日々あんだら
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2009年12月12日(土) 旧友




京都にはあまり馴染みのない僕なんだけど、6年前に一度だけ行ったことのある小さなお寺がある。
由緒あるお寺なんだけど、戦乱で焼け、小さくなってしまい、あまり観光客もやってこない。
ガイドブックでの扱いも小さいし、ましてや世界遺産なんかではない。
でも、小さいけど整った庭だとか、観光地京都においては驚異的に人が少なくて静かだったりとか、
そういう雰囲気がとても気に入って帰ったのだった。

そのお寺のことをこないだふと思い出して、どうしても庭でボーっとしたくなった。
なので、行くことにした。(笑)


その前に。
京都に、先日フランスから戻って来た友達が住み着いてたのを思い出した。
ちょうどいいから彼女に会ってから行こう。

彼女は高校の同級生で、でも知り合ったのは浪人の時で、仲良くなったのは大学に入ってからだ。
大学を卒業してから院に進み、ずっと研究を続けてて、ふと気付いたらフィールドワークでカナダにいたり、
フィンランドに行ってたりする。(笑)
去年から今年にかけての1年間、研究のためにフランスに行っていたんだけど、この秋に戻ってきて、
今は京都で大学の先生をしている。

…という、ぐうたらな文系学生で、卒業してから普通のメーカーに就職し、
しがないサラリーマンを続ける僕とは全然違う道を歩んでいる友達。
彼女と話をするたびに、自分が全然知らない世界を覗き見れるので、とても楽しい。
いつも刺激をもらっている。



さて、齢33になってやっと就職できたんだし、就職祝でご飯でもおごったるかー!って思ってた待ち合わせ。
待ち合わせ時間3分前に待ち合わせ場所に着いたその瞬間、携帯に「寝坊!!」というメールが飛んできた。
今起きたんかい!!
そして55分待ち。(笑)
メールで謝ってくる彼女に「お昼ごち!!」と返す。(笑)

お昼は和牛専門のお店『はふう』で。
ここ、4年前に続き2度目の来店である。
めっちゃうまいねん!牛が!!
そして高いねん!!値段が!!!(血涙)
そんなお店で彼女はカツサンド、僕は4年前には(値段に)ビビって注文できなかったタンシチューを注文する。
…大人になったなぁ。(笑)

4年ぶりのはふうランチは、やっぱりものごっつおいしかったのだった。
遅刻のおかげで、並ばずに入れたしね。(笑)
もちろんお代は僕が払いましたよ。(念のため。^^;)


はふうと、その後入った近くのカフェで、彼女の話を聞いたり、フランスの写真を見せてもらったり。
僕の大学時代の恩師は「僕は、1人の人と30分話をしてて、僕が知らないことが何一つ出て来なかったら
『こいつ、つまらんやっちゃなぁ』って思うんです」っていうのが口癖だったんだけど、
彼女と会うたびにその言葉を思い出す。
僕の知らないことだらけなのだ。(笑)
もともと発想が豊かで話してておもしろい人だったんだけど、それに磨きがかかってる気がする。
ちなみに、この日一番興味を引かれたのは彼女の専門分野に関してではなく、
まったく専門外の言語学に関する彼女独自の仮説でした。(そっちかい!)
曰く、「寒いところの言語の方が文法がややこしくて説明が細かい」「南の方の言語の方が文法が大雑把」。
寒いところでは事実を正確に伝えないと生死に関わるから。
暖かいところでは少々事実誤認があっても、飢えや寒さで死ぬことはないから。
というのが彼女の推測する理由だそう。

なるほど!
どちらかといえば文系の僕の方が守備範囲なはずなのに、理系の彼女に言われて気付くなんて。(笑)
でもそういうところが、彼女と話をしてて楽しいところなのです。

こいつに惚れたら他の女の子ではあかんやろうなーって思う。
僕は幸か不幸か惚れたことはないんやけど、彼女に惚れて大変なことになった友達を1人知ってる。(笑)
ウチの高校に進学してよかったのは、こういう個性的な人たちとたくさん友達になれたことやなぁ…
って改めて実感した1日でした。



そのせいで、目的のお寺には30分しかいてられへんかったんやけど、でも今日は満足!
あのお寺には、近い内にもう1度行こうと思います。^^;




ちなみに。
前の個展に遠くから来てくれた人たちには後でThanks Cardを送りましたが、
あの写真でジャンプしてるのは彼女です。(笑)


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