日々あんだら
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2010年10月23日(土) 二度目の屋久島




2年前の暑い日、この木の下で3人のお年寄りと出会った。





どうもご無沙汰してます。hideです。
先週の屋久島旅行から帰って来て早1週間。
すっかりどっぷり屋久島の余韻に浸って…いたわけではなく、
仕事が急に忙しくなってバタバタ走り回ってました。
ていうか、平日に2日も休み取って旅行に行ってたんやから、忙しくなって当たり前やねんけど。
なにが「急に」やねん。(笑)


そんなわけで、すっかり遅くなってしまいましたが、二度目の屋久島日記をどぞ。^^





屋久島初日。
この日は再会の日。

家を出てはるばる8時間。
屋久島について、レンタカーを借り、まずは宿に荷物を置きに。

2年前にもお世話になった民宿。
こんにちはーと入っていくと、出てきたおかあさんが第一声。

「痩せられましたね!!」

きちんと僕のことを覚えていてくれた。それだけでちょっと感激。
続いて出て来はったおとうさんもびっくりしてはった。
荷物を置いて、お二人に前回来た際、チェックアウトする時に撮らせてもらったモノクロの写真を渡す。
前回訪問した年の冬に、自分で手焼きして用意しておいたのだ。
いつになるかわからないけど、次に行く時に持っていこう、と。



民宿を出て、車で島のほぼ反対側の地区へ。
2年前の夏、とても暑い日に通りかかった路地で、すごく気持ちよさそうなガジュマルの木陰があった。
そこで涼んでいたら近所のお年寄りたちが集まってきて、井戸端会議ならぬ木陰会議に僕も混ぜてもらった。
20分くらいだったけど、とても楽しかった。
その時に、その3人の写真もオートコード×モノクロで撮らせてもらった。
その写真も渡そうと思って持ってきていたのだ。

だがしかし。
その近所の人、というだけで、名前も家の場所もわからない。
でも、そんなに心配はしていなかった。
だって手元には写真がある。聞き込みするのにこんなに便利なものはない。(笑)

まずはそのガジュマルの裏の家に突撃する。
玄関が開いてたので、「こんにちはー、ごめんくださーい!」と声をかけると、
あの3人よりは少し若そうなおじいちゃんが出て来てくれた。
写真を取り出してカクカクシカジカ、「で、もしよかったらこの方たちのお家を教えてもらいたいんですが」。

ここで「もしわかったら」なんて言ってはいけない。
こういう田舎でわからないわけがないのだ。(ウチの地元もそう)

そのおじいちゃんは快く教えてくれた。
「ああ、この人は、あの家だ」
指差した先は、ガジュマルの木の向こう側。
向かいかい!!

さっそくそのお宅に突撃する。
出て来られたのは、まさしくあの時のおじいちゃん!
向こうは僕の顔を見ても思い出せなかったようだけど(そりゃそうだ。25kgも痩せてたら)
写真を見せながら当時のことを話すと思い出してくれた!!

「よかったらお茶でも飲んでいきなさい」と誘ってくださったので、遠慮なくお邪魔する。
座敷にはおばあちゃんも居てはって、一緒に「相棒」を見ていた。(笑)
お茶と、お菓子が山盛り出てきて「食べなさい」「食べなさい」って言われるので、
そちらも遠慮なくいただく。(笑)
こういう場面では下手に遠慮する方が失礼だ!!と思ってるんだけどどうでしょう?^^;
(ちなみに、出て来たお菓子はどれも懐かしいものばかりだった。
 僕、小さい頃は母方の祖父の所によく遊びに行っていて、そこで食べてたのと同じようなお菓子ばっかり。
 そう言えば、祖父も生きていたらこのおじいちゃん・おばあちゃんと同世代くらいだった)

お茶とお菓子をいただきながら、おじいちゃんの話を聞くと、意外な縁が。
僕は今、ある機器の営業なんだけど、おじいちゃんは若い頃、その機器の組み立てをやっていたらしい。
(ちなみに、そんじょそこらで作られてるような機器ではないです。もっとマイナー。笑)
もちろん会社は違うんだけど、すごい縁やと思わへん?
その機器は数がそんなに多くなくて非常に長寿命なので、
「あれとあれとあれの組み立てに携わったんだ」って言わはったやつのいくつかは、
今でも動いていて僕も知っているものだった。
すげぇ。^^

