8/4〜5の2日間、富士山に行ってきました。
去年、キタっち、し○○まさん(なぜか伏字。笑)の3人で登山口まで行ったものの、
嵐のために断念した富士登山。
今年のリベンジに向けて、1年間ジョギングを続けてきたのです。
ということで、本番2週間前に脚立から落ちて膝を怪我したキタっちを除き、
し○○まさんと、そのお友達のNさんと3人でアタックすることに。
待ち合わせは午前10時。去年と同じレンタカー屋さんで。
これまた去年と同じくマーチを借りていざ出陣!!
途中、コンビニで水やスポーツドリンクを買い込み(僕は2本ずつ買って、50%ずつブレンド)、
薬局でテーピング類を調達して富士宮口新五合目へ。
ところが、平日なのに新五合目3km以上手前から渋滞。思わぬタイムロス!!
ええー、去年はススーッと登山口の駐車場まで行けたのに!!
輪番休業のせいか!?(…去年は嵐やったから人が少なかっただけか?)
結局、3km手前で路駐を指示され、そこから歩いて行くことに。
僕らの富士登山は3合5勺から始まった。(笑)
5合目の山小屋でお昼を食べ(晩御飯はカレー食べ放題らしいので、3人とも豚の生姜焼き丼)、
水分を補給してから登山口へ。この時、すでに3時前。
今日予約している山小屋は御殿場ルートにあるため、富士宮ルート6合目から御殿場ルートの6合目下まで
ずーーーっと横移動せなあかんらしい。
でも、御殿場ルートを登山口から登るよりは楽らしい。^^;
で、登り始めたんだけど、そこで大誤算発生。
今まで富士山に4度チャレンジし、最高9合目まで達した男・し○○まさんの呼吸がいきなり荒くなる。
顔見たら大発汗。すぐに休憩して酸素吸入。
大丈夫か?
「…眩暈と頭痛がする。。」
まさかの5合5勺で高山病の症状が発症。
やはりダメなのか?この男は富士山頂には立てない運命なのか?
富士の女神に嫌われてしまっているのか!?
しばらく休憩して辛うじて立ち直ったし○○まさん。
休み休みだけど、じわじわと前進。
6合目からそのまま上に行けば距離は短いんだけど(人がめっちゃ居た)、
僕らはここから横移動しなくてはならない。
富士宮ルート6合目から少し横に移動すると、急に緑が途切れて荒れた地面に出た。
宝永山に向かうルートだ。
このルートがきつかった。まっすぐ横移動ならよかったのに、かなり激しいアップダウン。
しかも、火山のせいか、下が砂と石しかない。サラッサラのザラッザラ。
なので、登りに入ると、1歩進んで半歩下がる、くらいの勢い。
冗談抜きに数十m歩くごとに休憩して息を整える感じ。
し○○まさんが作って来てくれたドライフルーツミックス(レーズンと乾燥パインと乾燥プルーンを混ぜたもの。去年キタっちが作って来てて大好評だった。でもできればバナナチップスも欲しかった。^^;)や、
僕が持ってきたアーモンドやクルミ(地震の直後に避難食として買ったもの。笑)を齧りながら進む。
Nさんがポットに入れて持ってきてたあったかいブレンディがやたらと旨かった。
インスタントコーヒーがこんなに旨いなんて!!!
「これなら至高のメニューに入れられる!」「雄山も認めざるを得ない!!」と騒ぐ。(笑)
ちなみにこの時点ですでに4時半過ぎ。
降りてくる人たちに「今日はどちらまで行かれるんですか?」と聞かれ、
「8合目の山小屋です」
「…(絶句)…がんばってください」
みたいなタイミング。(笑)
そんな苦しい坂道を登り切り、やっと御殿場ルートの馬が背へ出た。
その名の通り、左右が急な斜面になっていて、馬の背中のように切り立ったところ。
もちろんすごい風。そして霧。
うわー、飛ばされるーーー。踏み外すーーー。と軽く騒ぎながらなんとかクリア。
ジグザグの登り道(プリンスルート)に入った頃には辺りは暗くなり、大粒の雨まで降ってきた。
雨具雨具!!!
皇太子殿下が登ったという急な坂道をジワジワ登りつつ、激しくなる雨。そしてし○○まさんの呼吸。
雨の中休み休み、ジワジワと登る。
おれら2人も結構きつい。
ただ、雨具は上から下までゴアテックスで固めてたので、自分自身は顔と手以外どこも濡れなかった。
いやー、やっぱりゴアテックス最高♪
そして、自分が濡れない状態で聞く雨の音は結構好きなので、一人でちょっと雰囲気に浸る。(笑)
そうそう、ブーツはマウンテンライトで行きました。
80年代製らしいので、防水効果が落ちてないかちょっと心配だったんだけど、
結論から言うとまったく問題なし!素晴らしい。^^
歩きやすくて足が全然疲れなかったし、心配してた蒸れもなかったし、快適でした。
そんな感じで、夜の闇と霧に視界がふさがれるころ、遠くにぼんやりした灯りが。
ああ、灯りや!安らぎの赤い灯や!なんとかあそこまで辿り着こう!!!
