世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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2002年09月27日(金) 突然ですが『ジョンmyラブ』

 ある言葉を聞きまして、うまくはそのように形にならなかったけれど、私もそういうことを感じていた。という言葉・・・・それを別の場所で、私が「こう感じてね」とかその人は「こういう風にも言ってたね」って語ることもできるんだけど、何故かふと、それを「ケイジ&フィッシュ」の誰かに語らせてみたかったのです。
 これは、なんちゃって海外ドラマであり、ホンモノとはなんら関係ありません。

 登場人物、今日はジョンとリンちゃん。2人のちょっとしたスケッチです。時代は・・・・本当は今年で、と思ったけれど、去年以前にしていつものことながら勝手に書いてみました。2話完結のスケッチ、でも、次はタイトル違うのです。



            「ケイジ&フィッシュ」9月のある日、午前。さっそうと歩く女性の足元。
            ぴたりとジョンの部屋の前で止まる。ジョンのドア。
            ネームプレートを見つめている視線。しかし、ノックもせずばっと開ける。
            部屋の内がわからに映像がかわる。思い切りドアを開けたのはリン。


リン   「ジョン!・・・・・・」

            リン、いつものことだけど、「またなの?」という一瞬の表情を見せるが
            全然動じない。ジョンは返事をするわけでもない。


ジョン   「・・・・・・」
リン    「ジョン、リチャードいない?」
ジョン   「・・・・・・」

           ジョン、例のぶらさがり鉄棒に足をゆわえ、さかさづりになっている。
           腕組みをし、目を閉じて、何か沈痛な面持ちでさえある。


ジョン  「(帰らないリンに、目を開け、だが、視線はあわせずそのままの姿勢で)
      ・・・・リン、まず言いたいのは、人の部屋に入るときはノックをすること」
リン   「(視線があわないのは、壁の方を向いてるジョンに対し、リンは近付かないからである)
      他に誰かそうしてる?」
ジョン  「(いらだって)みんなそうするよ、そうだろ?」
リン   「そうかしら?でも、私はしないの。何故だかわかる?」
ジョン  「君は自分勝手で、女王様で高慢ちきだから?」(ちょっとしまったと思いながら)
リン   「(表情も変えず)この場合の答えとは言えないわね」
ジョン  「あぁ、ごめん、言い過ぎた・・・」
リン   「(気にもしないで)私は何故?と、聞いたの。答えは簡単。ドアを見ただけで、
      あなたが部屋にいることはわかったわ。そして多分、あなたの状態も」
ジョン  「なんで?」
リン   「それは、私が私だからよ」

ジョン  「やっぱり、自分勝手で女王様で高慢ちきだ!
      (答えになってないのはそっちだよと、顔をしかめ)
      リチャードがいる気配もしたの?」
リン   「しなかったけど?それがノックをしなかった理由よ(勝ち誇ったように)」
ジョン  「・・・あぁ、そう。いずれにせよ、ドアを開ければ一目瞭然。
      リチャードはここにはいない、お引取りを」
リン   「どこにいるか、知ってる?」
ジョン  「急用なの?」
リン   「そういうわけじゃないけど」
ジョン  「・・・聞いてないよ。自分の部屋じゃないの?・・・
      あぁ、行って、いなかったからここにきたのか」
リン   「まだ行ってない」
ジョン  「(あきれて)普通、最初にそっちに行かない?」
リン   「すぐに見つけるのは本意じゃないから」

ジョン  「いつもながら、リン、君の思考はわからない。意表つきまくりだよ、
      アリーとは別の次元で」
リン   「アリー?あの人と同じ次元になんて、いられるのはあなただけだもの」
ジョン  「あー、もう、いらだたせないでくれるかな。とにかく、
      リチャードの部屋に行ってみることだ。僕に言えるのはそれだけ、
      では、お引取りを」
リン   「(行きかけて)・・・どうも」
ジョン  「どういたしまして」
リン   「(と、ジョンをもう一度振り返る)何かあったの?」
ジョン  「・・・どうして?」(落ち着いている)

