加藤のメモ的日記
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2023年08月29日(火) |
50年以上続く海洋放出 |
東京電力福島第一原発事故で発生した汚染水の海洋放出を、24日にも開始すると決定した岸田政権。「汚染水の海洋放出は30年続くのか。とても受け入れられない」(福島県の漁業者)と怒りの声が上がっている。漁業関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない、という政府の国民、福島県民への約束を踏みにじる暴挙である。
放出回避の手立てはある。政府は真剣な検討をせよ
福島県漁連をはじめ、沿岸各県漁連などが、こぞって海洋放出に反対している。8月21日に岸田首相と面会した全漁連の坂本会長は改めて反対を表明した。首相は20日に福島県を訪問したのに、地元もの漁業関係者や自治体首長らと面会もしなかった。
志位委員長は「聞く耳を持たず、約束も守らない岸田首相の政治姿勢は民主主義の根幹を揺るがすものである」と厳しく批判した。汚染水の増加を止める広域遮水壁の設置、「大型タンク貯留」「モリタル固化」など海洋放出を回避する手立ての真剣な検討を求めた。
50年以上続く海洋放出
東京電力の計画では、汚染水の海洋放出の終了は「約30年後」しかし、海洋放出の前提となているげんぱつのはいろけいかくは、溶け落ちた核燃料の取り出しに何年かかるかもわからず、水戸市が全く立っていない状況である。
福島県「廃炉に関する安全」の監視協議会の専門委員会を務める柴咲・福島大学教授は、「凍土壁」の効果が上がらず、原子炉建屋への地下水の流入が続き、汚染水が増え続けている現状から、海洋放出は今後、少なくとも5年以上続くと指摘している。
半世紀以上の長期にわたって、放射性物質を含む汚染水を海に流し続けることに道理はない。政府は「海洋放出は国際駅な安全基準に合致する」とした国際原子力機関(IAEA)の包括報告書で安全性が証明されたかのように説明している。
しかし、報告書の序文でIAEAのグロッシ事務局長は「汚染水の放出は日本政府の決定であり、この報告書はその政策を推奨したり指示したりするものではない」と強調している。
IAEAは”安全の根拠”にならない
市民や有識者らでつくる原子力原子力市民委員会は、IAEAの報告書は「海洋放出の『科学的根拠』とはならない」と指摘し、次のように詳しく批判している。
●「IAEAは原子力利用を促進する機関で中立的とはいえない。報告書は政府の決定を前提にして追認したに過ぎない」
●「世界の原発がトリチウムを含む水を放出しているというが、事故炉から生じた汚染水が意図的に海に流されことは一度もない」 「タンクに貯めた水の7割近くにトリチウム以外の放射性物質が排出濃度基準を超えて残っている。政府・東京電力はアルプスの二次処理によって基準以下にして放出するとしているが、報告書はアルプスの二次処理性能を評価していない。
●報告書は大型タンクの保管やモルタル固化などほかの選択肢を検討していない。これはIAEA自身の安全基準に反する。
●関係者の理解なしに放出しないとの約束を無視した不誠実で不透明なプロセスを完全に見逃している
『新聞 赤旗』8.27
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