今日の未明、空港はいらない静岡県民の会のメンバーであった井上英作さんが県庁新館前で以下の抗議文を残して焼身自殺されました。何故、このような死の抗議にいたったのか、痛恨の極みです。
空港反対運動が強制収用を迎え大きな転換点に立っている状況下で、今後の反対運動の展開をどのようにすすめるか七転八倒している最中、自らの死でこの局面を変えようとした井上英作さん。
その胸中を思い巡らすこともその死をくい止めることができなかった私自身の力不足を嘆くと同時に彼が死を賭して訴えた静岡空港反対の想いを無駄にすることなく闘いつづけることを誓いたいと思います。
井上さん、安らかにお眠りください。
※※ 抗議文
石川嘉延に物申す 貴様は、静岡県民の意思に反して静岡空港建設を推し進め、 今は、農民から無理やり、権力を使って土地を取り上げ、 又、反対する多くの支援者を無視して、力ずくで排除し、 何の必要も無い、永久に税金を無駄遣いする空港を、 嘘八百並べ立てて、さも役にたつ空港であるかのように偽装し、 県民を騙し、 犯罪者となんら変わらないゼネコンを使い、癒着し、県民に百年の禍根を残すその所業は許しがたい。
よって、我が命を捨ててその悪行を糾弾する。
静岡県民 井上英作
今、地球は危機的な状況にあり、このような環境破壊に金を使うべきではなく、間近に迫っている温暖化への対策に金を使うべきなのだ。
地球市民 井上英作
※※ 空港はいらない県民の会の声明
一身を持って空港建設に抗議し、自らの命を絶った、井上英作君の訃報は痛恨の極みであり、この怒りを言葉にすることはできない。 知事石川嘉延に宛てた井上君の抗議書には「県民に百年の禍根を残すその所業は赦しがたい」とあるとおり空港事業に未来はなく、県民の利益と相反するものである。 この真理にたって、井上君は、県民の会事務局員として重責を担い、また立木を所有し、山林の共有地権者となって闘いを続けてきた。 だが、今はもう彼はここにいない。彼をして、ここまでの思いを至らしめた理由は明白である。われわれは井上君の意志を受け継ぎ、あくまでも空港廃港を実現するまで闘うことを誓う。
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