昔話で、森の中で迷子になった時に灯りが見えたら近づいて行ってしまう理由がよくわかった。(笑)
やっとの思いで辿り着いた、御殿場ルート1つ目の山小屋(7合目)。
中に入って「予約はしてないんだけど、ちょっと休ませてもらえませんか?」と聞いてみる。
そしたら中にいたおじいさん2人に「団体さんが来るから無理」とあっさり却下される。
とは言え、こっちはし○○まさんが本気で調子悪そう。
「連れがグッタリしてるんで、少し休ませてくれませんか?団体さんが来たら出ていくので」と言ったんだけど
「予約している山小屋へ行ってくれ」と取り付く島もない。
こんな遅い時間から団体なんてくるかー!おれらの後ろから、そんなに大人数は登って来てなかったぞ!!
と内心思いながらその山小屋を後にした。
絶対こんな小屋、泊まったらへんからな!!!
で、その次の山小屋に行ってお願いしたら「今日はお客さんいないから何にもできないよ」と言いつつも
小屋の隅で少し休ませてもらえることになった。
風雨をしのげるだけでもありがたい。(ホンマに昔話の旅人みたい。笑)
おまけに「予約している山小屋に連絡しといた方がいい」と電話を貸してくれ、
熱いコーヒーにブランデーを垂らして渡してくれた。
3人とも下戸だったんだけど、あれは旨かった。。。3人で回し飲みして飲み干した。(笑)
これも至高のメニューにランクイン。(笑)
そこで少し休ませてもらい、そこから100mほど先の山小屋へ。
泊まる予定の山小屋はそこから1kmくらい先だったんだけど、そこまで登る気力体力はもう無く。
同じ経営のこっちの山小屋に泊めてもらうことにした。
びしょ濡れの雨具を入口のところに干し、顔と手足を拭いて上へ上がる。
自分は濡れないから平気と思ってたんだけど、やっぱりホッとした。^^;
時に午後7時半。やっと腰を落ち着けることができたのでした。
晩御飯はカレー。
ここの特徴は食べ放題!!(物資や水が不足する高地で食べ放題は珍しいらしい)
まあそれが旨いの旨くないの。旨いんですけど!!
「今までの人生でベスト3に入るカレー」というし○○まさんの意見に全面的に同意。
旨い旨い言いながら、3杯も食べた僕なのでした。
山小屋の人たちに感謝。^^
で、翌朝早いしで荷物を整理してすぐ寝ることに。
歯を磨こうと歯ブラシを取り出したところでハッと気づいた。
おれ、水持ってない!!(水とスポーツドリンクを1:1で混ぜたものしか持ってない。笑)
歯を磨いた後のうがいはどうすんだおれ!!
…ということで、山小屋で売ってたミネラルウォーター(500mlで500円)を買うことに。
教訓:真水も持って行きましょう。
そしてし○○まさんとNさんの間に入り、3人で川の字になって眠りについたのでした。
…ね、眠れん。(笑)
理由その1:思ったより疲れてない。
理由その2:9時に寝る習慣など身についていない。(普段は1時とか2時とか)
理由その3:し○○まさんのいびきがうるさい。(笑)
理由その4:し○○まさんが時折激しく咳き込むのが心配。(風邪か?)
そんなこんなでウダウダしつつ、そういう時は横になって目を閉じておくだけでもかなりマシなので、
そうこうしている内に何度かウトウトして合計4時間くらいは眠れたと思う。
それだけ眠れば最低限なんとななる。(普段がそんなもんだから)
翌朝。
4時40分にNさんに起こされた。ご来光の時間。
ホントは頂上でご来光を見たかったんだけど、そうしたら1時半か2時には出なくてはならず。
しかも天候が悪くて上まで登っても見れる可能性は低そう、と山小屋のスタッフさんに聞いて
上でのご来光は諦めていたのでした。
予想通り、外は明るくなって来てはいるものの、一面の濃い霧。
しゃーないなー。寝といて正解やったわ。と自分を納得させる。
でも、1時間後にこんな雲海が見れた。
富士の女神に嫌われた男。(笑)
そして6時半、本当に風邪を引いてしまったし○○まさんを山小屋に残し、
Nさんと2人で山頂に向けてアタック開始したのでした。
(ちなみにし○○まさんは足掛け10年で5回目のチャレンジも失敗。本気で女神に嫌われてる…?)