リン   「動揺しないってことは、そう」
ジョン  「そう、って?」
リン   「そう、って、何かから逃げ出すとか、妄想が見えるとか、恋に行き詰まるとか、
      そういうこととは違うのね。なら、何で、ぶらさがってるの」
      (特に知りたいわけでもないけれど、聞いてみているという風)
ジョン  「これは、一種の訓練で、ポキ、・・ポキ・・
      そういう、トラブルのためのものじゃない」
リン   「そうなの」
ジョン  「もちろん、その、そういう局面で使用しているところを、君達が多く見ていることは
      想像にたやすいが、それは、そこからの打破のために身体機能を高めようと
      訓練しているからなんだ」(力説っ)
リン   「そう」

ジョン  「あぁあ、もう、気が乱れる。リチャードはいないし、僕の状況まで説明したし、
      しかも君は全然興味がなさそうだ・・・。だから、もう・・・」

         と、思わず腹筋をつかって屈伸して、のぞくと、もうリンはいない。
         パタンとドアがしまる。
         「なんだったんだ?」という風な表情をうかべるが、すぐに元の位置に戻り、
         深く呼吸をし、目をとじる。


リン   「ねぇ、ジョン?」(音もなく再びはいってきていた)
ジョン  「(驚いて)なんなんだよ、リン!いい加減にしてくれよ、僕に用事はないんだろう?
      瞑想の邪魔をしないでくれるかな」
リン   「瞑想」(といって、また部屋を出かける)
ジョン  「(その気配に)リン?」
リン   「瞑想なら、そういうふうかも。いつもはもっとしかめっつらだから」
ジョン  「・・・・・・」
リン   「ジョン!」(出るを止めて振り返りながら)
ジョン  「・・・・今度は何?」(もうあきらめている)
リン   「瞑想って、なんのため?」

         この会話の間も、ジョンはぶらさがり、その背後、ドアとジョンの間にリン。
         この構図は変わらず、ジョンは壁にリンはジョンの背中に向かって話している。
         アリーになら言うだろう。でも、リンに話して理解してもらえるのか?
         というか、リンとこんな風に話すことはあったろうか?
         話すつもりのなかったジョンだが


ジョン  「・・・今朝、目が覚めたら、胸騒ぎがした」
リン   「・・・・・」
ジョン  「夢を見た感じでもない。何も覚えてないし、感触もない。ただ、胸騒ぎがしたんだ」
リン   「・・・・・・」
ジョン  「わからないけれど、とてつもない何かが、小さな小さな花を踏み荒らすような・・・・
      見ていて不愉快な。でも、そんなんじゃ言い尽くせない、何か・・・・」
リン   「わからないもののために祈ってるの?」(あっさり)
ジョン  「(ひらめいて)祈り・・・・そう、そんな感じかもしれない。瞑想じゃなくて」
リン   「妄想か、過去か、未来か・・・・(眼光するどく)現実?」(つぶやく)
ジョン  「リン?!」
リン   「じゃ、お祈りの邪魔をするつもりはないから」
ジョン  「リンっ!!」

         振り返りもしない、躊躇もない、いつもの歩き方でジョンの部屋を出るリン。
         ジョンは再び腹筋を使って屈伸し、身を持ち上げ、ドアの向こうにリンが
         去った後を見送る。そして、一瞬足かせをとって追おうと考えるが、やめて
         妄想、ではなく瞑想・・・何かわからない力に導かれるように祈りを続ける。


ジョン  「・・・リン?(一瞬、いつものリンぽくなかったような・・・)
      ・・・・(と、瞑想しているはずなのに)・・・・妄想か、過去か、未来か・・・
      どういう意味だ?・・・・現実?・・・・」

          思考の迷路に入るジョン。

つづく


moto |M@IL日常こんな劇場(^▽^)ノネェネェd(@^∇゚)/前向きに

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