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2012年02月11日(土) ランキン名ばかり社長日記 その11 受給資格者創業助成金について

サラリーマンから創業した人が貰えるもっともポピュラーな助成金です。ありがたや…。


助成金…って色々と手続きや要件が面倒くさそうですが、貰えるものは貰っておいて損はないので、今後独立して人を雇う予定がある…という方はぜひ利用されるといいかなと思います。


大雑把な決まりは「受給資格者創業助成金」と検索すればいくらでも出てきます。

ただ、行政書士さんや司法書士さんのページとかでも結構勘違いして明記してたりするので、堅苦しいのですが本家の厚生労働省のものを見るのが間違いないでしょうか。


では、一つずつ解説していきましょう。一番大事なことが一番初めに書いてあります。

−−−

【主な受給の要件】

(1) 次のいずれにも該当する受給資格者(その受給資格に係る雇用保険の基本手当の算定基礎期間が5年以上ある者に限ります。)であったもの(以下「創業受給資格者」といいます。)が設立した法人等の事業主であること。  

★1 法人等を設立する前に、都道府県労働局の長に「法人等設立事前届」を提出した者
★2 法人等を設立した日の前日において、当該受給資格に係る支給残日数が1日以上である者

(2) 創業受給資格者が専ら当該法人等の業務に従事するものであること。
(3) 法人にあっては、創業受給資格者が出資し、かつ、代表者であること。
(4) 法人等の設立日以後3か月以上事業を行っているものであること。
(5) 法人等の設立後1年以内に雇用保険の一般被保険者となる労働者を雇い入れ、雇用保険の適用時業主となること。

その他の詳細については最寄りのハローワークにお問い合わせください。

−−−


まず第一に、「受給資格者」という者にならないといけません。

堅苦しく書いてありますが、ここで言う受給資格者というのは要するに「雇用保険を5年以上納めた人」という事です。

これは同じ会社じゃなくてもOK。Aという会社で3年、その後Bという会社で2年というカタチでも通算で5年以上ならOKです(あ、だけどAとBの間に失業保険もらっちゃったらダメよ。その場合はBの期間のみの2年になっちゃいます)。

そういう人が法人の代表者、いわゆる独立とか創業した場合はこの助成金の対象ですよって事ですね。法人を立ち上げてもいいし、個人事業主でもいいです。

法人の場合は「法人の設立」、個人の場合は「開業の届け」って事ですね。


ただし、注意点があります。★1のところ。

単純に、雇用保険を5年以上納めて創業したら自動的にOK…とはいきません。ここが一番大事なところです。

創業する前に労働局に「法人等設立事前届」というものを届けないといけませんから超大注意です。


んでもって★2のところ。

支給残日数が1日以上である者。これは要するに失業保険の給付期間以内に法人なり、開業届けを出しなさい…という事です。



だから、失業する時(する前)から念入りにスケジュールを練っておかないといけません(笑)。

時系列順にまとめます。


〜〜〜〜


1)
会社をやめる。


余談ですが、会社を辞める場合はなるべくなら「会社都合」にしてもらうと、とても失業ライフが充実したものになります。天国と地獄くらい違います。


「でもさ〜、会社都合にするのって大変でしょ?会社側だって嫌がるだろうし」

と思われるかもしれませんが、別に会社側としてはたいしたデメリットってないんですよね…。

強いて挙げるとすれば

「会社都合で退職者を出した場合、半年間は助成金の申請や受け取りが出来ない」

ってのがあるくらいです。助成金とかを頻繁にもらってない会社ならデメリットってないんですよね…。会社都合の退職を何人だしたからって、どっかから懲罰があるわけではないです。

あとは経営者の気の持ちようとか世間体でしょうか。

大企業は厳しいかと思いますが、従業員数人とかの小さい企業にお勤めの方で、会社や経営者と円満な方ほどむしろ会社都合にして下さい…とお願いしてみてはいかがでしょうかね。

ここまで言うからには私の場合は……ごにょごにょ。

会社都合になると、失業保険がすぐ(申請して1週間ほどで給付期間になる)貰える、失業保険の給付期間が長くなる…とイイことづくめです。

ぜひとも狙ってみてください。

会社でどうしてもやってくれなかった…としても、まだチャンスは残っています。病気になったり、どうしても引越ししないといけなくなったとかの事例があればOKです。

ここらは「会社都合」とかで検索すると色んな事例がありますので、ご自分にあった方法を研究してみてください。


2)
ハローワークにいって失業保険をもらう手続きをする(受給資格者になる)。

ただし、失業保険を貰うためには「そのうち独立します」などとは絶対に言ってはいけません。失業者というのはあくまで職を探しているのが前提ですからね。

例え内心

(失業保険もらいながら、M単戦士さんを訪ねて車で日本縦断して観光しながら遊びまくって、それから徳島で独立しよっと)