上はいい天気。
そこから1時間歩いて8合目の山小屋に着く。
本当はここに泊まる予定だったのだ。でも下に泊まってよかった。
乱れてなかなか落ち着かない呼吸がそう悟らせてくれた。
空気が薄い実感はあまりなかったんだけど、息が切れるのが早くて落ち着くのが遅かった。
やっぱりその辺に影響は出てるんだろうなぁ。
(余談だけど、きっと自分は弱いだろうと思っていたんだけど、高地への順応性はかなり持ってるみたい。
一度も酸素を吸わずに登り降りできました。一応持ってってた酸素を分けてあげるくらい余裕。
7合5勺で立ちくらみしたくらいかな。頭痛がしたのは多分疲労と塩分不足。←昆布しゃぶったら治った)
富士山はなにがきついって、地面が砂と石だけなのがつらい。
踏み込んだ足がズズっと下に滑る。力が逃げる。
それと、木も何もないので目的地がかなり手前から見えてしまう。
目的地が見えるのに少々歩いたくらいでは近づいて来ている気がしない。
あれは精神的にちょっときつかった。
でも、山登りのいいところは、少しずつでも足を前に出していれば必ずいつかは目的地に着けること。
普段の生活や、若いころの勉強にしても部活にしても、どんなに頑張っても結果が出るとは限らへんやん?
でも、山登りはリタイアさえしなければ必ず結果(目的地)に手が届くからいいなぁ、と思った。
(山登りを語れるほどの経験はないですが。そもそも道が整備されてる山やから言えることやけどね。^^;)
そんなことを考えながら歩く。しんどいから考えが妙に哲学的。(笑)
上から降りてきたおじさんに「今日はご来光がきれいだったよー」と言われ、マジ凹みする。
行けばよかったー!!1時半とか2時なら起きてたのに!!!
チョッパーとリラックマかぶった変な外人2人と出会う。ヘロヘロ。(笑)
そして山小屋を出てから2時間半。やっと山頂へ到着!!!
よろこぶN氏
こうして、苦節1年、やっと富士登頂に成功したのでした。
ちなみに、登ってる最中はしんどかったけど、着いてみたらそんなに疲れは残ってなかった。
1年間、トレーニングしててよかった。。。(T-T)
富士山のお釜。
カロリーメイトがえらいことになっとる。(笑)(箱が破れてるのは前日の雨のせい)
雲海の位置が低い。
ゆっくりと鉢を反時計回りに回る。
須走ルートや富士宮ルートでは頂上入口の鳥居のところから下に向かって大渋滞が起こっていた。
やっぱり登りやすいルートはこうなるのか。。。
そう考えたら富士宮口→宝永山→御殿場ルートというのは悪くない選択だったかもしれない。
(こっちはスイスイこれました)
神社にお参りして、お守りかったり手拭いに御朱印をかったり。
そして、とうとう一番高い剣ヶ峰へ。
海抜3775.6m
いやホンマがんばった甲斐がありました。
しんどかったけどむちゃくちゃ気持ちいい!!!^^
そこからの下りは楽勝。
山小屋からの登り2時間半、下りは1時間半。(笑)
よく滑る砂と石が、下りでは逆にプラスに働いてめっちゃ楽。(もちろん気を抜いたら怪我しますが)
ところがそれまでいい天気だったのが、山小屋に近づくにつれどんどん曇ってきた。
「やっぱり雨男はし○○まさん」との意見で一致する。(笑)
山小屋でし○○まさんと合流してお昼。僕はラーメンを頼んだ。
こんなに高くてこんなに旨いサッポ○一番味噌ラーメンは初めてでした。(笑)
ここからの下りはもっと楽で、大砂走りを一気に駆け下りて、行きと同じ横移動も楽にクリアして、
(6合目まで降りてきたら空気が濃くなったのがわかった。やっぱり上は薄かった。笑)
予定時刻より1時間早く、5合目の登山口まで戻って来れたのでした。
富士山、登りと下りで労力が違いすぎます。^^
(屋久島の縄文杉コースだと、帰りの方が(精神面も含めて)しんどい)
そんな感じですごした2日間。
翌日の朝にちょっと尻に筋肉痛っぽい張りがあったけどすぐ取れたし、
今日になったらなんともなかった。
感想としては…今度は1人でも行けそう。
計算したらレンタカー、食費、宿泊費、その他で2万円くらいしかかかってない。
(イニシャルコストはかかるけど、もう道具揃えちゃったので追加費用は水と食料くらい)
機会があったら、もう1〜2回行ってもいいなぁ。
山頂で見るご来光、という心残りがあるのです。
いつか結婚できて、子供ができて小学生くらいになったら、一緒に登りたいとも思う。
それまで、トレーニング続けて体力維持しとかないとなぁ。^^;