吉之助のへろへろ日記

2005年08月29日(月) ガンエボみた

ということで昨日深夜に再放送された奥山貴宏氏の「ETV特集 オレを覚えていてほしい」のビデオをカロリー控えめのはるさめヌードルをすすりながら観ました。


ayaさんがBBSにカキコしてくれなければ思いっきりスルーでしたよ。


見ている最中、怖くて怖くて心臓がばくばくしていた。


何が怖いって、「ガンになる事」「もうすぐ死んじゃう事」「死んだら自分のことを忘れられてしまう事」。



常々キレイ事が嫌いなオレと同じで「リアルな闘病生活」を書きたいという奥山氏。正直でもあり、かなりのひねくれものでもあると思った。
でもフリーのライターである彼には、人に見せるための文章しか書けないから、やっぱりそれはペルソナなわけです。

まぁここにいるオレだってペルソナなわけで、もちろんそれも「本当の自分」の一部だ。
ネットのなかでは必要以上に善良な人間であったり、その逆もあったりってのがよくある。
しょうがない。


彼の死ぬ直前に書いた最後のブログ

■小説
[ book ]
死にたくないな。
書店で会いたい。
本屋でセットで買ってくれ。


にいくつものコメントがついていて、その中に「最後の言葉でやっと本音が聞けたように思いました。とても身近に感じました」というのが紹介されていた。




本音ってなんだよ?
身近に感じる?





あそこは「誰かと繋がっていたい人たち」の集まる場で、奥山氏はその場所の王様だったわけで。
そして彼は皆が期待する大活躍をして、死んでいったわけで。
「自分を忘れられる事が怖い」という思いではじめたウェブでの闘病日記は、日常で忘れられっぱなしなみんなの場所となった。
どんだけ生きてるオレ達は弱いんだよ?
弱すぎ。


彼はヒーローのまま死んで行った。


ビデオを観ていて唯一泣いたのは、
彼の母が、彼の部屋でお茶も飲まず、トイレにも行かず、黙々とそして俊敏に部屋を片付け、山菜とちくわの蕎麦を作り帰って行くというエピソード。
その姿を評してサイボーグみたいな母親だと彼は言う。
みんなにとってのヒーローでも、母親にとっては自分が生んだ息子以外の何者でもない。




「それはロックじゃないから」
なんて33歳にもなって何言ってんだこいつ。


かっこいいじゃん。


追記
しかし胸がざわざわして何も手がつかなくなっちまった。。。。
どうしようどうしよう。。。何を?www


 < 過去  INDEX  未来 >


吉之助 [MAIL]

My追加