妻がうれしそうに言う。
「なんと今回のスクーリングがはじまって,1週間半で3キロ半も体重が減ったんだよ」 「体脂肪率もすっごい落ちてきて」
そりゃそうでしょう。 ここ3日ほど,お腹壊してろくろく食べてないじゃないですか。
「そんなに減ってもまだ一昨年の体重より5キロほど多いんだけどね」 「どういうことなのかしらね」
そ,それは…。
「でもさ,太ったらリコンするって言ってたのは私でアンタじゃないから関係ないよね」 「もしかしてアンタもやせた?」 「何キロくらい?」
そんなの,はかってないから知りませんよ。 それよりも…。
「そういえば,出会った頃って顔が今の半分くらいじゃなかった?」
そんなおおげさな。 まあそんな話はいいですから…。
「やっぱり太った妻よりやせた妻がいいよね?」 「このままやせられないかなあ」
僕はあなたが太っていようがやせていようがかまいやしません。 そんなことはどうでもいいですから。
思ったこと全部口に出すのはやめてもらえませんか。 独り言なのか,僕にしゃべってるのかもわからないし, 病み上がりにあなたのおしゃべりはこたえるんですよ。
だいたいろくろく食ってないのになんでそんなにでかい声で,いつまでもしゃべれるんだ。 とても同じ人間とは思えない。
|