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| 2010年04月07日(水) | 残念 |
数字的にはズバ抜けたものを残した選手ではなかった。
でも彼のすごさは数字には表れない部分だった。
｢ピッチャー以外はどこでも守れるユーティリティプレーヤー｣
この称号は、彼の器用さではなく、彼のチームへの献身を称えたものだと思う。
去年、キャッチャーが誰もいなくなって急遽マスクをかぶった試合。
キャッチャーがいなくなったと聞いた瞬間、彼が言ったという台詞を新聞で読んだ。
｢おれしかいないじゃん！！｣
チーム事情と、自分がチームに対して何ができるかが常に頭にないと、瞬間的に言える台詞じゃない。
最高にかっこいい台詞だ。
そんな彼が育てた選手を見たかった。
スポーツは、スター選手がいるだけでおもしろいわけではないし、
スター選手だけが記憶に残るわけではない。
彼が育てた選手たちが、きっとこれからの野球をおもしろくしてくれただろうに。
巨人・木村拓也コーチのご冥福をお祈りします。
