金色の夢を、ずっと見てる

2017年06月06日(火) 『常識』が違うと付き合えないよね。

5ヶ月ぶりのこんにちはです。


さて、この5ヶ月の間にもまぁそれなりにいろいろありまして。今我が家で一番ホットな話題は
『ユウ(多分)反抗期突入』
です(苦笑)まぁ5年生ですからね、そろそろそんな時期でもありますよ。でも本人に
「だってあたし反抗期だもん!」
って言われると無性に腹が立つのはなんでですかね。


そんなユウさん、学年が変わって新しいお友達もできました。しかしこの『お友達』がなかなかくせ者で…とりあえず、仮名をアイコちゃんとしましょうか。

このアイコちゃん、第一印象から良くありませんでした。ある日私が仕事から帰ると、家の前にうちのではない自転車。近所のお友達のと似てたのでその子が来てるのかなと思いつつ家に入ると…お?知らない子がいる!
「(娘に)ただいま。(その子に)こんにちは」
と声をかけると、ずり落ちそうな体制でソファに座って娘とゲームをしてた彼女は、そのままの姿勢でちらりと視線だけこちらに向けて、蚊の鳴くような小さな声で
「…こんにちは」

……………え、それだけ?3秒ほど待ってみましたが2人ともそれ以上何か言う気配はなかったので、ひとまず放置して夕飯の支度にかかりました。炊飯器をセットして、おかずの下拵えをして、一段落した所で再び
「初めての子だよね?こんにちは」
と声をかけてみると、もうわかりやすく
『え?さっき挨拶したのに、なんでまた?』
という顔をして、相変わらずの姿勢で視線だけこっちに向けてちょこっと会釈して終わり。



………うん、で、君誰や?


こっちも小学5年生に完璧な挨拶までは求めてません。自己紹介しろとまでは言わないけど、初めて行ったお宅で初めて会う友達の親には、せめて姿勢を正して
「こんにちは、おじゃましてます」
ぐらい言えないもんかね。もう5年生でしょ?


結局その子が誰なのかわからないまま、6時になってその子は帰っていきました。当然のように、家を出る時に『おじゃましました』などの言葉はありません。


その後、娘にその子がアイコちゃんという名前である事を聞き、それからガチ説教ですよ。

「ママが知らない人を連れてきたら、あなたがちゃんと紹介してちょうだい。じゃないとそれが誰なのかわからないでしょ?誰なのかわからない人が家の中にいるって嫌なものよ。あと、これからあなたも新しいお友達ができて初めてのおうちに遊びに行く事も出てくるだろうけど、そういう時は挨拶は必ずしなさい。『初めまして、○○○○です。おじゃまします』ってきちんと名乗って挨拶をする。当然、帰る時も『おじゃましました』って言う。今、お友達の家に行ったらちゃんと『おじゃまします』『おじゃましました』って言うよね?初めてのおうちでは特にしっかり挨拶しなさい」

「今、アイコちゃんはどれ1つできてなかった。最初にママが帰ってきた時も、だら〜っと座ったままで小さい声でこんにちはって言っただけ。その後ママが『初めての子だよね』ってわざわざ聞いた時も何も言わない。帰りにおじゃましましたも言わなかった。いい?はっきり言うけど、今ママの中でアイコちゃんの印象は最悪です。あなたが仲良くなったんなら良い所もある子なんだろうけど、少なくとも今ママの中では『5年生にもなって挨拶もまともにできない子』でしかない。挨拶ができないだけで、初対面の人にこんなに悪い印象を与えるの。気を付けなさい」


これが、4月の前半の事。これからしばらくユウは毎日のようにアイコちゃんと遊ぶようになって、その後にも『おい、ちょっとそりゃどうなんだ?』と思うような事もあって、なんとなく嫌だなと思いつつも
「子供の友達付き合いに親が口出しするのもな」
と様子を見ていました。そのうちユウが
「アイコとお泊まりしたい」
と言い出して、でもまだ仲良くなったばっかりでアイコちゃんの親御さんと会ったこともないし、もちろん連絡先も知らない。その状況でお泊まりなんて(行くにしろ来るにしろ)させられないなーとずっと拒否してました。

