子の年齢 6歳
お弁当(白ごはんのみ)の要らない日だったので、朝から呑気に裁縫していた。 裁縫部屋は寒すぎるので、キッチンでちくちく しつけ を縫っていた。
バタン と音がして、ちーちゃんが眼をこすりながらやってきた。
「何しとんが?」
そういえば、ミシンを使っているところはよく見てるけど、手縫いするところを見るのは初めてかも。 「ふーん。」 と言いながらじろじろ見ている。いかにもやりたそうだ。
「やってみる?」 「うん!」
太めの針にボタンつけ糸を通して、さらしのふきんに2針縫ってみせた。 「ぼくやる、ぼくやる」 そう、焦るなって! そのあと無心に縫っている。
二人して黙って縫い物していると、家内制手工業やってるみたいだ。
糸がおしまいになって、止め結びした。 初めてにしてはきれいに縫えている。 嬉しくなったらしく、朝っぱらからばあちゃんを呼び出して見せた。
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