2003年10月04日(土) |
いっそ嫌いになれたら |
家に帰ったら猫がいました。 ちっちゃなちっちゃな子猫で、 両手のひらにのるぐらい。 車で轢きそうだったので、 下りて抱えて避けました。
そしたら、足に絡んで爪をひっかけて、 にゃぁにゃぁと泣く。 ひたすらに大きな声で鳴いて、 胸まで上がってこようとする。 ジーンズに爪を引っ掛けてひたすら這い上がる。
ちょっと歩いてもおっかける、 家に入れば外で泣く。 もう、鳴く、ではなく、泣く。
目を見ると目脂みたいなものがついてるから、 首根っこ持ち上げて拭いてあげた。 ティッシュでちょちょと。 そしたら大人しくなって、 でも下ろしたらまた泣いて這い上がってくる。
私は猫が大好き。 幼少の頃から幾度飼いたくて連れて帰ったか。 その都度許していただけないのは、 親が猫嫌いだからだけではなく、 私が猫毛アレルギーの喘息持ちだから。
弟に、捨てて来てよと頼んでも行ってくれない。 切なくも私は自分で捨てに行く事になった。 細い体で必死で泣いている。 このままうちで体力を消耗させちゃってもダメだから。 こいつがこの先、生きて行けない。
私の家は坂の頂上にある。 仕方ないので、頂上から降りたところに置いた。 子猫なので、状況が読み込めてない。 私が置いて走って逃げたけれど、 そこでひたすら泣いていた。
それを振り返ってみた瞬間、 子猫はタイヤの裏に隠れた。 そこへ車が走ってきた。 怖くて私はまた連れ戻した。
そのまま道を少し歩き、 集合住宅になっているところの1軒の庭に置いて帰った。 どうせなら庭でお泣き。 拾って頂けるかもしれないし、 ご飯がもらえるかもしれないよ。
走って逃げた。 猫の声は聞こえなくなった。
夜、車を出す時道路をよく見た。 猫の横たわる姿はなかったから安心した。 どこへいったかわからないけど、 元気に暮らしてくれてたらいいな。
せちがらい世の中だ。 どうして私が猫アレルギーで、 どうして私が猫が大好きなんだろう。
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