渋谷のホームを、日付が変わる頃ほてほて歩いていたら彼から電話があった。『電車?』「ううん。乗り換え中」『あのさ…』「うん」『今月半ばには、絶対空ける』「何?」『半ばには絶対逢える様にする』「マジ?」『うん。絶対。だから、待っといて?』「うん。お仕事頑張って待ってる」うん。じゃあね。そう言って彼は電話を切った。ものの数分の電話。だけど、彼の心情がどういう状態か、痛い位に判る電話。辛い時は、素直にあたしに甘えてね。あたしも、逢いたい時は素直に逢いたいって言うから。