2008年04月01日(火) |
親子喧嘩なのか夫婦喧嘩なのか。 |
今日は、次郎君は仕事ではないお出かけ。
近所に住む幼馴染の上津さんちに、昨年男の赤ちゃんが産まれまして。そのショウ君が、今年が初節句なんですね。4月生まれなんだけど、さすがに生後1ヶ月足らずで初節句はあんまりだろう、と今年に先送りになってたわけです。
で、ベランダサイズのかわいらしい鯉のぼりも多いであろう昨今、なんせイナカ。そして農家。そして上津さんは長男。つまり、赤ちゃんはその長男の長男。そんなかわいらしい物で済まされるはずがありません。
実に立派な巨大な鯉のぼり&名前入りの矢旗が準備されました。
そしてこの辺りでは、どこかが鯉のぼりを立てる時は、父親の友人を中心とする地元の人間が集まって手伝い、その家の主は、手伝ってくれたご近所さんのために鉢盛りやご馳走を用意してそれを労う・・・・という昔からの習慣が、今でも当然のように残ってるのです。
前日に 「そんなわけで、明日は上津君ちに行ってくるから」 と聞かされ、さらに 「矢旗立てが終わったらそのまま宴会だから、お前が帰ってくる頃には俺はコタツで寝てると思う」 と予告。多分夕ご飯は食べれないだろうという事だったので、じゃぁ夕飯は適当でいいね〜・・と話していたのです。
昨日のシチューがまだ残ってるし、ご飯もある。だったら、私は今日もシチューとパンで、次郎君には残ってるご飯でチャーハンとか、飲みすぎててきついようだったら雑炊とかにしてあげればいいか。
そんな事を考えながら買い物をして、さて急いで保育園にユウを迎えに行こうかなと車に乗り込んだタイミングで次郎君から電話。
「なんか上津君が、夜もおいでって言ってるんだけど」 ・・・・・へ?次郎君だけ? 「まさか。お前とユウも一緒に、夜も食べにおいでって」
夕飯を作らなくていいってのはありがたいんだけど、残ったシチューの始末は困るな(苦笑)
結局、シチューは冷蔵庫に入れておいて明日の私の朝御飯に回して、家族3人そろって上津さんちにお邪魔しました。
同じく次郎君の友達の伝二さん一家(奥さんと小学生の娘さん)も来てて、さらに私は知らないおじさんが1人。最初、上津さんのお父さんかと思ったけど、どうやらこの人も手伝いに来てたご近所さんみたいです。
私達が行った時には、もう鉢盛りやお寿司も残り少なくなってたんだけど、上津さんの奥さんであるユキちゃんがおにぎりとかパスタとか用意してくれました。ユウにも子供用のパンとか出してくれて、賑やかにご馳走になりました。
上津さんとユキちゃんは、なんと20歳差の出来ちゃった婚カップル。結婚した時点で上津さん38歳・ユキちゃん18歳で、上津さんは散々周囲から犯罪者呼ばわりされてました(笑)
最初に聞いた時は『20の年の差でしかも出来ちゃった婚でさらに農家の長男で最初から同居』という状況に、他人事ながらかなり心配したのですが、2回ほどうちに遊びに来てくれた時の感じでは、ユキちゃん良い子っぽいな〜とは思ってたんですよね。
男連中は、なんせ昼から(て言うか鯉のぼりを立て終わって10時ごろから)飲み続けなのでもうかなりいい感じに泥酔。ところが、しばらくして上津さんのご両親が帰宅してから自体が一変しました。
鯉のぼりが上がりっぱなしだったので 「夜になったら降ろして片付けないと」 とお父さんに言われ、男性陣だけ外に出て片付けに行ったんですね。で、伝二さんの奥さんと娘さんとユキちゃんとショウ君と私とユウは、中で子供たちを遊ばせながら待ってたんですが、しばらくしたら向こうの部屋が何かゴタゴタしてる気配。そのうち、上津さんのお母さんの 「ユキちゃん!ユキちゃん、ちょっと来て!」 と何やら困ったような声がしたので、ユキちゃんと一緒に私達も様子を見に行くと・・・・・・
なぜか、上津さんとお父さんがケンカになってる(・・;
お母さんやユキちゃんが止めるんだけど、2人はますますヒートアップ。そのうちユキちゃんが抱っこしてたショウ君が異変を感じて泣き出して、ユキちゃんはショウ君をお母さんに預けて仲裁を続けます。次郎君や伝二さんは 「よくある事だから」 とあまり気にしてないんだけど、でもなんかかなり険悪な空気よ?そもそも、なんでケンカになったわけ?
