加藤のメモ的日記
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2012年09月18日(火) 死の商人

…各国がこれほどタバコ問題に必死になるのは、何もしないでいると政府や自治体がタバコ関連の医療でパンクしそうだからだ。また、集団訴訟の対象にされてしまうからである。そして日本の政府やマスコミが何もしないのは、タバコ会社が事実上の国営であり、かなりのちしきじんでも「喫煙は個人の嗜好の問題」という時代遅れな考え方をしているからである。

解りやすくいうと、タバコはロシアン・ルーレットのようなものだ。これは非合法な遊びで、6連発の回転式拳銃に1発だけ弾を入れる。そして弾倉を無作為に廻して、銃口を自分のコメカミに当てて引き金を引くゲームである。カチッと音がして空砲なら次の人へ廻す。

不運な人が死ぬのだ。タバコを吸ったら必ずガンになるわけではない。実際僕は80数歳で元気な愛煙家を知っている。しかし彼は幸運なだけである。すべてのデータはほとんどの癌、呼吸器系、循環器系の疾病において、喫煙者の罹患率及び死亡率が、非喫煙者よりずっと高いことを示している。だからやめられる人はやめるに越したことはない。やめられない人は、黙ったそっと吸っていてほしい。

今回の提訴でよく解ったと思うが、世界のタバコ業界というのは、途上国に武器を売る「死の商人」と同じである。彼らはタバコが健康に悪いなどと百も承知である。ただ今のような喫煙ムードが世界的に広がるのを防ぎたいのだ。タバコをかっこよいと思わせ、青少年を引きずり込みたいのだ。今回の醜悪なパッケージに関してある議員は、「これだけでも少年にタバコはかっこよくないと思わせることができれば」と語っている。

ブラジル、ロシア、インドネシアなどにこの法律が広がるのを、業界は恐れているという。まさに死の商人である。だいぶ前になるが、あるテレビ番組でインタビューされたタバコ会社の役員たちは、例外なく「私は吸わない」と言っていた。



『週刊現代』9/8


加藤  |MAIL