加藤のメモ的日記
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100年先のことは誰もわからない
今年10月上旬、私はチェルノヴィリを訪れた。チェルノブィリ原発4号機は事故後、放射性物質の拡散を鉄筋コンクリートで建屋を覆うことで防いでいた。だが、この”石棺”の老朽化が進み、このままでは崩壊し、放射能汚染がヨーロッパ全土に広がる可能性がある。そのため、今年4月から巨大ドームを作り、石棺の上に被せるというプロジェクトが始まった。 現在、4号機に隣接した敷地でドームが建設中で、3年後の完成時には、レールで建屋まで運ばれる。しかし、これも耐用年数が100年もつがどうかだ。 チェルノブィリ原発関連では、毎日3500人が廃炉に向けて働いているが、現代の科学では「石棺にドームを被せる」という暫定的な措置しか術はない。 停止した1,2,3号機の使用済み核燃料を保管する中間貯蔵施設の工事も進んでいる。施設の担当者は、淡々とした口調でこう語る。 「最終処理場の建設は未定ですが、ここで100年間保管されます。その後、100年後の人々が新しい技術を開発するでしょう」 事故を起こした原子炉が1基だけのチェルノブィリでもこのありさまである。福島第1原発は4基もの原発が、爆発もしくはメルトダウンした。 野田政権は早々と収束宣言を出したが、福島第一原発の1号機は、現在も建屋内の床に瓦礫が散乱し放射線量も高い。廃炉作業は容易ではなく、行程表や費用など実施計画も立っていないのが現状だ。
内部被曝は避けられない
チェルノブイリ原発事故で最も汚染された地域の一つが、このベラルーシのゴメリ州である。この地域の人々は、豊かな森林でキノコや木の実を取り、ヘラジカなどの野生動物を仕留めて生活の糧にしてきた。 今年5月、汚染地域でのキノコなどの採取を禁止する法律ができた。だが、貧困層や年金生活者による禁止区域での採取や、路上販売が日常的に行なわれている。 一方、原発から350�勸幣紊睥イ譴織屮譽好判�では、健康被害が深刻化している。ブレスト州立内分泌診療所のアルツール所長はこう語る。「事故前の1976年から1985年までの10年間に発見された甲状腺がんは61人でしたが、事故後4年目の1990年に99人、2008年には456人と急増しています」 ゴメリ州ブダ市のスモルニコワ医師も、「事故前、小児がんはほとんどなかったが、事故後には白血病など様々ながんが増えた。また免疫が弱く、風邪をすぐ引く虚弱な体質の子供も増えた」という。 ゴメリ州北部、チェチェルスク市では、NGOが移動式のホールボディーカウンタで子供たちの内部被曝を調べていた。時々、400ベクレル/kg前後の高い数値の子供が発見されることもあるという。 「数値の高い子供は、親を呼んで食事の指導をします。今までも農地が汚染されているゴメリ州では、内部被曝を避けるのは難しいので日ごろから数値を知ることが大事です」(NGO職員) 一方で福島は。どうなのだろうか?莫大な国家予算が汚染に費やされているが、費用対効果が明確ではなく地域再生というにはあまりにも杜撰な計画のようにみえる。これでは請け負った大手ゼネコンを儲けさせるだけではないだろうか。その予算の一部を移住や被爆者医療などに振り向けるべきとの声はもっともではないか。福島県の県民健康管理調査では、検出器や人員の不足などで、内部被曝を正確に測ることができる尿検査が実施されておらず、子供たちへの甲状線検査も遅れている。 26年目のチェルノブィリから、福島は何を学ぶのか。
『週刊現代』11.24
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