2010年07月07日(水) |
4〜6月期のドラマ感想。 |
4〜6月期のドラマが全部終わりましたので、感想など。
『絶対零度』 未解決事件の再捜査…というテーマ自体も割と好きなタイプで楽しみにしてたんですが、正直、上戸彩が予想以上に良かったです。
この人のドラマって実はあんまり見た事がないんですよ。見たいと思う物がなくて。今までちゃんと見たのが、大泉洋ちゃんと夫婦役で出てたコメディと、新人弁護士役で苦労してたのだったんです。で、個人的な感想としては、この人のイメージ的に『元気で明るくて前向き!』な役が多いんだろうけど、どちらかというと今回みたいな重めで社会派のドラマの方が向いてるんじゃないかと。少なくとも私は、テニスやバレーで悲劇のヒロインになってたりキャビンアテンダントでドタバタしてたりお嬢様だったりする上戸彩よりも、『ホカベン』や今回のような役柄の上戸彩の方がいい演技をしてるように見えて好きです。
長年未解決だった事件が、そううまい事毎回毎回解決するか?と突っ込みたい所もありましたが(笑)他のメンバーもいい味出してたし、見ごたえのあるドラマだったと思います。
『チーム・バチスタ2』 これは前作を旦那が見てて、時々一緒に見てたら「あれ?最終回見たっけ?」って状態でいつのまにか終わっちゃってたんですが(苦笑)今回も、最初は別にいいやと思ってたのに気付いたら途中から旦那と一緒に見てました。見たらおもしろいんだよねぇ。
最近、お笑い芸人さんが役者として意外といい仕事するなって人が多いと思うんですが(上の『絶対零度』にも宮迫さん出てたね)、このドラマのTKOの鶴瓶さんっぽい人(←こら)も意外な仕事っぷりに驚きました。シゲちゃんも出てたしー。
『Mother』 これに関しては』この日の日記で長々と語ってますのであまり書きませんが…実は、終わってからもふとした時に“奈緒とつぐみちゃんのその後”を考えてしまったりしてます。
2人の別れを丁寧に描くためだろうけど、最終回で、つぐみちゃん(玲南ちゃん)の実の母である仁美のその後がまったく出て来なかったんですよね。警察に任意同行された(ん?逮捕だった?)場面があったんですが、その後どうなったのかなーと。法律に詳しいわけじゃないのでよく判りませんが、前に実子に対する虐待で逮捕された女性に懲役6年の判決というニュースの記憶があります。仁美の場合は虐待に加えて『冬の北海道の夜に薄着の子供をビニール袋に入れて外に放置した』という、“未必の故意(明らかに手を下してはいないけど、死ぬかもしれないと判っててそうなってもいいという気持ちがあった状態)に寄る殺人未遂”がつくはず。だとしたら、多少の実刑にはなるのでは?
児童養護施設は、原則として18歳になったら退所しないといけません。作中で奈緒はつぐみちゃんに「成人したら会おう」と約束してましたが、普通に考えたらその前につぐみちゃんは退所して自活するかなんとかして進学するかって事になり、さらにその前におそらく仁美の刑期が終わって出所してきます。
『子供を虐待してた母親』に『虐待されてた子供』を返すなんて信じられないかもしれないけど、現代の児童福祉においては、親が本当に反省して子供とやり直す事を望めばそれが叶えられちゃうケースが多いらしいんです。(そうやって反省したフリをした親の元に子供を返す事で、さらなる悲劇が起きてしまうケースも多いんだけど。)実刑判決を受けて刑期を終えた親にも同じように対処されるのか判らないんだけど、もし出所してきた仁美が 「玲南と暮らしたい」 と望んだらどうなるんだろう?それとも、『もうママじゃないから』と一度バッサリ切り捨てられた仁美は、今さら娘と暮らすなんて望まないんだろうか?
いやむしろ、実刑判決が出なかったらどうなるんだろう?子供を殺しかけてまで縋りたかった男も同時期に逮捕されてたはずだし、この後仁美はどう生きるんだろう?
最終回で、おそらく障害がある子供をそれでも産んだ芽衣(奈緒の妹)と、子供を受け入れる決意をしたのか芽衣の所に戻ってきた元婚約者はその後どうなったんだろう?
