日々あんだら
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2013年03月16日(土) 光の美しい一日













このタイトルの日記、多分10年くらい前に書いた記憶がある。
時期はちょうど今頃だったかな。

ギラギラした夏の光も、影が長く伸びる冬の光も好きだけど、春先のこの時期の光が一番好きだ。
そんな時期に、年に1日か2日、特別に光の美しい休日に出会うことがある。
今日が、正にそんな日だった。
無理してでも出かけてきてよかった。





最近、つくづく思うんだけど、おれってアップダウンが苦手だ。(なにをいまさら。笑)
登りは、すぐに息が切れる。ふくらはぎが悲鳴を上げる。下半身全体に乳酸が溜まるのがわかる。
下りは、何度か膝を痛めたこともあり、怖くてスピードが出せない。一歩一歩、恐る恐る降りている。
それでも時に膝を痛める。
こないだの丹沢では、山ガール的な子とか、トレーナーにジーンズのデb…ふくよかな人とかにもガンガン抜かれた。
下りで人生倍近いおじいちゃんとかに抜かれたら凹むよー、ホンマに。
(でも、ゴールしてみると、結局標準タイムと同じか少し早いくらいだったりする。あれ?おれ普通??)
(なら、あの山ガールやふくよかな人やおじいちゃんたちは何者やねん?笑)

まあ、とにかくアップダウンは苦手だ。嫌いと言ってもいい。
でも、いろいろある登山の形態(?)の中でも、特にアップダウンが続く縦走が一番好きだったりする。
(縦走…山の頂上から頂上へ、尾根伝いに踏破していくコース取り。尾根は当然頂上より低いので、アップダウンが続く)
なんでやねん?と自分でも思う。
せっかく登ったのに降りて行く時とか、さらにその向こうにまた急登が見えてる時なんか、呪いたくなる。
ここからあそこまで、橋かけてくれ!!って心の中で何度叫んだことか。。。

でも、ずっと謎だった自分の縦走好きについて、今日、その理由の一つがわかったような気がした。
おれは、帰り道が嫌いなのだ。
そして、縦走には帰り道が無いのだ。
こないだの丹沢山みたいに、登った道をそのまま下りる(ピストンという)コースだと、
丹沢山の頂上を出た瞬間からずっと帰り道だ。
そこからの一歩一歩が、全て終わりへのカウントダウンになる。
でも、縦走だと、少なくともアスファルトで舗装された道に出るまでは、ずっと行き道なのだ。
道がずっと続いている気がする。

アップダウン嫌いの縦走好き。
我ながら、相当めんどくさい。(笑)





そんなわけで、昨日の日記の通り、無理やり2時間半睡眠で起床して山へ行ってきました。
場所は高尾。と言っても高尾山ではなくて、北高尾縦走路。
八王子霊園前から八王子城山〜杉沢ノ頭〜杉の丸〜堂所山〜明王峠と通って、最後は相模湖へ降りる。
1年近く前になにかの雑誌で見て、いつか行きたいなーと思っていたコース。
その記事によると、北アルプス縦走の練習になるくらいきついらしい。そして人はそんなに多くないらしい。

たしかに、少し南の高尾山の数十分の1くらいしか人がいなかった。(笑)
そして、短いけど急なアップダウンが数える気も起きないくらい連発で続いていた。
標高も低いので森林が続いていて、基本的に眺望も良くはない。

でも、このコースは相当好きだ。いい光の日に来たから、という理由もあるだろうけど。
人が少ないので鬱陶しくない。
人の手がさほど入っていなくて、一番嫌いな階段がほとんどない。
眺望が良くないので、却って人里近いということを感じさせない。
2ヶ所くらい、行く方向がわからなくなる分岐もあったけど、各方向に5分ずつくらい行ってみたら向きはわかった。
そして、木々には人の手がきちんと入っていて、木漏れ日が美しい。

花粉症対策でマスクしてるのと、やっぱり寝不足のせいで脚は重かったし呼吸も苦しかったけど、
やっぱり山っていいなぁ…と思いながらのんびり歩けた。
約16kmで標準タイムが7時間、とあったので、まあ仮に9時間かかっても日没後の残照の内に辿り着けるわ、
と道がわからなくなっても焦らずに済んだのも良かったのかもしれない。
結果、2度の道迷い(てほどじゃないけど)と、50分の昼食休憩と、30分のおやつ休憩を挟んで、7時間半くらい。
タイムロスを外したら、やっぱりコースタイムより早い。(笑)


最後、木々の隙間の斜め下の方からキラキラした光が見えて来て、下って行くと目の前に相模湖が見えた。
今まで、頂上で何が見えるか、ってことばかり気にしてたけど、ゴールで何が見えるか、ってのも重要だな。
そんなことを教えてくれたコース。
またいつか来ようと思います。
(でも、このコース、女性は注意。途中でトイレがほとんどない)


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