加藤のメモ的日記
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| 2023年04月02日(日) |
薬をやめて「認知症」からの復活 �� |
「副作用の掛け算」ほど怖いものはない 薬は5種類まで。それ以上は命の保証ができません 副作用が連鎖する
「歳をとれば病気になるのが普通ですが、症状に合わせて薬を飲むと、薬は増える一方です。しかし、薬の種類が増えれば、それだけ薬の副作用も苦しむことになる。これでは本末転倒でしょう」こう語るのは前出の山口氏だ。山口氏は番組の元になった研究「高齢者が気を付けたい、多すぎる薬と副作用」の分析研究者の一人でもある。
東京大学の秋下教授が主導したこの研究では、高齢者は処方される薬が6種類以上になると副作用が起きる人が増えると明らかになった。そもそも、ひとつひとつの薬にはそれぞれ副作用がある。よいっても、必ず副作用が現れるわけではなく、適切な時間で身体の外に薬が出ていけば、副作用は起こらない。
何種類もの薬を一度に飲めば、薬が体内に長く留まり、それぞれの薬の副作用が出やすくなることは知られている。高齢社会の今、この多剤併用、ポリファーマシーは社会問題化している。今回、その境目が6種類だと判明したのだ。高齢者は副作用が重篤化しやすい。排尿障害、腎機能障害など重い副作用がいくつも出れば、単なる副作用の足し算ではなく、掛け算的に、悲惨な状況に追い込まれる。
処方された薬が5種類を超えて、6種類になると何が起こるのか。その答えは大きく4つある。
�”�作用が増強される 都内在住の遠藤さん(79歳・仮名)が語る。 「以前から不眠症で。デバスとハルシオンという睡眠薬を気分で使い分けていました。ほかに飲んでいたのは、気管支炎の薬でクラリスというものです」昨年8月、遠藤さんは深夜にトイレに行こうとした際、転倒して階段から落ちた。泊まりに来ていた長男が物音に気付き、救急車を呼んで一命をとりとめたという。遠藤さんは続ける。
「鎮痛剤の副作用で、めまいが起こることがあるとは聞いていましたが、これまではそんなこともなかったのです」なぜ突然、めまいが起きたのか。その原因こそ、「副作用の掛け算」だ。「薬は。体内にある代謝酵素によって、身体の外に出ていきます。しかし、遠藤さんの飲んでいたクラリスにはこの代謝酵素の働きを妨げる効果がある。そのため睡眠薬が体内に残り、副作用が強まったと考えることができます」(薬剤師・歌川佳子氏)
さらに遠藤さんは実は、これ以外に8種類の薬を飲んでいた。これも薬が体内に残り、強い副作用を引き起こす原因となった。「歳をとると、肝臓で薬を分解したり、腎臓で薬を排泄する機能も衰える。たくさん薬を飲めば、身体の中に薬が溜まる時間が長くなり、副作用が強く出る可能性が高くなります」(歌川氏)高山孝則さん(71歳・仮名)が語る。
「父は血が固まって詰まらないよう、一日1回ワーファリンという薬を飲んでいたようです。今年の3月、がんの手術をして。術後の痛みを和らげるため鎮痛剤(リリカ)も処方されていました。
出血が止まらない
事故が起きたのは、がんの手術から4日後のことだった。深夜3時、病院のベッドからトイレに向かう際、ふらついて転倒し、頭部を強く打った。「脳の表面で出血が起きる硬膜下血腫となり、後遺症で言語障害が残りました」(隆夫さん)高山さんのケースでも「副作用の掛け算」が起きていた。
まず、転倒の原因となっためまいは、リリカの副作用だった可能性が高い。それだけならここまで重症にはならなかった。高山さんが飲んでいたワーファリンには血液をサラサラにする効果がある。その副作用が連鎖的に働き、出血がすぐに止まらず、命の危機に瀕したのだった。
�L瑤�効きすぎる
薬を処方した医者の判断を、何も考えずにうのみにしてはいけない。過剰に強い薬を出されると薬が効きすぎて危険な目に合う。認知症の母親(82歳)の介護をしてきた光村さん(55歳仮名)が語る。「母は2年前から食べる量も減り、外出もあまりしなくなりました。3か月前に医者に連れて行くと認知症と診断され、薬も出してもらいました」
光村さんの母親が処方されたのはメマリーという認知症の薬だったが、薬は効かず少しづつ量が増えていった。「だんだん怒りやすくなり。夜中に大声で叫ぶこともありました。お医者さんからはレミニールという薬も処方してもらい、合計6種類の薬を飲んでいました」(光村さん)しかし状況は改善しない。光村さんの母親は、次第に起きてこなくなり、食事もとらず、とうとう光村さんは救急車を呼んだという。
一体が起きたのか。実は、体の中に大量の薬が残った結果、レミニールが効きすぎて、気分を落ち着けるはずが意識障害に陥ったのだ。そもそも、「起こりやすくなる」という症状は、それまで飲んでいたメマリーの副作用だった。それに気づかずに、医者は追加の薬を出してしまっていた。誤った判断で薬が増やされ、命を縮めたのである。
�ぬ瑤�体内にたまる
6種類以上どころか、膨大な薬をありがたがって飲んでしまう人には、悲惨な結果が待ち受けるかもしれない。今年77歳になる奥田健司さん(仮名)は、合計20種類の薬を飲んでいた。「関節炎のために疼痛治療薬のリリカと鎮痛剤おロキソニン、さらに高血圧の薬のノルバスクやレニベースという薬を処方されていました。他にも奥田さんは、糖尿病の薬や、利尿剤などを出されていた。おくすり手帳も持っていたが、病院ごとに分けてしまっていた。
奥田さんは続ける「半年前のことです。朝食時に薬を飲んですぐ、だるさや吐き気を感じました、次第に意識がぐらついて、気づいたら病院にいたのです」医者の診断は、急性腎不全だった。多くの薬は腎臓から尿中に排泄されるが、くすりがふえれば腎臓にたまっていく。特に降圧剤や非ステロイド系の抗炎症薬、抗がん剤は腎臓の働きを悪くしてしまう。その結果、体内からなかなか出ていかない薬が。腎臓の機能を悪くしてしまうのだ。
今、病院でもらっている薬が5種類を超える場合、どうすればいいか。「まずは、なんとなく追加で出されていた薬を見直すことです。軽い降圧剤や高コレステロール剤、胃薬など、安心のために出ている薬は、医師に止めたいと相談してみましょう。(医療ガバナンス研究理事長・上比呂氏)病院の薬はうまく使えば、劇的に効く。逆に使い方を間違えれば、体の機能を大きく狂わせることになる。毎日飲んでいると忘れがちだが、薬を飲まないのが本来の姿であることを忘れてはいけない。
『週刊現代』11.16
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