加藤のメモ的日記
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2023年04月16日(日) その「ふらつき」放っておくと死に至る

多くの高齢者が悩まされる「ふらつき」いつも現れる症状だからこそ、つい、慣れてしまって、放っておいてしまいがちだ。しかし実は、ふらつきこそが、体が内側から発する大病のサインなのだ。

初期の胃がんが見つかった
「先月、ゴルフ野ラウンドに行った時のことです。16番ホールから次のホールへ移動するときに、クラクラと立ちくらみのようなめまいがして、ふらついたのです」北野さん(仮名72歳)は、こう振り返る。「私は70歳を過ぎた今でも仕事を続けていて、何よりも健康に気をつけている。急に立ち上がってめまいがしたならまだしも、普通に歩いていただけなのにふらふらしたのは今までないことだったので、気にかかったのです。

最終ホールまで回った時には冷や汗が出たので、『ちょっとした症状とはいえ、念のために』と病院を訪れました。血液検査を受けると、医師からヘモグロビンの値が、通常の半分ほどにまで下がっていると告げられ、翌日、胃カメラで診てもらったところ、ステージ1の胃がんが見つかりました。腫瘍からじわじわとと出血し、貧血になってふらつきが起きていたのです」

65歳以上の人の約3人に1人が、めまいやふらつきを訴えているというほど、高齢者にとってふらつきななじみのある症状だ。しかし、だからといって、甘く見てはいけない。60歳を過ぎて。こうした身体の異変を「たいしたことない」と考えていると、死に至る病を見逃してしまう。

「ふらつきやめまいは、耳や目、脳など様々に器官が原因となって起こります。中でも緊急性が高いのが、消化管出血です。胃、食道、大腸、直腸などで出血が起きると、血圧が下がって脳に血液側まらなくなり、ふらつきが起こります。すぐに止血して、輸血を行わないと命を落としかねません」(奈良県総合病院植山氏)放置して脳にがんが転移
前出の北原さんは、ふらつきを感じてすぐに病院にかかったため、大病を早期発見し、切除して根治できたが、こうした幸運に恵まれるのはむしろ稀だという。

「私のもとにも、『1年前から慢性的にふらつきがおこっていて、いくつもの病院にかかったが一向に治らない』と訴える患者さんが訪れました。腹部を触診してみると、こぶし大のしこりがあり、かなり進行した胃がんが見つかりました。精密検査の結果、胃がんのステージは�靴如△垢任縫螢鵐兩瓩砲眦尚椶靴討い泙靴拭�

消化管から発生するがんはゆっくと出血し、慢性的な貧血状態を引き起こします。そのため、急激にふらつきが出るのではなく、月単位、年単位でふらつきが増えてきます。症状は徐々に悪化してしていくので、患者さんもふらつき慣れて病院を受診しないこともあり、正しい診断が遅れてしまうのです」

ふらつきは、最初は我慢できる程度のものとして現れ、徐々に日常生活に支障をきたすほどに悪化していく。だが、悪化してから病院で検査を受けるのでは遅すぎる。ちょっとしたふらつきこそが、がんの始まりだと考えて、早い段階で手を打つことが大切だ。

「一般的に、胃がんといえば、、『胃が痛む』、『食欲が落ちる』、大腸がんといえば『便に血が混じる』といった予兆があると考えられていますが、必ずしもこうした異変が現れるわけではありません。がんは、腫瘍の内側で出血、壊死を起こしやすい。それゆえ、血便や下血はないのに貧血になって、ふらつきが起こるのです」(大大場氏)目に見える症状が現れないからこそ、身体が発するサインに耳を傾けたい。

ちょっとしたふらつきから、肺がんが見つかることもある。「ふらつきを訴える患者さんから、肺小細胞がんという、肺がん全体の15%を占め、増殖・進行速度の速い肺がんが見つかったこともあります。この患者さんは、せき込んだり、息苦しかったりといった、肺がんでよく起こる症状には襲われていませんでした。ただ、『ふらつきがあるから』と病院を訪れたところ、『おそらく耳からくるめまいでしょう』と言われて、めまいを止める薬を処方されていました」(大場氏)

症状が治らず別の病院で検査したところ、がんが見つかり、しかも脳に転移していたという。「ふらつきの原因は、がんが放出するホルモンや炎症性の物質によって全身に障害が出る『傍腫瘍性神経症候群』だった可能性があります。肺小細胞ががんの場合、、特に併発しやすい。がんが放出した物質によって、血圧や血糖値が下がってふらつきが出ていたと考えられます。残念ながら、この患者さんは、ふらつきを感じ始めてから半年ほどたったころに亡くなりました」(大場氏)

2年前、ふらつきから見つかったがんで夫と死別した黒田洋子さん(仮名、58歳)が回顧する。『夫は62歳の時に、『歩いているときにふらつく』と言うようになりました。近所のクリニックに相談したところ、メニエール病だと診断されて、めまいを止める薬の点滴を受けていました。
2年ほど治療を続けましたが、それもなかなかよくならない。そこで、別の病院にかかってみたところ、脳を検査したほうがいいといわれたのです。精密検査を受けた結果、3年前に手術で摘出した大腸がんが、脳に転移していると告げられました。平衡感覚を司る小腸が侵されて、ふらつきが出ていたそうなんです。余命は長くないと告げられ、緩和治療を始めた半年後に、息を引き取りました」

黒田さんの夫の場合のように、ふらつきが出始めたときに病院にかかっても、誤診されてしまうことがる。「ふらつきやめまいは、耳鼻科、脳外科、婦人科、心療内科、整形外科などいくつもの診療科にまたがる症状です。ですが専門医は自分の専門外のことは診たがらない。それゆえ、ふらつきを覚えて病院にかかっても、病院をたらいまわしにされているうちに、その奥に潜んでいる肝心のがんが悪化してしまうケースはごまんとある。

ちょっとしたふらつきが、死の一里塚となる。いつものことだと考えないことが。あなたの命を救う第一歩だ。

『週刊現代』11.16


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