なんか、奈緒とつぐみちゃんのその後だけじゃなく、いろんな登場人物のその後の生き方が気になっちゃって、放送が終わってからもしばらくあれこれ考えてました。虐待というテーマだけでなく、母が子を守るという事、子が母を求めるという事、広い意味での『母子のあり方』を問いかけるドラマだったなぁ…と思います。何年後かでいいから、その後のそれぞれの生き方とか2時間のスペシャルドラマにならないかなぁ。
……あまり書きませんが、と言いつつすっげぇ長くなっちゃった(苦笑)
『同窓会〜ラブアゲイン症候群〜』 昼ドラか韓国ドラマかってぐらい、ドロドロでベタで展開が早いドラマでしたが(笑)途中まではおもしろかったのに、最終回でなんか一気にチープな感じになっちゃって残念でした。
メンバーの1人が不治の病だというネタが出てきた辺りでイヤな予感はしたんだよね。最終回かその直前で死ぬんだろうなとは思ってたけど、その直前に廃校になる母校に集まって皆でパス回し…って、昭和の青春ドラマかと。陽子(斉藤由貴)が、預かってた愛人の子供をその愛人とやり直すという夫達に返す場面も、それなりに心を通わせたその子供が去っていく陽子に向かって『森のくまさん』を歌い出し、感無量の面持ちの愛人も一緒に歌う……見てる方がこっぱずかしくてゾワゾワしました。それでも、大久保(三上博史)が死んだ後に部屋で1人になった陽子が堰を切ったように泣く場面はすごかったけどね。
ラストで、やっぱり今は別れようと決めた朋美(黒木瞳)と杉山(高橋克典)。でも 「ちゃんと家族に納得してもらえるように頑張ろう。納得してもらえたら、1年後の今日、この時間にこの場所で。1年後が無理なら2年後、3年後」 ………はい!?1年後の同じ日を目指して、お互い家族を説得しようと?それ、『別れる』って言うの?んで最後に1年後にその場所に朋美が向かうシーンがあったけど、1年かけてあの旦那を説得できたの?あのクソ生意気な娘を説得できたの?
個人的に、朋美の旦那と娘がめっちゃイライラしました(笑)チンケなプライドを振りかざして仕事も本気で探さずにだらだらと無職のまま妻の稼ぎに甘えてるくせに、妻の心変わりには狂ったように嫉妬する、つまらない男。父親以外の男に心を動かした母をヒステリックに責め立てて、 「そんなお母さんいらない、出て行って」 と言ったくせに、実際に母親が出て行くと 「ママがいない!どうしよう!?」 「パパじゃママの代わりにはならないよ」 と大慌てする娘。そのくせ、母親が帰ってくると 「子供が言った事を真に受けて出て行くなんて、そんな親いる?」 と不貞腐れる。
じゃぁ何か?妻は、夫がどんなにクズ野郎でも支えて尽くして立ててやらないといけないのか?母親は、子供にどんな暴言吐かれようと聖母のごとく許して家族のためだけに生きないといけないのか?ああいう父娘が身近にいたら、殴って説教したいぐらいです(笑)
その割に娘は最終回でいきなり 「ママの気持ちも判るような気がする…」 とか言いだすし。はぁ?どこかに、娘がそんな風に考えるきっかけになるような場面ありましたっけ?誰かと何か話すとか、たまたま母親の心情を知ってしまうとか、何かしらのきっかけもなくいきなりそんな判ったような事言われても…と、展開の陳腐さが際立ったシーンでしたね。
なんか最後の最後でとことんチープというか陳腐な展開になってしまって、全然納得いかない終わり方でした。
『素直になれなくて』 まず御大・北川先生に問いたい。
リンダ(玉山鉄二)は死ぬ必要があったのか!?
