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2014年05月29日(木) ランキン馬主への道? その232 イスラボニータが出走する第81回ダービー予想

東京優駿(日本ダービー)予想

◎13イスラボニータ とてもつお〜い

まず初めに言いたいのは力関係はかなりはっきりしているという事。現時点ではこの世代では最上位の実力をもっています。現時点では少なくとも対戦済みの馬には何度やっても勝てると思います。

未対戦組も、今年は京都新聞杯、青葉賞も大した面子ではなかった…と思います。別世代との対戦ではともかく、同世代でイスラボニータより強い馬はいません。

問題となるのはやはり距離…という事になるかもしれませんが、イスラボニータはいちょうS直後、10月23日のレポートより正式にダービーを目指してきました。ここがポイントです。

これまでダービーでの敗れ去ったフジキセキ産駒とイスラボニータの唯一にして大きな違い、それは…

遅くとも二歳秋の時点でダービー勝利を目指してきたか否か

…です。実に単純にして明快ですが、この差は大きい。

ダービー勝利するために、レースに使うだけで折り合い面やその後の競走馬ライフを難しくさせ、クラシックの鬼門となってしまう中山マイルの朝日杯を避け、プール調教を取り入れてリラックスさせる事を覚えさせ、坂路主体の調教メニューからコース追い主体にし、コースでもGOサインが出るまで抜くのを我慢させる事を覚えさせ、レースの距離も新潟2歳以降マイル戦を使わず1800m、2000mと…大事に大事に、全てはダービーで勝利するためのローテーションを組んできました。

ダービーの枠順は7枠13番。そろそろ外枠に入ると思っていたので想定内です。7枠といっても13番なら出たなりにいいポジションを取れますし、包まれる心配もさほどありません。

それにこの13番枠。同じ社台のクラブ馬、同じ5/21生まれで、同じく6/1に行われたダービーに勝った二冠馬ネオユニヴァースも7枠13番でした。イスラボニータにとっては非常に縁起の良い枠だと思います。

道中は内から3頭目くらいのポジションなら十分です。無理に前にいき、内にいってコースロスを恐れるより、折り合い面で成長した今ならある程度自分のリズムで走らせた方が良い結果を生むと思います。

いつも内枠内枠言われる事に辟易していたし、大外でもない13番枠なら何も問題ありません。ここでしっかりとその力を見せつけてほしいと思います。


ひたすらの道、この日のために…。


===補足資料===


ここから少し長くなります。

これまでのダービー出走フジキセキ産駒のほとんどはそもそも「ダービーを勝つため」のローテではありませんでした。

まず目先の勝てそうな重賞に全力で向かい、その延長線上に皐月賞があり、ダービーがあったのではないか…と思われます。

朝日杯や、年明けてからも(東京や阪神外回り以外の)マイル戦を使うと、クラシック戦線で戦うには暗い影を落とします。


フジキセキ産駒日本ダービー全成績
0-0-1-10

00年ダイタクリーヴァ
(1/9シンザン記念1600m)

04年ヴンダー
(10/4芙蓉S1600m、10/26かえで賞1400m、4/4マーガレットS1400mなど)

04年マイネルマクロス
(10/4芙蓉S1600m、その後は1800m以上だけだったがこの馬は如何せん気性が…)

07年ゴールデンダリア
新馬2着以降1600mは使っていなかったが、そのレースは1/21と年明けのデビューだった。
この馬は後に2000mの新潟大賞典での重賞勝ちもあり、ダービーでも好走出来る下地はあったと思われるが、デビュー遅れと、それによる強敵相手の対戦不足&経験不足&押せ押せローテがきつかった
(4/14山藤賞1着、5/15プリンシパル1着、5/27ダービーはウオッカの6着)

08年サブジェクト
(12/9朝日杯1600m)
朝日杯後にラジオNIKKEI杯2000mを勝ったのですが…。この馬はここで燃え尽きてしまったようです…。

10年ダノンシャンティ
(5/9NHKマイル1600m)
この馬はNHKマイルが初マイルで後方からぶっちぎったという超変則ローテだっただけに、ぜひともダービーでの走りを見てみたかったが無念の取り消し。

11年サダムパテック
(12/19朝日杯1600m)
後からみると朝日杯が勿体なかったような。
朝日杯4着後も、弥生賞1着、東京での皐月賞2着と頑張りましたが、ダービーは痛恨の不良馬場。相手もオルフェーヴル覚醒と運もなかったようです。

11年エーシンジャッカル
(4/9NZT2着)
3歳になって中山マイル使ってはもうどうしようもないですよね。

12年ブライトライン
(2/25アーリントン1600m、3/17ファルコン1400m1着、4/7NZT1600m3着)
馬は頑張ってますがダービー勝つためのローテではないですし、この使い方でダービー勝てるわけないですよね…。

13年メイケイベガスター
(10/6デイリー杯1600m)
その後は年明けて若駒S3着、共同通信杯1着でクラシック戦線に乗ったのですが、1番人気で迎えた若葉Sで後方から進むも1角〜2角にかけて抑えが効かずに向こう正面で早くも先行集団へ。
4角で早々に脱落して大敗。皐月賞は一転最後方から進めて上がり1位も超ポツンでレースに参加せず。ダービーはやはり向こう正面でまくり先頭で終了…(そのわりにそんなに負けてないが)。
この馬の場合は抑えの効かない気性の改善が今でも課題。

13年タマモベストプレイ
(11/3500万下1400m、1/6シンザン記念1600m
この馬も当初からダービーを狙ったローテではなかった…というのが大きな影響があったと思う。
母ホットプレイなだけに初めから1800m以上だったら勝ち上がっていたかも微妙だけに。


唯一ともいえる例外はやはりドリームパスポート。

06年ドリームパスポート
(新馬1200m3着、未勝利2000m2着、未勝利勝ちは10月の1600m)
その後は萩S2着、京都2歳S2着、きさらぎ賞1着、スプリングS3着、皐月賞2着、ダービー3着、中京の神戸新聞杯1着、菊花賞2着です。
ドリパトは少なくとも萩S以降はクラシックを見据えていたのではないでしょうか。末脚を武器に後方からレースを進め十分にクラシックで勝負になるローテ、レース選択、レースぶりです。
当初は松田博資厩舎でしたしね。ただ、この馬が残念だったのは主戦騎手がハッキリしなかった事。調教は高田元騎手がつけていましたがレースでは毎回コロコロと代わっていました。
ダービーもそうですが、やはり乗り代わりで勝てるほどクラシックは甘くなかったという事でしょう。


このように、過去のダービー出走フジキセキ産駒の内訳を丹念に調べてみますと、多くの馬が2歳暮れの朝日杯なり、3歳になってからもマイル戦を使ったりしています。そのために気性的に前掛かりになったりしてる要素が強いように思います。

ダービーを勝つ馬は2歳の秋にはダービーを見据えた訓練して、ダービーを狙っている…というのが近年の大原則です。

イスラボニータは過去にダービーで敗れ去ったフジキセキ産駒とは根本的にダービーに対するスタンスが違います。そしてフジキセキ産駒初のクラシックホースです。これまで言われたジンクスをことごとく打ち破っているイスラボニータにとって2400mの距離は問題ない…というのが最終結論です。

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