みのるの「野球日記」
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2005年04月03日(日) 明徳義塾中、大阪遠征

 今日は甲子園に背を向けて…、大阪高槻市の萩谷総合公園野球場に行ってきました。明徳義塾中の大阪遠征です。対戦相手は立命館中、京都市立高野中、高槻市立阿武山中。明徳中だけが3試合!

 第1試合の立命館中との試合は見られず、観戦したのは高野中との試合から。今年の明徳中の戦力はどんなものか。2月に行われた「よさこいリーグ」(明徳中、高知中ら強豪中が参加する交流試合)は6戦全勝だったようで、今年も戦力は充実。そんなイメージで見てみたが…。
 正直、2003年の全国制覇チームと比べると、打力が落ちるかなという印象。当時はこのセンバツで2試合連続ホームランを打った田中大二郎(現東海大相模)が4番にいたので、打線の核がしっかりとしていた。今年の核は…、コイツ!というほど存在感の大きな選手がいなかった。

 ただし、個々の能力はやはり抜けている。キャッチャーは昨秋から見た中学生捕手の中で、文句なくナンバー1の強肩。第1試合を終えた立命館中の選手が「うわっ、えぐい!」と驚いていた。が、強肩であるがために、捕ってからの素早さはまだまだといったところだったが。でも、あの肩を見せられたら…、盗塁を狙うにはよほどの勇気が必要だと思う。

 ショート、サードの肩も抜群。ゴロに入る間合い、捕ってから投げるまでのフットワークも、公立中学校の選手と比べると図抜けている。ショートは三遊間深い位置で捕って、ファーストに余裕でノーバウンドで放り、アウトにしていた。

 と書くと、ただ能力だけでやっているようだが、そうではない。
 一番驚いたのがセカンド、ライトのバックアップの速さ。ショートゴロ、サードゴロには、セカンド、ライトが必ず一塁のバックアップに入っていた。当たり前、といえばそれまでだが、セカンドのバックアップに入るスピードの速いこと速いこと。中学生のセカンドで、ここまできっちりとバックアップに入っていたセカンドは見たことがない。

 試合中、狭間先生から飛んだ指示で印象的だったのがこんな言葉。
「時間を感じろ!」
 これは去年の6月10日に発売された『野球小僧中学野球特別号』にも書いてあったが、狭間先生が指導の上で重要視していることだ。キャッチボールであれば、リリースの瞬間を見て、「時間を感じる」。ピッチャーであれば、セットポジションの「時間を感じる」などなど。

 高野中との試合。明徳の選手は、簡単に三盗を決めていた。ランナーが出ても、同じ間合いで投げていた高野中の投手の時間を見破ったからだ。この辺の指導は細かい。

 試合は3−0で明徳中が勝利。明徳中のエース左腕が1安打完封。剛球ピッチャーではない。おそらく170センチちょっとの身長だと思うが、小さくタテに落ちるスライダー(?)とカーブ、そしてストレートのコンビネーションで8奪三振。コントロールも抜群によかった。

 試合後の挨拶を終えたあと、高野中の選手は狭間先生のもとへアドバイスをもらいにいった。練習試合ではよく見られる光景だが、今日はちょっとびっくりした! 何がって、狭間先生の話が長い! 10分近く、高野中の選手に向かって、身振り手振りで話していた。熱い!
 それを見ていた立命館中の選手の反応が面白かった。
「ええなぁ! うちらもいけばよかった! うらやましい…」と。立命館中は、狭間先生のもとへ行かなかったようです。残念!

 高野中の選手に「狭間先生に何言われたの?」と聞くと、やはり「時間」についての話だったようだ。「ピッチャーの牽制の間合いが一緒。バッターのタイミングの取り方が一緒。もう少し時間を感じたほうがいい」と。勉強になります。

 時間といえば…、先日、刈谷東中の木野先生を取材した際、こんな話を聞いた。
「甲子園の攻守交替、一番速くて45秒ですよ。めちゃくちゃ速い!」
 チェンジになってから、次のプレーのコールまで最短で45秒だそうだ。
(この話は、詳しくは4月15日発売の『野球小僧中学野球特別号』で!)
 
 それを聞いてから、攻守交替のタイムを気にするようになった。今回のセンバツで計ってみると(ストップウォッチがないので体感で)、45秒はなかったが、1分以内は何度かあった。今日の中学野球の練習試合でも、だいたい1分前後。こんなに速いとは思わなかった。
 木野先生がいうには「このスピードについていけないと、試合では勝てない」。

 今年の野球観戦では試合中の「時間」を気にしてみようかと思っています。


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