ナカジ(瑛太)への想いとか編集長との事とか、いろいろ思い悩んだ挙句衝動的に死のうとしてしまった…ってのは判る。でも、病気とか事故や災害での大けがならともかく、自殺しようと首を切って一命を取り留めた人が急変して亡くなるって、死因は何さ?本気で 「院内感染か!?」 と思いましたよ、あたしゃ(苦笑)
あと、ストーリーの展開上ツイッターが重要なのは判るんだけど、ハル(上野樹里)が教え子のドラッグ取引の現場に乗り込んで危険な目に遭ったあのシーン。いくらなんでもその状況でツイッターに『タスケテ』はないでしょう。普通は110番か、じゃないにしても誰かに電話しようよ。
桐子さん(井川遥)も、ハルにあんなに感情的に『圭介(ナカジ)はあたしの物なのよー!!きー!!』と主張してた割に旦那にばれたらあっさりナカジと別れちゃうし、実はドラッグから抜け出せてなくてハルの教え子達ともつるんでておいおい大丈夫か?と思われたハルの弟だって、最終回で 「今度こそ更生するから」 とかさらっと片づけられてるし、最初から最後まで意味ありげだったハルのお母さん(風吹ジュン)とナカジのお父さん(吉川晃司)も微妙に拍子抜けする別れ方だったし……なんか、あれこれと伏線を張りすぎて、結局どれも地味な終わり方になっちゃったって感じ。
まぁ青春ドラマらしく、ラストは主人公2人(ハルとナカジ)のこれからを予感させる終わり方で良かったんじゃないでしょうか。
『警視庁失踪人捜査課』 これ、最初は見てなかったんですが、途中で何気なく見たら面白かったのでそこから見ました。1話完結なので見やすくて良かったです。
時々ニュースなんかで聞くけど、失踪する人ってすごく多いらしいです。番組HPによると、1日に200人以上の失踪者が出てる計算になるんだとか。その中には自分の意志で姿を消した人もいるだろうし、何かの事件や事故に巻き込まれて誰にも見つけてもらえないまま帰らぬ人となってる人もいる…いずれにしても、残された人は堪らないと思います。生きてるのか死んでるのかもわからない、無事ならせめてそれだけでも知らせてほしい、何か困った事に巻き込まれてるのなら助けてあげたい…現実には、失踪届が出される人の数が多すぎて、事件性が強い(と思われる)ケース以外はあんまり探してもらえないんですよね。
自分の大事な人が急にいなくなった時に、こんな風に一生懸命探してくれる刑事さんがいたらいいな〜と思いました。
エロのかけらも見せない沢村さんも、それはそれで悪くないですね(笑)
『怪物くん』 同じように思ってた人多いと思うんだけど、これ、始まる前は絶対コケると思ってました(笑)
でも好奇心というか怖い物見たさみたいな感じで見始めた旦那が 「意外とおもしろいよ。大野君がいい」 と言うので見てみたら………あら?本当だ。原作の怪物くんがどんなんだったかあんまり覚えてないんだけど(アニメがあってた頃はまだ小学校入る前だったので)、短気ですぐやさぐれるキャラが大野君に意外と似合ってる。
あとやっぱり、チェ・ホンマンのキャスティングの絶妙さですね(笑)
『新参者』 最近、東野圭吾作品のドラマ化多いなぁ。でもこれも原作は読んでないのですが楽しみにしてました。
加賀刑事がいろんな事件を解決していく話なのかと思ってたら、容疑者を1人ずつ消去法で減らしながら1つの事件を解決する話だったんですね。しかもその容疑者達が、いちいち怪しいんだけど謎が解けてみたらみんなごく普通のいい人達で…最後の真犯人はあまりにも予想外で、正直 「……へ?」 となりました(苦笑)そ、そんな途中から出て来て特に目立ってもなかった人が犯人でいいの?みたいな(^^;
あとこれは内容とは関係ないんだけど、速水もこみちってちょっと演技上手くなった?
今回は結構たくさん見れましたね。満足度が高かったのは『Mother』『絶対零度』『新参者』かな。で、残念ながら挫折したのが『月の恋人』。キムタクの久々のラブストーリー!と散々宣伝してましたが、初回を見ただけでもうお腹いっぱいになってしまいました。
若くてイケメンのやり手社長に、周囲を取り巻く美女達。工場で働いてた貧しい女の子が見初められていきなりモデルになるシンデレラストーリー。なんかもうバブル期のドラマか!?って感じで、あー多分最後はこのモデルの子か篠原涼子とくっつくんだろうなーみたいな。いろんなとこで言われてるけど、キムタクってどんな役をやっても演技が同じなんだよね。
んでもう1つ挫折したのが『ハガネの女』。吉瀬美智子さん大好きなので楽しみにしてたんですが、子供がわらわら出てくるのも苦手だしイジメの話も苦手だしで、最初は一応録画してたんですが周囲の評判だけで 「これは無理だ」 と削除しちゃいました。ごめんなさい。
夏の新ドラマもぼちぼち始まってますので、初回を見たらまた書きます。
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