嗚呼!米国駐在員。
<目次>|戻る|進む
今日インディアナからルート65を通ってルイビル方面に向かう際、ハイウェイ入り口を通り過ぎるたびにカブトムシのような車が何台も合流してきて、ルイビル周辺のハイウェイ上ではものすごい数になった。そして、すべてのカブトムシが1つのExitに向かっていく。その先のスタジアムに目をやると、広大なパーキングスペースには、数え切れないほどの色とりどりのきれいなカブトムシが駐車されていた。遠くから見てもそれは圧巻だった。
そのまま取引先に向かって商談を済ませた後、夕刻にホテルにチェックインしてまたびっくり。
駐車場にはイベントを終えた無数のカブトムシがきれいに並んでいる。そしてズラリと並んだ車の前でイスに座って車を眺めながら満足げに談笑しているアメ人オヤジ軍団。駐車場には特設洗車場まで設けられている。中には運転せずに大事にトレーラーに積み込んできているのもある。
それにしてもなんだこの車は?
なんだこのお揃いのTシャツを着たオヤジ達は?
カブトムシの横に自分の汚いレンタカーのシェビーを申し訳なさそうに止めて、早速部屋のネットで調べてみると、どうやら今日から、「Street Rod Nationals」という世界最大のイベントが開かれているようだ。全米中から、自慢のカブトムシを見せにココに集まってきたという訳か。
このカブトムシ、いや、Street Rodとは、いわゆるホットロッドと呼ばれる車輌の中でも1948年式までの車輌を対象とした年式限定のカスタムカー。主に1930年代のフォードがベース車となっている。なるほど、よく見れば同じ車が全く無いし実に個性的だ。
それにしても全米からここに集まる年配のオヤジ達は実に粋である。 週末までは家族から離れて年に1度のイベントを楽しむのだろう。アメリカ人親父は、男の友人同士で飲みに行ったり旅行に行ったりという機会がほとんどないから、こうしたイベントを本当に楽しみにしているように見える。それにしても、見たら分かるがなにせ規模が圧巻だ。よくも古いカスタムカーがこれだけ一箇所に集まったもんだ。
少し会場に立ち寄るべきだった、と後悔。
Kyosuke
|