加藤のメモ的日記
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ギリシャ この腐り切った国の実態
ウソをついてユーロに加盟
ギリシャは「財政赤字はGDPの2.2%と申告して‘01年ユーロ圏への加盟にまんまと成功した。しかし、これは真っ赤なウソで、実態は4%を超えていた。会計の粉飾や虚偽報告となれば、民間企業ならトップが厳しく罰せられ、組織も潰れかねない重大な詐欺的行為。それを国が堂々とやっていたことになる。
この「世界を相手に嘘をつく」というギリシャの悪癖は、かってスポーツの分野でもあらわになった。東洋大学準教授の川野氏は言う。「アテネ五輪で、水泳競技は屋外で行われました。たまたま好天に恵まれたため大きな問題にはなりませんでしたが、海上となるプールの屋根すら、時間通りに造ることができなかったのです。この一例からも、ギリシャは世界との約束を実行する能力に問題を抱えていることがわかります。
財政だけでなく、国民のメンタリティーも含めて、構造的に根深く腐りきっている国といえそうだ。なぜこうなったのか、ジャーナリストも田中宇氏がいう。「ギリシャは最近ダメになったわけではない。昔からダメな国だったんです。かってオスマントルコの植民地でしたが、19世紀後半に英国の支援で独立しました。以来、欧州諸国はギリシャを、ロシアやトルコ、中東など東方に対する戦略上の攻撃の拠点として特別扱いし、さまざまな支援をします。さらに米国企業が、オナシス家など海運業や造船業に巨額の出資をした。その結果、ギリシャ人はほとんど働いていないのに、欧米のおかげでギリシャは潤っていました」
これが本当の「ギリシャ神話」
その後も欧米諸国は、ギリシャを国際政治上の重要な拠点として優遇し、東欧諸国よりも先にEUに加盟させた。財政赤字の粉飾がバレた後にそれを黙認したのも、その”甘やかし”の延長線上にあるという。「その結果、ギリシャ人は『ギリシャは特別に扱われる国だ』と根拠なく信じるようになりました。だから働かないことも、政府がとめどなく借金することも当然だと思っている。なぜ財政赤字が問題になっているのかもわからない。そんな”ギリシャ神話”の上であぐらをかいていたんです」
国際政治アナリストの藤井氏も言う。「多くのギリシャ人には、商売や経営の感覚が欠如しています。例えば、ホテルの経営者は、親しくなった長期滞在客に食事や酒をタダでずっと御馳走し続けたりする。カネにうるさくないのは、個人としては一種の長所かもしれませんが、仕事の上ではマイナス。公務員削減反対のデモについても『9月になって夏休みが終わったので行ってみた』と話す人もいる。日本人には想像できないほどノンビリしているんです」
そんな人々がずっと変化のない環境にいて、きちんと働かなければ、まともな産業が育つわけもない。政治や経済が近代化された他のEU加盟国とは、社会構造が大きく異なっている。これまでは海運と観光がギリシャの主要産業と言われてきたが、どうや最近はそれも怪しいという。藤井氏が説明する。
「ギリシャの海運業者は、最近では船籍をパナマやキプロスに移し、自分の国籍も外国に移していることが多いんです。だからギリシャにカネが落ちない。敢行で儲けているもの海外資本ばかりです。海外に移民した人たちからの送金が、かろうじて外貨収入の柱になってはいます。だたし産業ではありませんが…」
そんなシビアな状況の中で、信じがたい話が一つある。藤井氏によると、欧米諸国の国民を対象に行われた幸福度調査アンケートで、ギリシャはなんと80%の人が「自分は幸せだ」と答えたというのだ。これは1位のデンマーク(96%)に次ぐ2位。国が潰れそうな時、なお大半の国民がノーテンキに「幸福だ」と言っている事実こそ、ある意味でギリシャ問題の深刻さを物語っているのかもしれない。経済力が違うとはいえ、日本も世界最悪のレベルの財政赤字がのしかかっている。将来、第二のギリシャにならぬよう、重々気をつけたいものだ。
『週刊現代』
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