加藤のメモ的日記
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……全体に、裁判官の心証、価値観が東電側に傾いているようで、不公平な決定という感じがしますね」ゴルフコースからは、ストロンチウムまで検出されているという。そんな場所で「営業に支障がない」という判示は、国民一般の感情からかい離しているように思われるのだが……。
東電側の弁護団を組んでいる「長島・大野・常松法律事務所」は、約、340人もの弁護士を抱える日本最大級の巨大弁護士事務所で、法曹界では「四代事務所」の一角といわれる存在だ。本誌が取材を申し込んだところ、「東電がこの件では取材を受けない、というスタンスなので、お答えすることはできません」と、あっさり断られた。
小出氏は、東電や裁判所が原発の賠償問題と向き合おうとしない背景には「国」の存在があるとして、こう批判する「これまで原子力関係の裁判で、国が敗訴したことはありません。裁判官の世界でも、国を困らせないような判決を出すことで出世していくシステムができている。原子力の問題には三権分立など存在しないと考えたほうがいい」
もし東電が敗訴すれば、同様の訴訟が各地で一斉に起こり、収拾がつかなくなる。結果的に困るのは、東電が処理しきれない賠償を肩代わりすることになる国だ。だから敗訴させるわけにはいかない。しかし、それでは原発事故の被害者はいつまでたっても救われない。福島県いわき市で、事故の影響を受けた人々や企業を支援支援している弁護士の渡辺氏はこう訴える。
「今後、原発事故が裁判がかっての公害訴訟のように、時間ばかりかかって賠償されない、という事態になるのを怖れています。風評被害により、地元企業には経営難が広がっていて、リストラされ無収入になってしまった人も増えています。今後、そうした人がどんどん増えていくでしょう。国の出した指針では、避難区域外で解雇された人も、東電に賠償を求める権利があります。ところが私が直接、確認したところ、東電は、そのための書類すらきちんと用意していないのですよ。これでは『公平な賠償』など期待できません」
セシウムは誰のものか。エリート弁護士軍団を使ってそんな屁理屈をこねている暇があるのなら、被害者救済のために書式を作らせるくらい、彼らにやらせたらどうか。
『週刊現代』
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