病院へ、お見舞いへ - 2002年12月29日(日) 10時に起きる、寝ている2階の寝所から下に降りると、弟が偽ベッカムヘアーで 俺を出迎える、笑っていいともをまどろみながら見る。午後の2時に病院に行く約束をしたので昼飯を食い、用意をし、1時半に出る。漫画を持ってきてくれ、と いう事なのでナニワ金融道(全19巻)を茄子(黒田硫黄)、持って行く。プレゼントとして 仲原昌也のマリーアンドフィフィの虐殺ソングブックと梶井基次郎の檸檬を持って行く。 車に乗り込み、カセットをセットし、地図、メモを見ながら病院に向かう。 病院への道程は情報が錯綜していて、日々穏やかに過ごす俺は多少混乱した。 而して道を違うことなく20分ほどで病院に着く、駐車場は料金をとる様なので カードを取るとゲートが開き、車を停める。 メールで病室の番号を聞き、豪君の下へと向かう。 病室にいた彼は、見事に病人の風体を呈していた。ボサボサの髪に疎らに生える無精髭、 胸に点滴を付け、上に垂れ下がってる点滴の袋には黄色の液が入っていた。 彼に漫画本を渡し、病状の事を交えながら雑談する。 取りあえず、2ヶ月ほどは点滴であり、それを終えた後は流動食に切り替え、 その後、漸く流動食を摂取しながらやっと食事を食べられるようになるそうだ。 豪君がかかっているクローン病は、小腸や大腸に潰瘍が出来て、普通の食事を とると 炎症を起こし、39度前後の熱が出るそうだ。未だ原因は解明されていなく 有効な治療薬も無いので根治は出来ず、再発する恐れがあるので食事も自由に とることは治療法が確立されない限り出来ないそうだ。 他にも料金をとるテレビのハッキングをしてただにしたいと豪君は語っていた。 病院の中にある喫煙所のスペース(天井が無い)に行きながら更に雑談をする。 他にも煙草を吸っている人や、ポケットモンスターを捕まえるためのモンスターボールを 持った幼児等がいた。 豪君はプログラムの勉強をする事が困難な状態であるからもうプログラムの勉強を 諦めて 公務員になる、と言っていた。この暇な時間を利用してシスアドの資格でも とって、それを持って公務員試験を受けるそうだ。 俺は豪君にエロ漫画本を買ってくると約束したのを忘れていたので、それを買いに 出かけることにした。近くにブックオフがあったので行ってみるが、古い物しか 置いてない上に女性店員しかいなかったので、「無かったよ」と病院に戻って 豪君に言うと「お前にしか頼めないんだ。」と言って1000円を渡すのでもう一度 行くことにした、歩き回って2件目の書店でナイスミドルの親爺がやっている店が あったのでそこで漫画本を2冊買う。合計で1900円程度、900円分はプレゼントと いうことで病院に戻って、豪君に渡す。 病室で雑談をしつつ∀ガンダムの小説を見せて貰う、アニメとは若干話が違うみたいだ。 アニメを見たとき、ラストのシーンが疑問だったので見せて貰うと、疑問が氷解した。 そろそろ帰ろうと思い、それを言うと、最後に喫煙場所で煙草を吸っていこうぜ、と 言うので、煙草を吸いに行く、豪君は点滴付随の棒をガラガラと音を立てながら持っていく。。 そう言えば俺は豪君の家を知らないと言うと、2人で知り合ってからの年月を 指折り数えて、もう五年も付き合ってるのにね、と2人で言い合う。 「俺と古賀君の関係は年3、4回しか会わないし、それでただ映画を見たりゲーセンで ゲームをしたりする関係だね。」と、豪君が言うのでじゃあなんか相談してみて、 と豪君に言うと「入院のせいで体が衰弱してきて、体力をつけたい、どうすればいい。」と聞くから腕立て伏せでもすれば、というと「正論やね、でも点滴付けてるから、無理」とさらに言うので じゃあさ、点滴の中にプロテインを入れて貰えばいいやん、と言うと「そうやってすぐ冗談にしようが。」 と笑いながら豪君は言う。 その後、俺達は何を持って俺たちの関係は成り立っているのか、と青臭い話をしつつ 高校の時の人々の話、伊藤君が小林君との体育の授業の剣道の試合で上段にして 怒られた、伊藤君がクラスメートが死んだときに机を殴った、などの話をして 盛り上がった。豪君は「小林君が何故、背も高く、顔も悪くないの彼女が出来ないのか」 と言うので、彼はシャイガヰだからだよ、と言っておいた。あと、酔うと鹿児島の友達と 2人きりで音楽に合わせて社交ダンスをするからだよ、と言ってみた。 他にも寿太郎の彼女が出来て別れた話をしたら笑ってた。 辺りが薄暗くなった頃、時間にして5時半、俺は豪君にまた来る約束をして 別れを告げて、病院を後にした。どきどきしながら間違えないように家路についた。 -
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