加藤のメモ的日記
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2008年12月25日(木) |
自分の家を忘れてしまった |
今年から、私の古い財布の袋に新たに加えられた便箋大の紙切れがある。最寄駅周辺から、私のマンションまでの地図なのだ。同じ紙には私の名前、住所、電話番号も書き付けてある。急性痴呆やそのほかの急病、事故に襲われないという保証はどこもないからだ。
現に知人の話によると、まだ60代の彼女の友人が外出中に凄い頭痛に襲われ、思わず道端に腰を下ろして耐えていたのはいいが、その後、家に帰りかけてまったく帰り道が思い出せない。何時間かして、だんな様が同じ道を帰宅し、呆然としている妻を発見して、すぐ救急車に運んだという。幸い、その女性に夫がいて、たまたま暗くならないうちに、同じ道を歩いて帰ってきたからよかった。
一人暮らしの私だったらどうなっていたことかと心配になってきた。以前から一人暮らしでボケてきたら、という難問に、私はどうしたものかと思いをめぐらしてきた。実際に、これは一人で生活する中高年、特に女性は男性よりボケになる率が高い、といわれるので最大の関心事の一つではなかろうか。
老人の孤独死や餓死のニュースに、私たちは哀れみを感じながらも、すぐ忘れ去っていく。そうしたニュースや社会現象に私は去年よりもっと敏感に、そして、来年はさらに切実な思いで考えさせられていくであろう。
人は自分が年をとり、体が不自由になりはじめて老後という時期があることを実感するのだ。60代に入っても、まだ老後や老人のことが心から理解できるわけではない。私自身、2年前に老後の本を書くまで、いや書いたあとも、わかっていないことがたくさんあって、その差に驚いているぐらいなのだから。
……………
●ボケと老化防止・進行抑制に絶対効くのは、、実は「ビタミンE」なのを身をもって実感したことをお伝えしたい。これこそ私の秘密兵器だったのだ。
●日本では、6月に65歳以上の自殺が多い。アメリカでは、どの年齢層でも家族団らんの習慣のあるクリスマスを迎える12月が多い。独居即孤独死ではない。ひとりで生活できることは、自由を好む人にはうれしいことなのだ。一人暮らしの人はすべての行動を自分単位でするからボケにくいと、テレビ出演回数の多い医師が最新情報として発表している。
●私のボケ的症状がすっかり消え失せたのは、ガン予防、血のめぐりのよい食品を意図的に食べたことにもよるのかもしれない。物忘れに効く葉酸が多いバナナやほうれん草も加えた。
【98年前期、アメリカで発表されたガン予防食品】 ●うなぎ、一ヶ月一串、白焼きでも。ビタミンE、C 、セレンを含む ●にんにく、一日一片。熱を通して。アメリカではガン予防食品の第一位に置かれ、大豆類が四位。 ●マンダリンオレンジ、一日一個が乳がんに大変効果あり。
●コレステロール(次の数字以上が要注意) 総コレステロール220㎎以上 LDLコレステロール(善玉)120以上 HDLコレステロール(悪玉)40未満 中性脂肪 150以上
一日200キロカロリーの運動が最低必要。ご飯一杯分で200キロカロリー。これを消費するには歩行40~60分。水泳14~35分。階段昇降30分。縄跳び10~20分。サイクリング35~50分。速歩30~40分。
自分を守る方法は、完璧な計画などなく、万一うまくいかなかったとき、長く落ち込まずにはね返せるかどうかにある。最悪の事態にも、どこかに小さくても希望の光が見出せるものなのである。命あってのものだね。
こうしてたった一人で食べる食事は充分美味しいことを、絶叫したいくらいである。よく専門家が、一人で食べるほど寂しいことはない、などというのは真っ赤なうそである。仲の悪い相手と口論をしたり、一言も口を利かずに食べる食事のほうがずっと体に悪い。
ちなみに、私が生活するN市では福祉協議会のもとで70歳以上の独居老人にわずか年8回だが給食サービスを行っている。利用者が給食を年8回もらうことより、それを通じて外界との接触ができるところにメリットがある。人と話す機会は貴重なのだから。
だが、今回七月の猛暑の日々から始まり、肩痛、ブリッジのトラブルによる歯肉炎、仕事のスケジュールから来る睡眠不足と、かってない疲労感を長い間治せないでいたとき、やっぱり人間の幸せは体の状態にあるなあ、と改めて感じた。健康とまではいわない。そんなつらくなく日常の雑事を片付けられる、こんなことでけっこうなのである。
とくに、美肌に直接関係のあるビタミンEとCに、体を作る一番大切な材料のタンパク質をよくとること。中でも「みるみる若返るコラーゲン」が、新マル得美肌ヘルパーである。新陳代謝促進により重要な働きをするコラーゲンは骨をしなやかにし、床ずれを防ぎ、美肌、育毛、老化防止に最高。
ところがコラーゲンというのは、人間が無視したり、捨てることが多かった骨、軟骨、内臓、腱、皮などにこそたっぷり入っていて、つい最近まで価値の低い低タンパク質だと信じられてきたのだが、日進月歩の科学の力でにわかに脚光を浴びるようになったのだ。
人は自分が年をとり、体が不自由になりはじめて初めて老後という時期があることを実感するのだ。私自身、二年前に老後の本を書くまで、いや書いたあともわかっていないことがたくさんあって、その差に驚いているぐらいなのだから。
『たった一人の老い支度』
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