結局、伝二さんともう1人のおじさんが力ずくでお父さんから上津さんを引き離し、なだめてる間に次郎君が何やらお父さんと話してる。一応私は初対面なのでそこで上津さんのお父さんに 「あ、おっちゃん、これがうちの奥さん」 と紹介されて(苦笑)えーこのタイミングでー?と思いつつも 「どうも初めまして。夜分にお邪魔してます」 なんて挨拶したんだけど、どうやらお父さんは、上津さんがあまりにも酔っ払ってたのが許せなかったようです。
つまり、なんのかんの言っても鯉のぼりや矢旗を準備したのは上津さん夫婦じゃなくてご両親なわけですよ。もちろん、手伝ってくれた皆さんのための鉢盛りやお寿司を注文したのもご両親。そこまでしてやったのに、もてなす側のお前がそんなに酔っ払っててどうする!と。手伝ってもらったお礼の宴会なんだから、お前はちゃんとショウの父親として皆さんをもてなさないといかんだろうが!と、お父さんは怒ってたようなんですね。
怒るお父さんに 「いやおっちゃん、俺達もちょっと調子に乗って飲ませすぎちゃったから。もう俺達しかいないんだから、ちょっとぐらい上津君が酔っ払っててもそんなに気を使ってくれなくていいから」 なんて次郎君がフォローしてたんだけど、そのうち上津さんがまた部屋に戻ってきました。あっという間にまた険悪な空気に逆戻り。
ずんずんお父さんに近付く上津さんがわずかに腕を上げようとするのが見えて、すわ、ここで殴り合いになるのか!?と思わず次郎君の腕をつかんだその瞬間でした。
ユキちゃんが素早く2人の間に割って入り、上津さんのトレーナーの胸ぐらを両手で掴み上げ 「親に手ぇ上げるなって言ってるでしょ!?」 と抑えた声で一喝。
予想外の力技に唖然とする私達(苦笑)
それでもお父さんに向かおうとする上津さんを、ユキちゃんが力ずくで壁に押し付け 「だから飲みすぎるなって言ったでしょ!?親に手ぇ上げんじゃない!!」 と更に一喝。
上津さんって男性にしては小柄で、しかも泥酔してて思うように力が出なかったから出来た事だとは思いますが、それでもまさかの力技。なんか、驚くのを通り越して笑いそうになっちゃいました。(いや、笑い事じゃないんだけど)
次郎君の話だと、上津さんとお父さんは昔っからあまり相性は良くないみたいなんですね。だから上津さんは家業(農業)を継ぐ気になれず、30代も後半になるまで職を転々としながら適当に暮らしてたんです。でももういい年だし、20も年下の女の子と付き合う事になってしかも妊娠。まぁそれは『子供欲しいね』という同意の下に意図的に狙っての事らしいから、“出来ちゃったから仕方なく”という結婚ではないんだけど、さすがに結婚して親になろうって人が職が定まってないのはマズいよなぁ・・・というわけで、農家を継ぐ覚悟を決めたらしいんだよね。
しかもお父さんは全然お酒を飲まない人らしく、だから余計に 「ちゃんとしたおもてなしもしないで自分が飲んだくれてどうする!」 と腹が立つんだろう、と。
なんつーか、親とあまり仲良く出来ない旦那さんの実家で同居ってどうなん!?と心配でもあるんですが、ユキちゃんが力ずくで割って入って上津さんを怒鳴りつけられるんなら、意外と大丈夫なのかもしれないな〜なんて思いました。
そこでユキちゃんがオロオロするだけだったら、そりゃーすっごいきついと思うんですよ。ただでさえ上津さんは農家の長男で、しかも結婚まではほとんど家業を手伝ってなかったんですよ。そこへ出来ちゃった婚でいきなり同居。上津さんのご両親がどんな人か知らないけど、普通は、よっぽど出来た人かおおらかな人じゃないと、かなり精神的にしんどい状況なんじゃないかと思うんですよね。そこへさらに自分の旦那と舅が微妙に仲が良くないとなると・・・・・うわ〜、私なら多分無理。
結局、騒ぎが収まらないまま隙を見て帰ってきたんですが、できたらもっとユキちゃんと仲良くなってみたいな〜。まぁ次郎君と上津さんが幼馴染である以上、付き合いも長くなるだろうし、折を見て。
ちなみに次郎君の話だと、多分上津さんは明日になったらほとんど覚えてないだろうとの事。ちょっとユキちゃんの気苦労が忍ばれます。頑張れユキちゃん。
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