4月に授業参観があったので、その時にアイコちゃんのお母さんと挨拶でもできれば…というつもりで
「5月になったら考えてあげる」
と言ってたのですが、残念ながら会えず。

そしたら、GWに入ったある日ですよ。昼間、またアイコちゃんが遊びに来ました。その時に、妙に大荷物なのは気付いてました。洋服屋さんでジャケットかスーツでも買ったのか?ぐらいのサイズの大きな紙袋がパンパンになってて、その上にお菓子が入ったビニール袋が乗ってる。………おもちゃでも持ってきたのかな?と思ってたんですが、その後さらに2人別の友達が来て、しばらくして
「外で遊んでくる!」
と全員出て行って、じゃぁその間にユウの部屋の窓を開けておくか…と子供部屋に行った時です。さっきアイコちゃんが持ってた紙袋がそのまま置いてあって、何気なく中を覗きこんだら…


パジャマ、バスタオル、歯ブラシセット………え?これ、お泊まりセットじゃない!?



もうね、ビックリなんてもんじゃないですよ。お泊まりセットじゃなかったら家出セットじゃないですか。どういう事よ!?

しばらくして子供達が帰ってきたので、ユウだけを呼び止めて
「アイコちゃん、お泊まりはダメよ?」
と言うと
「え、なんで?」
いや『なんで?』じゃねぇよ!聞いてないし!
「だって5月になったらいいよって言ってたじゃん」
5月になったら考えてやる、とは言ったけど、いいよとは言ってない!夕飯の都合だってあるんだし、今日いきなりなんてダメです!…と結構きつめに言ったら
「………わかった」
と不満げにしつつも頷いたのでホッとしたんです。

ところが。

夕方、5時45分ぐらいになって、後から来たお友達2人が帰っていきました。しかしアイコちゃんはそのまままたユウと子供部屋に上がっていこうとするじゃないですか。慌てて
「アイコちゃんももう帰らないと。家につくのが6時過ぎちゃうよ」
と声をかけると、ユウが
「え、だってアイコは今日泊まるから…」




はい?




いや、泊めないって言ったよね?
「え〜?お願い!」
ダメです。さっきあんたもわかったって言ったじゃないの!
「お願い!だってアイコ今日じゃないと泊まれないんだもん!」
(後で聞いたら、GWの他の日は予定があってお泊まりするならこの日しかなかったらしい)
そんなのママには関係ない。そもそもお泊まりを許可した覚えはないし、してたとしても『今日』とは聞いてない。そんな急に言われても困ります。今日はダメ!
「ねぇお願い!だってアイコもう荷物も持ってきてるし!アイコのママもいいって言ってるし!」

この頃には旦那も帰ってたんだけど、普段は何かとユウに甘い旦那もさすがにこれはアウトだったようで
「今日は帰ってもらいなさい」
と珍しく険しい顔で私の味方。しかしユウも絶対折れず、お願い!ダメ!お願い!ダメ!と繰り返し、ついに私が先に切れました。

「わかった。じゃぁもう好きにしなさい。その代わり、ママはあなた達のお世話は何もしない。どうしても今日アイコちゃんを泊めるなら、今日はママがよそに泊まります」
ここまで言うとさすがに一瞬『えっ』という顔になったんですが、それでも諦めずに
「お願い!」
としつこいので、もうダメだこれはとバッグを持って外に出ました。なんせGW中、ビジネスホテルも空いてないかもな〜やっぱとりあえず実家に行くか、とか考えながら車に乗り込むと、ユウが慌てた顔で外に出てきました。旦那も一緒です。ようやく諦めたか…と思ったら、ここでまた
「ねぇお願い!」
と驚愕の一言(苦笑)うそーん。ここまでやっても折れるつもりないの?

