日々あんだら
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今日は丹沢山に行ってきた。
先に断っておくが、僕は杉と檜の花粉症である。 そして、言うまでもなく、日本のほとんどの山には杉の森が広がっている。丹沢も例外ではない。 薬飲んで、目薬さして、鼻にシュッシュする薬をシュッシュして、マスクをして出発した。
丹沢山へは、渋沢駅からバスで大倉まで行く。ここまでは何度か登った鍋割山と同じ。 そして、そこから大倉尾根の方に向かい、塔ノ岳山頂を経てさらに1.5時間くらい歩いたところである。
この塔ノ岳〜大倉尾根〜大倉は一度歩いたことがある。 その時は鍋割山から塔ノ岳へ縦走した後の帰りだったので、下りだけだった。 途中で膝を壊して冷や汗をかきながら下りてきたので、やたらと長かったように思ってたんだが…
登りでもやっぱり、やたらと長かった。。。
そもそもこの大倉尾根、通称は「バカ尾根」である。 緩い尾根がだらだらとバカみたいに続くのでこの通称が付いたらしいが、登ってみてそれが実感できた。 もしくは「バカしかわざわざ登りに来ない尾根」の意味かもしれない。
春というより、初夏と言ってもいいんじゃないかと思うような陽気の中、汗だくになって尾根を登る。 20kg近い荷物と、鼻と口を覆うマスクのせいで、すぐに息が上がる。 顔をダラダラと流れる汗が鬱陶しい。マスクが汗をすって究極に鬱陶しい。そしてさらに呼吸しづらい。 太ももと尻がすぐにパンパンに張ってくる。
おれ、なんでこんなことしてるんやろ?
登ってる間、いつも感じる疑問がまた頭の中を回る。 家でのんびり本でも読んでる方が絶対楽しいし、疲れない。 なんで高い金払って道具をそろえて、3時間睡眠で早起きして、2時間以上もかけて登山口までやってきて、 その上こんな苦しい思いをしてるのか?
そんなことが頭の中をグルグル回り続けてるんだけど、足は登り続ける。 わからん、もう引き返したらええやん。風呂入って飯食って帰ろう。 塔ノ岳の山頂に到着する。もうここでええやん。塔ノ岳行ってきたって言えるやん。 そんなことを考えながらも、お地蔵さん(?)にお参りだけして通り過ぎる。
雪の斜面でこける。尻もちついたまま、5mくらい滑り落ちる。 軽アイゼンを装着しても、後ろからきた女の子に軽やかに抜かれる。 雪解けの泥道でブーツとパンツの裾がドロドロになる。 前を行く登山者たちが踏み固めた道を1歩外れると20cmくらいいきなり陥没する。 (めんどくさくてスパッツつけてなかったので)ブーツの中にも雪が入ってソックスが濡れる。
なんで山なんか来たんやろ。。。
でも、丹沢山の山頂で食べたレトルトカレーは、今まで食べたレトルトカレーの中で一番旨かった。 コーヒー豆を挽いて淹れたエスプレッソは、一口すすった瞬間思わず「うまっ」とつぶやいてしまうくらい旨かった。
結局そういうことなのだ。 飯やコーヒーが旨いから山に登るわけではない。 好きなことをしているから、飯やコーヒーが旨いのだ。 花粉症も睡眠不足も汗だくも泥まみれも全部ひっくるめて山に登ってるのは、ただ単に好きだから、なのだ。
そんなことを思いながら下りていた帰り道、木立の隙間からダイヤモンド富士が見えた。 カメラやレンズの性能がアレやからナンやけど、ちゃんと富士山頂に夕陽がかかってるやろ?
この写真を帰りに立ち寄ったBEATBOX CAFEで104さんに見せたら「そんなところで撮る人は見たことない。(笑)」って笑われたんやけど、 ちょっと待って欲しい。 僕は日没後暗くなって下山リスクが増大するのを覚悟の上で立ち止まって撮ってるのだ! 確かに木立の隙間からやし手前に他の山がかぶってたりとかして、展望は良くないけど!!
1日がんばった自分へのご褒美だと都合よく解釈しました。(笑) さて、来週はどこへ行こうか。^^
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