嗚呼!米国駐在員。
<目次>戻る進む


2005年02月27日(日) 米人と日本人との板ばさみ / 熟睡土曜日

どうも風邪気味である。
昨日は夜8時にはベッドに崩れ落ち、そのまま今日の昼の12時まで熟睡。疲労がたまっていたのだろうか。これだけ眠ったのはいつ以来だろうか。しかし、それだけ寝たのに体調は万全といかず、近所の医者にかけこみ薬の処方箋をもらう。

特に熱も出ていなく、医者に行くほどではないかと思ったけど、数日後に控えた日本&中国出張の前に何とか体調を整えておきたかった。風邪なんて自分にとっては精神的なもの、薬を飲んでたっぷり寝れば直る。本当はおいしいもの食べて、といきたいところだけど、アメリカじゃそうはいかないのが残念だ。


最近よく職場で板ばさみになる事がある。
海外の日系企業の宿命だろうか。日本人の責任者(つまり我が上司)とアメリカ人スタッフの間での事だ。

上司は私を呼び、「R(アメリカ人スタッフ)の担当先A社なんだけど、これをするようにさせてくれ。それからアレについてもっとA社から詳細に聞き出すようにしてくれ。」

いかにも日本企業流の細かい指示だ。現在何の問題もない事だけど、最悪のケースを想定した指示。しかし、その最悪のケースに陥るとは現段階で想像もつかないしそこまでする理由もない。まあ相手の会社からすると、何でそんな事せないかんのや?と不思議に思われるような内容だ。ここアメリカでは下手すりゃ訴訟寸前になるかもしれない。
おそらくこの上司、自分でもそれが分かっているから、わざわざ日本人の私に指示したのだ。まあ、保身ってヤツかもしれない。

そして、忠実にその指示を米人スタッフに伝えた。

「カモ〜ン!冗談じゃないぜ。そんな事わざわざする必要ないだろう。相手はアメリカの会社で日本の会社じゃないぜ。ここはアメリカだって、よく言っておいてくれよ、ったく。」

予想通り取り付く島もない。
もう全くこのアメリカ人スタッフの言うとおりであると思った。おまけに私はRの上司でも何でもない。

そこで日本人のボスに戻る。

「Rの言い分が正しいと思う。どうしてもそうするべきなら直接彼を説得して下さい。」

「万が一最悪の事態に陥ったらどうするんだ。責任取るのはお前らじゃなくてこの俺だろ。」

と、メガネをかけた50過ぎ、典型的日本人オヤジのそのお方は言った。回答になっていない。俺は伝書鳩か!

駐在事務所という狭い世界の中では、日々こんなやり取りがあり、それはそれで私のような下っ端にはストレスになるのである。


Kyosuke