30分ばかりお邪魔して、息子さんや娘さんのお話も伺って、
「縄文杉には行くんですか?」と聞かれたので「明日行きます」って言ったら、
「じゃあこれを持って行きなさい」と口をあけたばかりのビスケットやめかぶ昆布を大量に勧められた。
もちろん、遠慮なくいただいた。(笑)
こういう場面では下手に…(以下略)…

おじいちゃんに場所を聞いて、他の2人のお年寄りにも無事会うことができ、写真も渡せた。
1人のおばあちゃんは少し認知症が始まっているみたいで、僕のことは思い出してはもらえなかったけど、
でも写真を見て喜んでくれた。

正直言って、大変失礼だけど「居なくなっている人がいたらどうしよう」と思ってたんだけど、
3人ともまだまだお元気で、会うことができた。
嬉しい再会だった。



そして、その近所の『一湊珈琲』へ。
ここは、前回の旅で2回空振りして(臨時休業だった)、3回目でやっと入れたカフェ。
とても心地の良い時間を過ごさせてもらったので、また来たかったのだ。

前回と何も変わっていないように見えるお店に入って、前回は暑くて行けなかったテラス席へ。
木々の陰に隠れて見えないんだけど近くに大きな滝があって、その滝の音を聞きながらコーヒーをいただく。
お店の人に「…前にも来られたことがありましたよね?」とちょっと不安そうに言われたので、
「はい、その頃からは25kgくらい痩せちゃったんですけど」と言った瞬間、
「ああ、ライカ持ってた人!」って言われた。
すげぇ、結構な人気店のはずなのに、2年前に1回来ただけの僕の顔を覚えてくれてたんだ。
その時の僕の話も覚えてくれていて(もののけ姫の森の中で会社の同期とバッタリ会った話とか)
めちゃめちゃ感激した。
美味いコーヒーがさらに美味くなるってものさ!!
(でもこのお店で撮らせてもらった写真はプリントしてなかった。ごめんなさい。。)

後から入って来た、大阪からの2人連れ(伯父さんと甥っ子さんらしい)とも、
大阪人同士のノリ打ち解けて、会話が弾む。
(2日後に再びこのカフェに来た時に「元々お知り合いだったんですか?」って聞かれたが、違います。笑)
コーヒーを飲みながら、屋久島の話や富士山の話で盛り上がる。
その伯父さん、僕とキタっちとしもやまさんが大雨で富士登山を断念したまさにその日、
強行して9合目まで行ってたらしい。(笑)
すげぇ。
これも一つの縁だ。



そんな素敵なひと時を過ごして、晩ご飯のために『いその香り』へ。
ここも前回来た時気に入って、1週間で2回行ったお寿司屋さん。(笑)
そこでオカンと弟(次男)と合流する。
前にも書いたけど、ありえんことにオカンが同じタイミングでの屋久島旅行をたまたま計画してたのだ。
で、友達が都合悪くなって、代わりに弟を巻き込んだらしい。(笑)

2年ぶりのここのお寿司はやっぱりおいしかった。
ウチの次男、小さい頃からマグロ好きで、一度にマグロの赤身ばっかり40〜50貫食べてたような男。
小さい頃に食べ過ぎて、最近ではそんなに「マグロマグロ」言わなくなってたんだけど、
ここのマグロは別格だったらしい。
「これがマグロや!!」って言って、盛り合わせ2人前食べた後にマグロの赤身だけ1人前注文してた。(笑)

ここでも、僕の顔はわからなかったみたいだけど(何度も言うけど25kgの威力ってすごい)
どこに座ってどうしていたか、とか、撮った写真をプレゼントして見せてる内に思い出してくれた。
あの時撮らせてもらった3人の内、大将を除く2人はもうお店を辞めてしまっていたんだけど、
時々は会ったりするみたいで、預かってもらえた。
当時はいなかった今の店員さんたちが、その2人の写真を見て常連さんと盛り上がっていてくれた。


やっぱり、写真はいい。

旅行は良く行くものの、同じ所に2回行くのって実はあまりなかったんだけど、
「二度目の旅」もいいなぁって思った初日なのでした。
でも、二度目の旅でこういう喜びを感じられるってことは、
最初の旅が充実した良い旅だったってことよね。^^
利休の主旨とはちょっと意味が違うかもしれないけど、これも「一期一会」だと思います。





前に来た時に出会った人たちの日記はコチラ。 →
今読み返したら「縄文杉は1回行ったからもういいや」とか書いてるなぁ。(笑)


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