…などと思っていても、表向きは

「う〜〜〜ん、厳しいですね〜。どこも。面接すら受けられません。ひいぃ。」

としかめっ面をしておいて下さい。どっかの会社に入るつもりだったけど、最終的には自分で独立するわ…というシナリオにしないといけません。


またまた余談ですが、失業保険を貰うためには

『月に一度の認定日までに、二度以上の求職活動する』必要があります。少なくとも私が通ったハローワークではそうでした。

おいおい、二度以上の求職活動って大変だな〜面接とかいかないといけないのか〜?…って思った人、ご安心ください。大丈夫です。

求職活動といっても

「ハロワの仕事を探すパソコンでポチポチやってればOK」

です。これも立派な求職活動なのであります。

さすが5分だけポチポチしてホイ終わり…ではちょっとアレなので、30分くらいポチポチして適当にプリントアウトしてから受付にいってハンコもらう方が変に目をつけられないかなと思いますが…そのあたりは各自で判断してください。


なお、ハローワークは全国にたくさんあります。別にどこのハローワークでポチポチしても大丈夫です(笑)。

まあ、私のように愛知県から長野や花巻のハロワにいってポチポチしてた人も稀でしょうが…(汗)。全国を渡り歩きならが必死に仕事を探してる…って事にしておけばOKです。


あとはいつもポチポチだけでまったく面接も相談もしないのもやはりアレなので、適度に面接にいくのも刺激が出て面白いかと思います。最初から受かるつもりのない面接なんて気楽なもんです。

横暴だったり、マナー違反なのはいけませんが色んな会社を見学するのも勉強になるかもしれません。

万一受かったしても(ォイ)、それは適当な理由をつけて断ればいいだけですし、それ以前にまず受かりません(ォィォィ!)から安心してください。


3)
失業保険給付期間以内に会社を設立する。また、その前にはハロワに「法人等設立事前届」を提出する。

ここも大事です。失業保険の給付が切れてしまってから届け出を出したり創業してもダメです。失業保険をもらっている間にこれらの作業をする…というところがポイントです。

リミットは「1日前」です。

私の場合はちょっともったいなかったのですが「3週間前」にやりました。つまりあと約21日分の失業保険がもらえたのですが、残念ですが諦めました(笑)。

一応なんかのためにある程度の余裕を持たせておいたほうがいいかな…という感じですね。

スケジューリングに自信のある人はギリギリまで粘ってみてください(笑)。



4)
創業したからには自分が代表者になって、その仕事に専念する。

文章にすると当たり前の話なのですが、ここでも一つポイントがあります。

例えばお父さんや親友が会社をやられていて、その関係で名前だけでもどっかの会社の役員になってたりしてる方…いませんか?


その場合、「専ら当該法人等の業務に従事するもの」と言えなくなってしまいます。

なので、どこの会社の役員にもなってない事が必要です。もしなってしまっている場合は事前に辞任しておいた方が間違いありません。

まあ、よっぽどの事がない限りは、イチイチ誰がどこの会社の役員なのかなんて調べるのはハローワークにしても困難な作業なのでまず安心してていいとは思いますが、どこでどう調べられるシステムになってるか分かりませんので、ご注意を。


あとは、自分が会社の代表になってください。共同経営とかはこの助成金ではダメですのでご注意を。



5)
創業したら、雇用保険の申請をして従業員を雇うこと。二人以上だとベスト。

ここは、別にパートさんでも正社員でもどちらでも大丈夫です。とくかく人を雇い、その人たちを雇用保険に加入させる事が必要です。ちなみに雇用保険に加入する基準は「週に20時間以上の勤務」です。

逆に言うと、雇用保険に加入させてないと、これまでの苦労がまったく無意味ですのでご注意ください。

なお、ここでは社会保険等は要件に入っていないので、助成金にのみ関しては気にしなくても大丈夫です。

二人以上雇うと上乗せ分50万円が加算されます。ちなみに、もし一人しか雇えなかった場合は25万円になります。これ、どこにも書いてないのですがポイントです。




ここまでで大体半分くらいでしょうか。

あとは肝心の助成金の対象となる経費についてですね。ここらも注意点がいくつかありますが、とりあえず今回はここまで。


言葉で書くとちょっと長いですが、手順さえ気をつけて、サラリーマン辞めて会社を設立して人を雇う…という方には便利な助成金かな…と思いますよ。


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