以前、ここの日記で、『ノラネコ』を題材に書きました。 相変わらず餌付けは進行中で、いつか猫たんと甘い一時が 過ごせるのではないか?と思っていたのですが。 現実は決して甘くはない、という事を身をもって知った話です…。
私の家は非常にボロ家で、恐らく世田谷区内で 『オンボロ家選手権』を開いたら、かなりいい線いくのでは、 と思う位のあばら屋でして、実は天井に穴があいていました。(笑) よく雨漏りをしていて、ダディが仮設工事をした事で去年の梅雨は なんとか凌ぎきりました…天井裏に設置した、ヒトカゲのバケツで。(笑) で、そんな天井だったのですが最近、その野良猫たんがよくツメで ひっかく音が夜な夜な聞こえていて、いつかその穴を塞いだ板と一緒に 落ちてくるのではないか、とほんのり期待をしていたのでした。 いつか野良猫たんが、落ちてくるのではないか…?と。 そして、その時が来たら捕まえよう!!と。
ええ、まさに『その時』が来たのです。 夜の8時頃、家族も皆が夕食を食べ終わり、和んでいた頃。 穏やかな空気を破り、天井から野良猫が落ちてきたのでした…!! それは、正にまさしくいつも餌付けをしている、しっぽの長い猫たん。 かわいいブルーアイズで。目が合うと首を傾げる白猫。
我が家は突然、緊迫した空気に包まれました。 そこら中を引っかき回し、逃げ回る野良猫。 家の中に充満する、野良猫特有の猫臭さ。天井から落ちたショックで 出てしまったのか、雄猫が出すあの分泌液の匂い。 MDは散らばり、障子は穴が空き、家族の半数が引っかかれ、 私もガブリと噛み付かれ流血、そして消毒。 ダディは怒り(もともと動物の類はあまり好きではない人なので)、 あわただしい事数十分。 我が妹・グレビッチが野良猫たんを捕獲したのでした。
後に残されたのは、大量の後片づけと匂いとり。 当然のように、家中が猫臭くなりました…。 たらしゃん&オリしゃんも終始気になって仕方がないご様子。 野良猫は、落ち着くまでケージに入れて外に置いておきました。 よく見ると、落ちたショックで鼻を打ったのか、鼻血が出ていました。 鼻に薬を塗ってやろうも、どうせ後で舐めてしまうだろうし、 今まで外で生きてきたんだからと、そのままで帰しました。 後で聞いた話だと、逃げる前に一度、こちらを振り返ったそうです。
あの時に、何か他に出来た事はなかったのだろうか? 『いつか落ちてきたらいいのにね』… その『いつか』は現実となり、深い喪失感に襲われました。
失ったのは、“野良猫と仲良くなれるかもしれない”と思っていた心。 いえ、むしろ自分で投げ捨てた、と言った方が正しいのかもしれません。 やっぱりそれは人間の甘えか、若しくはエゴなのでしょうね…。
とりあえず、その後は何もやる気になれなくて、猫臭い部屋で ペルソナ2をやりました…。(笑) 明け方寝て、昼頃おきたのですが…やはり、家中が臭かった…。
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