日々あんだら
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2012年12月07日(金) バブアー

って某所でつぶやいたら、ワカナちゃんから「幼児プレーかと思った」というコメントをいただきました。
んなわけあるかい。(笑)


もちろん、僕が言ってるのは冬になると平日も休日も毎日着ているジャケットのことです。
ワックスが浸みこんだコットンで作られていて、雨は弾きながらも汗の蒸気は通す。
そして、使い込めば使い込むほど、いい味が出て来る。

でも、使い続けているとワックスが抜けてカサカサになるのです。
そしたらすごくみすぼらしくなる。単なる古いジャケット、みたいな感じ。
買ってまだ2年も経っていないのに。(笑)

そこで、本国(イギリス)に送ってメーカーでワックスを入れ直してもらったり、
もしくは専用のワックスを買って来て自分で塗る、という手入れが必要になる。

はい、前置き長かったー。



そんなわけで、ウチのバブアーくんもすっかりカッサカサになってしまったので、
帰って来てからワックスを入れてあげることに。
ワックスは春先に買って来たのがまだ2/3くらい残っている。

ワックスは常温では固まってるので、缶ごと湯煎して溶かす。
気温が低かったら塗った端からワックスが固まってしまってムラになるので、部屋は暖房で温めておく。
生地に塗ったワックスで汚れてしまわないように、床とアイロン台の上にポリ袋を敷き詰める。
溶けたワックスをスポンジにつけ、「裏まで浸みてまうんちゃうか!?」というくらいの勢いで生地に塗りたくる!!

靴にオイルを塗るのは慣れてるけど、面積は広いし生地は皺寄るし、
相当力を入れてゴシゴシこすらないと上手く広がらなくてムラになるし、
さっさと塗らないと湯煎したワックスがまた固まるし、で結構大変。
どれくらい重労働かと言うと、暖房のせいもあって汗だくになるくらい。
どれくらい力を入れてるかと言うと、夏にやってしまった腱鞘炎が再発しかけるくらい。(笑)

そんなわけで、手をベトベトにしながらワックスを塗りこむこと約1時間。
なんとか塗り終えて、あまりに濃く塗りすぎたところはタオルでゴシゴシこすって延ばす。
あとは吊るして全体にムラなくドライヤーを当てる。




完成。
労力と消費電力と部屋へのダメージ(臭いとか)の割に、写真で見たらあんまり差がないのが哀しい…
でっ、でもっ、直に見たら全然違うねんから!ええ感じになったんやから!!
カッサカサに乾いて白っぽくなってた生地が、ワックスを入れることで黒が締まってツヤが出てきたのだ。
よしよし。


正直、持っている服の中で一番めんどくさいやつです。
ワックスが入ってるから椅子に座る時は絶対脱がないといけない。
満員電車に乗る時も、脱いで裏返しに畳んで持って乗らないといけないし。
腕を組んだりできないので、彼女とのデートには着ていけない。(笑)
雨を弾いて蒸気を通す、と言ってもゴアテックスほど弾かないし通さない。
重い割に、意外と保温性は低い。(爆)
水洗いも、ドライクリーニングもできないので、汚れたら固く絞った濡れタオルで拭くくらい。
あとは頑張れファブリーズ。(笑)
で、半年に1回くらいの割合でこうやってワックスを入れてあげないといけない。腱鞘炎になりかけながら。^^;

それでも、決して安くはないこいつを買ったのは、自分で「育てる」ことができる、数少ない服の一つだから。
革が好きなのは常々この日記でもアピールしてるけど、革の素材感や手触りなんかももちろんながら、
使えば使うほど、手入れすればするほどいい経年変化をして味が出て来るのが好きなのだ。
で、このジャケットは革と同じような「育てる」楽しみがある。




ボタンも、こうやってだんだん塗装が剥げてきて、それがまたいい感じなのです。^^
地の真鍮も良い。


こういうデザインなので、10年後でも15年後でも、着てて違和感はないと思うのです。
その頃までずーっとこいつを着て、「hideって冬になるといつもあの黒いの着てるイメージ」って言われるようになりたい。(笑)


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