2006年12月31日(日) |
フセイン大統領の死刑執行 |
イラクのフセイン元大統領の死刑執行が予想より早い形で執行されました。大方のマスコミが「アメリカのフセイン支援の過去の実体が明かにされることを封じる」「来年のイラク撤退を見据えたアメリカの戦略に沿った」との分析です。
私自身は、フセイン元大統領が軍事優先の独裁者であり、クルド族、シーア派への大弾圧を行ってきたその過去をとても容認できないし、その意味で、反米を掲げているからと言って、その姿勢を単純に称賛する立場ではありません。
報道の中で、朝日新聞が「「人道の罪」処罰模索 各法廷、迅速・公正さ課題」との見出しで、国際社会が、一国の独裁者など裁くシステムの動きを紹介しながら、今回の法廷が「国際型」でなかった事を指摘しています。
また、読売新聞が、「フセイン処刑 各国の反応 英仏独反対の立場貫く アラブ諸国 複雑な表情 日本 冷静に支援継続表明」と、死刑制度との関連で、特にフランス、ドイツの死刑反対の立場を紹介しています。
この朝日、読売の着眼点は、的を射ていると思います。グローバル化時代の国家犯罪や人道などの罪の裁き方、死刑制度廃止と言う国際的流れの中での独裁者の死刑、考えなければならない難しい問題を抱えています。
いずれにしても、アメリカのイラク戦争は重大な間違いであったことが明らかになっている中での、死刑執行です。おせち料理を作りながら、サンデーモーニングの平和特集を聞いていて、07年はどう考えても波乱の年!を認識させられました。
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