書庫目録

2003年08月22日(金) 肩胛骨は翼のなごり

東京創元社
デイヴィッド・アーモンド 著  山田順子 訳

古びたガレージの茶箱のうしろの暗い陰に、僕は不可思議な生き物をみつけた。
青蠅の死骸にまみれ、蜘蛛の巣だらけの彼は誰、……それとも、何?

原題は「Skellig」スケリグ。

イギリスの文学賞、カーネギー賞とウィットブレッド賞を受賞した作品です。
邦訳が発売されたのは2000年なので、結構経っていますが
本屋で見かけて邦題に釘づけになったんですよね。
多分「肩胛骨」というところに。
私、骨フェチなので(何ソレ)鎖骨とか肩胛骨とか好きなのですよね。
つーかその骨の作り出すラインが好きなのかな。

著者は児童書として書いたそうですが、子供だけに読ませておくのは絶対にもったいない。
そんな瑞々しさに溢れた、胸に迫る作品でした。泣けます。
読後感は「もっと優しくなれるかもしれない」と思わせられる感じです。
僕=マイケルの幼い感性を通して語られる世界の
美しくも脆く、優しくも厳しい、そして透明感に溢れたことといったら素晴らしい。
現実感を伴いながらも、ファンタジーでしか語れない何か。
不可思議な生き物=スケリグがマイケルの心にもたらしたもの。
ああ、そうか。人間って、脆いけれどこんなに強く優しい生き物だったんだ。


人間は進化の過程で鳥のように含気骨を持つことができなかった。
だから背中の翼は退化して、しまいにはなくなってしまった。
肩胛骨はそのなくなってしまった翼のなごりなの。
ほら、あなたの背中にも翼のなごりがある。



この前、2回目のレミゼを観てから
レミゼの歌が頭を離れないんですよぅ。

民衆の歌の 戦う者の歌が聞こえるか とか
エポニーヌの on my own とか
マリウスの 空の椅子とテーブル
などなど。

毒されてるなぁ。
東宝の罠に嵌っているともいうのか。

31日に観た後はしばらくミュージカルは我慢しようと思ってたんですが
9月にももう1回観たいかも。真綾ちゃんはもう出ないのだけど。
というか洋平くんのマリウスがちょっと観たいのだよねー……。
さすがに楽日はもう無理だけどさー……。

嵌る人はこうやってドツボに嵌るんですよ……。


 < 過去  INDEX  未来 >


明日香 [Fanatic Gene]


My追加