シネマ日記
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渡部篤郎さんの熱演ぶりを目当てに(*^_^*) ずっと観たかった作品。
大江健三郎氏の原作を故・伊丹十三が監督・脚本。
大江氏の自伝的ストーリーなのだろうか、登場する作家・文学者は、 名前こそチョット違うものの、演じる山崎努もいかにも大江氏風。 その3人の子供のなかで、長男のイーヨーは、知的障害者。 でも際立つ感性で音楽にも力を発揮し、これも実際の大江光氏がモデル。 この役を渡部さんが大熱演しているわけだが、 当時たしか主演男優賞(新人賞もだったっけな?)をしっかり獲ったみたい。
国際的な文学者なため、また、なんだかその文学のスランプ打破のため、 夫婦で外国にしばらく行ってしまった両親の留守中。 しっかりものの妹マーちゃんが、なにかとイーヨーの面倒をみる。 でも、これがいかにも面倒をみるって言うのではなく、 自然にともに生活している様子が伺えて微笑ましい。
それでもいろんな事件が起きてくるわけだけれど、 ときとしてコミカルにまたときとしてシリアスに・・・。 イーヨーの初恋(?)事件や親しくする音楽家の事件などはすごくイイんだけれど、 父親がかつて小説の題材にした犯罪の容疑者の青年が絡んできたり、 その小説の映像が挟まれてきたりすると、だいぶ異質なものが混じった感じ。 うーーん、そうゆう展開はこの際省いて、ずっとほのぼのとした作品に終始するわけにはいかなかったのかなぁ・・・っとチョット違和感も覚えた。
最後に、「OMAKE」と称して、撮影現場に大江氏親子が訪ねてこられた時の映像や 公開時の舞台挨拶も入っていた。 大江光氏談「コレは実は僕なんですよ・・・」に、渡部さんが涙をコッソリ拭ってるのがジ〜ンときましたねぇ。
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