あ、ちなみに当のアイコちゃんは、私とユウがもめ始めた時点でさすがに居づらかったのか、ユウの部屋に消えました。ここで気を利かせて
「ユウちゃん、いいよ。今日は帰るから」
とでも言ってくれたら、少しは私の印象も良くなったんですけどねぇ…。

てな訳で、家の外で第2ラウンド開始(苦笑)とは言っても私も折れるつもりなかったんだけど、ユウも絶対に諦めない。結局さっきと同じやり取りを繰り返したあげく
「アイコちゃんに帰ってもらうかママがよそに泊まるか、あんたが決めなさい」
とユウに突きつけるも、ユウがそれでも『わかった』とは言わなかったので
「わかった、もういい。もう好きにしなさい。(旦那に)じゃぁごめん、後はよろしく」
と車を出しました。


家を出て2分も経たないうちに、ピコン♪とラインの着信音。ん?旦那が送ってくるにしては早いな…と思いながら車を停めてスマホを見たら、さっきまでうちで遊んでた2人のうちの1人、ユキちゃん(仮名)のお母さんからでした。

『今日はユキがおじゃましました。
ところで、ユキが今から泊まりに行くって言ってるんですけど、いいんですか?』




増やしとる!!



しばし呆然。いやいやいや、いいわけあるかい!とりあえずユキちゃんのお母さんには断らねば。慎重に言葉を選びながら返信を打ってると、旦那から電話がかかってきました。
「とりあえず、今日は帰ってきて折れてやれ。その代わり、もう今年いっぱいは泊まりに行くのも来るのも禁止って今約束させたから」
…今ユキちゃんのお母さんからライン来て、ユキちゃんもって話になってるみたいなんですけど。
「うん、俺もユキちゃんの件は今聞いた(笑)それはもうどうするのかお前に任せるけど、とりあえず今日は折れてやれよ。夕飯もなんか買ってくるとかして、今日は何もしなくていいから」
本当に何もしないからね?と念を押して、仕方なく戻る事にしました。だったらもうアイコちゃんだけよりは付き合い長いユキちゃんもいてくれた方がマシだわ、とユキちゃんのお母さんにもOKですと返信。


そしたら、良いタイミングで近所のお友達トモちゃんちから
『うちでバーベキューするんだけど、良かったら来ない?』
とのお誘いが。アイコちゃんとユキちゃんが急に泊まりに来る事になったから、子供達だけごちそうになってもいい?とお願いしました。子供達だけお邪魔して、さすがに申し訳ないのでジュースとかアイスとか買って差し入れる。私と旦那はもう適当に家にあったもので済ませました。


で、ですよ。


お子さんがいる方ならお気付きかもしれませんが、ここに至るまでにアイコちゃんの親御さんは何してんだ?と。


さっきも書いた通り、私とアイコちゃんのお母さんはまったく面識がないのです。会った事もないし、連絡先すら知らない、家の場所も知らない。その状況で、娘を泊まりに行かせて何も気にならないんだろうか?私だったらそもそもそういうお宅に泊まりに行かせないし、許可するにしても、子供を通じて電話番号ぐらい聞き出して
「お世話になります」
って先に挨拶の電話ぐらいするけど。

ていうか、ユウのキッズ携帯に(多分アイコちゃんと連絡取る用なんだろうけど)『アイコのママ』って登録してあるんです。そっちにかけて
「ママに代わってもらえる?」
って言えば簡単に連絡取れるのに。

アイコのママはいいって言ってる、とユウは言ってましたが、それ本当か?もしそれが嘘だったら、下手すると家出、最悪の場合、うちが誘拐したみたいな騒ぎにもなりかねないよ?

仕方ないのでこちらからかけました。いきなり知らない番号からかかってくるよりは、ユウの携帯からの方がいいよね…とかけましたが、つながらない。出ないんじゃなくてつながらないの。電波の悪い所にいるか、電源を切ってるのか。いやでもそれならそういうアナウンスが流れるよね。それもなく、画面表示が『接続中』から『切断中』になってつながらないってどういう事よ?4回ぐらいかけたけどつながらないので、今度は私のスマホからかけてみる。

Trrrr…「はい、もしもーし?」

え、コール3回ぐらいで出ましたよ。しかも超軽い感じで。私が名乗ると
「あ、今日はお世話になりますー!」
一応、泊まる話は本当にOKしてたらしい。でもそれなら、普通はそっちから電話してくるもんじゃないのか!?実際、後からユキちゃんを送ってきたユキちゃんのお母さんは
「急にすみません、これ明日の子供達のおやつにでもしてください」
ってお菓子とジュース持ってきてくれましたよ?


