただ「性」についての描かれ方は
作者が女性であるがゆえに「女性」らしい感覚で好感が持てた。
「女性の性」に対して、勘違いしている男性がいたら
読ませてやりたいと思う1冊だ。

短編集の後半は、同一人物が主人公の連作形式になっていて
異性間で「セックス」をしたら必ず考えなければならない問題である
「妊娠」を軸にしてストーリーが展開されている。
産婦人科の描写、中絶する女性の哀しみ、新しい生命の喜び……
セックス」の後につきまとう一連の出来事が生き生きと描かれていて
私は、ますます「男性に読んで欲しい1冊だ」と思った。
テーマは重苦しいがサラリと描かれていて
なおかつ、作者の優しさが、チラホラ見え隠れするので
するすると心の中のは行っていくような作品だった。

私は女性が弱い生き物だという考えは持ちあわせてはいないのだけれど
こと「異性間のセックス」に対してだけは男性の心配りが欲しいと思う。
セックスは快楽の源だけど、もともとは繁殖するための手段なのだから。

セックスを快楽にまで高めた人間の文化って素晴らしい!
……と思うと同時に
勘違いしてる人も多いんぢゃねぇのか?
……と思ったりすることも多い。

未婚で、しかも子供を産んだことのない私が
こんなことを言うのは「なに」なのであるけれど
パートナーを持つ男性には「彼女を大事にしたってやぁ」
……と思わずにはいられない。
孕ませた男性は逃げることが出来るかも知れないが
女性は、ひとたび新しい生命を宿してしまったが最後
嫌でも、なんでも、現実として受け止めなければならないのだから。

やれやれ……
今日は、なにやら説教臭くていけませんな。
どうも自分が女性なだけに「立場ゆえに女性が泣く」
……というシュチュエーションには過剰反応してしまうのですよ。
男性には、男性なりの主張とか辛さがあると思うのですがね。えぇ。
分かっちゃいるれど、やっぱり同朋に味方しちまうのが人情ってものです。はい。

今日の日記を読んでくださった殿方!
↑私の日記を読んでくれているのは圧倒的に女性が多いようなので
 この場所でで主張する事に意味があるかどうかは謎でありますが
くれくれぐれも「彼女」や「妻」を大切にしてやってくださいまし。
白蓮@老婆心 の心からのお願いでござりまする。

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今日は「お堅い」日記を書いておりまするが
私の本質は非常に柔らかい……というか、かなり軟弱です(^^ゞ
「柔らかい部分」と「堅い部分」ようは使い分けですね。
窮屈に考えず、楽しみながら、それでも
「肝心要」を大切にしていけば、いいかなぁ〜なんてね。


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