加藤のメモ的日記
DiaryINDEX|past|will


2017年09月30日(土) ゴーン退任は自動車大編成の号砲だ ��

「2000万円時代」の到来
この式典から遡ること5日前の2月6日、トヨタとスズキは業務提携に向けた覚書を締結したと発表した。すでに昨年10月、トヨタ社長と鈴木会長が共同記者会見をして提携する方針を表明していたが、これからは正式に交渉に入る、つまり、両社の連携を進化させることを明確に示した形である。そもそもこの提携は世界販売台数がが約287万台の規模では招待的に生き残りは厳しいと鈴木会長が判断して、豊田一郎名誉会長に助けを求めて決まったもの。87歳の鈴木会長と92歳の豊田名誉会長が話し合って決めたことから「遺言提携」とも呼ばれてきたが、今後はトヨタが鈴木にに出資するのが確実な流れになってきた。

「この提携は、豊田による鈴木救済という側面だけではなく、豊田にも大きなメリットがあるのがポイント。というのも、いま自動車業界では「2000慢円台」の事業規模がないと生き残れない時代が来ると指摘され始めている。世界1.2位を争うドイツフォルクスワーゲンやトヨタは現在、グループを入れた全世界販売台数が1000万台程度あるがそれでも足りない。トヨタは傘下にダイハツ工業、日野自動車を抱え、富士重工業、いすゞとは資本提携、2015年にはマツダとの業務提携も決めた。実はこの6社の販売台数に鈴木の287万台を加えれば、約1800万台に到達する。つまり2000万台が視野に入ってくる」(自動車メーカー元役員)

AI、自動運転、電気自動車(EV)など開発すべき先端技術が年々増える中、一社ですべてを賄うには莫大な研究開発資金が必要となるので、生き残りのために各社が寄り集まる。いま自動車業界で規模拡大が至上命題ななのであるのは、そうした背景事情がある。

日産自動車は2月8日、2016年の世界販売台数がグループで996万台に達したと発表したが、これにしても日産とルノーの計873万台、昨年電撃買収した三菱自動車の93万台を加えてようやく積み上げた数字。日産は積極的な買収攻勢を仕掛けることで世界一位のVW(1031万台)、2位のトヨタ(1017万台)、3位米ゼネラルモーターズ(1000万台)から引き離されまいと必死になっているわけだ。

「実は日産のカルロス・ゴーン社長はスズキ買収を狙っていたが、ゴーン氏を嫌う鈴木会長がその動きを察知してトヨタを頼ったとの見方をする人もいる。もし日産が鈴木を傘下に収めれば、一気に世界1位に躍り出ることができた。実際それがゴーン氏の野望でもある。ゴーン氏は次に、フィアット、クライスラー・オートモービルズ(FCA)を狙うのではないかとも言われている」(業界担当記者)こうしたトヨタ、日産の動きに比して、規模拡大競争で取り残されつつあるのがホンダである。

いま自動車業界で最も読まれているのが、三菱UFIモルガン・スタンレー証券が昨年10月に出したレポート「非連続イノベーションが自動車産業に迫る100年ぶりの大変革」。中でも、このレポート内で話題なのが、「ホンダの危機」を象徴されるとされるグラフで、縦軸に自動車販売台数、縦軸に純利益率を取り、国内外の主要メーカー各社をその実績値でプロットしているものである。

『週刊現代』3.11


加藤  |MAIL