+++ Rip Stick +++

2001年09月15日(土) 長くて読み辛いかも知れません。



母が「お見合い、してみない?」と写真を持って来た。

10歳上のN○C社員… 温厚そうな顔立ちではある。




あたしは、彼の事を母に隠してる。




言える訳無い。



他のオンナと暮らしてる男に惚れてます。
金も貸してます。
その他にも借金してて、結婚なんて現状では出来ません。


なんて事、どうしたら言えるんだろう。




「会うだけで良いのよ?一度経験してみるのも悪くないでしょ?」

と、お見合いの決まり文句を言ってくる母。
だけれども お友達に涙ながらに

「良い縁が無くて可哀想で…」

と言っているのをあたしは知ってる。


学生時代に彼氏から電話があった時母が相手に根掘り葉掘り聞きまくって
その彼と険悪になってしまい、その時期

「あたしに彼氏の一人も出来ないのは おかーさんの所為だ!!!」

と怒鳴りまくっていたから 、きっと母なりに責任を感じて居るのかも知れない。


とっくに成人した一人娘が
未だにフラフラしてたら、親として気になるのは当然だよね。


自分の人生なんだから、嫌ならやめれば良いだけじゃん。

って言われそうなんだけどさ、いや、確かにそうなんだけどさ
気弱な母と、まともに就職してない自分の立場と
結婚願望皆無な彼を目の前にすると


ああ、あたしのこれからはどうなるんだろう。


って思う訳。



このまま30過ぎて40過ぎて50過ぎる迄一人だったらどうしようって。
あたしってオクテと言うか、基本的に他人を信用出来ない寂しい人なのですよ。
だから、今迄の人生で此処まで好きになって全部曝け出したのは、彼しか居ない。
過去に彼以外の男の人に惚れたのは1度しかない。

そりゃ一応オンナですから、お付き合いを申し込まれる事もそれなりにありました。
それなりにお付き合いしました。だけど、どうでも良かった。
一緒に居ればそりゃ楽しいけど、それだけって感じで。
要は執着の無い、楽しい遊び相手的な存在にしかならなかった。
そんなの皆察知する。だから付き合って1〜2ヶ月で別れる事が多かった。
「別れよう」「うん」って簡単な付き合いばっかりだった。

そんなあたしが始めて自分のプライド無くしても一緒に居たいと思った彼。
彼以外に、これ程好きになる人は居ないと思う。

逆を言えば、彼以外を選ばなければいけないのなら

誰でも良い。

相手に失礼かもしれない。けれどそれが本音。
お見合いの事は、話が出た時点で彼に言った。
その時は受けるつもりも無かったから、軽く伝えただけだった。
彼は少し何か考えてた。そしてあたしにこう言った。
「お前が、もし他のヤツと結婚を決めても、オレには止める権利はないよ」


一見薄情そうに感じて、この際結婚は置いておいて
あたしと一緒にこれからを暮らす事も考えてくれても居ないのかと思って

「普通、嘘でも『オレと一緒になろう』って言うもんじゃないの?」

と言ったら

「そんな無責任な嘘、どうして言えるんだよ」

と真剣な目で返された。

違うもん。無責任でも、今その気持があるかどうかが大事なんだもん。
結婚と言うカタチに囚われなくっても、借金が落ち着いたら一緒に暮らすとか
一緒に幸せになろうとか、そういう気休めの言葉が欲しいんだもん。
少しでもその気持があるよって、現して欲しかったのに…


もう一人オンナが居るのに、こう書いても真実味は無いけれど
彼は恋愛に不器用だ。そんな彼なりにあたしを大事にしてくれてると思う。
一度、何も知らないスタッフに手を出されそうになった時
その人相手に物凄く怒ってた。あたしの前では一度も見せない激しさだった。
結局その人はクビになってしまった。

あたしに対する彼の態度は、明らかに他の人よりはソフトだ。

それでも、やはり音楽には負ける。ダーは音楽が大事だ。バンドも大事だ。

元々生真面目な人なので「結婚したら家庭を一番に考える」と前々から言っていた。
だからこそ、結果は「今のままでは結婚は到底出来ない」


あたしは、何処まで「音楽の次」に我慢していられるか



自信が無くなって来ているのだと思う。






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