結局翌日もがっつり夕方まで遊んでアイコちゃんは帰っていきました。とりあえずユウには
『今年いっぱいは泊まりに行くのも来るのも禁止。あと当分の間、家に友達を呼ぶのも禁止』
と言い渡しました。

ついでに、前夜バーベキューをごちそうになったトモちゃんのお母さんから翌日ラインが来ましてね。
『あのアイコちゃんって子、図々しいね。今日もユウちゃん達と遊びに来たけど、玄関先に置いてた昨日の残りのジュースを勝手に開けてコップまで出して、しかもこぼしたのをそのままにして、ごめんなさいも言わなかった。ちょっとトモとは仲良くさせたくないタイプ』
………………うん、できれば私も仲良くしてほしくない(ーー)


その後、他にも新しい友達が増えたのか、ユウの口からアイコちゃんの名前が出ることがちょっと減って、密かにホッとしてました。ところが今月になってユウの誕生会に呼びたいというメンバーにアイコちゃんが入ってて。でもまぁ他にも何人もいて、途中で多少カチンと来る言動もあったんですが、まぁまぁその日は楽しく終わりました。

で、その日の夜。誕生会に来てくれてたユキちゃんのお母さんからラインが来ました。
『今日はおじゃましました。

知らないうちにアイコちゃんが泊まりに来ててぶったまげました。怒るに怒れなくてモヤモヤしてます』

………………へ?(汗)え、知らないうちに来てたってどういう事?

詳しく聞くと、どうやらアイコちゃん、うちから帰る時にそのままユキちゃんちに行ったようです。で、ご丁寧に靴まで隠して夜までユキちゃんの部屋に隠れてて、8時近くになってユキちゃんが
「お父さんとお母さんが出張なんだって。アイコちゃん泊めていい?」
「は?いつ?」
「今日…」
「今日!?そんな急にダメよ!」
「でももう来てる…」
という経緯で、その時間になって追い出すわけにもいかず許可したそうです。

いや、ちょっとそれさすがに悪質じゃない!?まぁもちろん協力したユキちゃんもアレだけど、夜まで部屋に隠れてたって!しかも『両親が出張で』って、前にユウから聞いた話だと、アイコちゃんのお母さんは今働いてないって言ってたよ?そもそも本当に両親揃って出張で子供達をどこかにお世話にならなきゃってんなら、それこそ親が事前に相手方に事情を話して
「そういうわけで泊めていただけませんか?」
ってお願いする事態でしょ!?

あまりに驚きすぎて、思わず5月の我が家の顛末も話しちゃいました。ユキちゃんちも最終的にはお父さんが『もうこんな時間だししょうがないじゃん』とOK出したそうです。当然、ユキちゃんちにもアイコちゃんの親御さんからはなんの連絡もなし。翌朝、私が番号を教えてユキちゃんのお母さんから電話した時も
「昨日は聞いてなかったんでビックリしました」
と言ったら
「そうなんですか?(笑)」
みたいなリアクションだったそうで…


とりあえず、ユキちゃんのお母さんともちょっと話し合って、当面子供同士のお泊まりはお互い禁止しよう、と。まぁ本来校則で禁止されてる事でもありますしね。あと、アイコちゃんにはお互いちょっと注意しておこう、と。

今回は特に『両親とも出張』なんて嘘までついてやり方が悪どかったし、ぶっちゃけお母さんも緩すぎるというか、少なくとも我々の常識は通じない、同じ常識で生きてない親子のようです。子供に
「あの子と仲良くしちゃダメ」
なんて事は言いたくないけど、事と次第によっては介入した方がいいかもしれないレベルで油断できない子だ。


まぁ正直言うと、GWの件でアイコちゃんを警戒してはいたんだけど、よそのお母さんにそれをベラベラしゃべるわけにもいかないじゃないですか。ただの悪口になるし、悪い先入観与える事になるし。なのでこのモヤモヤを共有できたのはちょっとホッとしました。なんつーか、あぁうちだけじゃないんだな、って(苦笑)


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咲良 [MAIL]

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