日々あんだら
DiaryINDEX|past|will
たまにはちょっと真面目な話。
今、話題の事業仕分け。 コンセプトはいいと思う。国がやっている事業で無駄なものはいっぱいあるに違いない。 それをきちんと見分けて、無駄をなくしていきましょう、 という考えに反対を唱える人はあんまりいないんじゃないか。 その過程を公開するのにも賛成。
でも、コンセプトが正しくても、やり方を誤るというのはよくあること。 別に政治にも経済にも詳しくない僕(経済学部出身のくせに!)から見てもおかしいなと思うところはある。
まずは、全てを「費用対効果」で見ようとしているところ。 例えば研究・開発とか、例えば教育とか、費用対効果ではかれないものはたくさんある。 基礎研究なんて、実際の役に立つかどうかわからないものばかりだ。 だからといって基礎研究をおろそかにしていたら、技術の進歩は全くない。
民間の企業にも研究所はたくさんある。ウチの会社にだってでっかいのがある。 でも、どうしても民間企業の研究所は「製品化」を目的に、そこに近い研究をするような傾向がある。 それは利潤を追求すべき民間企業では当然のこと。
じゃあ、一見無駄に見える、けれども大切な基礎研究はどこがするんだ? 大学とか政府系の研究機関しかないのでは? そこを削って、「技術大国」だか「技術立国」だか大声で唱えるのは恥ずかしいことだと思う。 スパコンにしても、科学館にしても。
国の事業も、全く効果の無い事業に費用を投資し続けることは許されない。 でも、その「効果」を金銭的なものだけで見るのは間違っていると思うのだ。 そもそも、金銭的に効果(利潤)が生まれる事業なら、国がほっといてもどこかの民間企業が必ず手を出す。 民間企業が手を出さない、でも絶対に必要な事業というのもあると思う。(例えばニート対策の事業とか) そこを国がやらないで、誰がやるんだろう?
あと、今日のニュースを見ていて吹いたのは自衛隊の広報活動。 自衛隊の広報施設を有料化すればいいのでは?というお話。 有料化しても人は入ると思うよ。ミリタリーマニアって世の中にはたくさんいるしね。 でも、自衛隊に興味の無い人はほとんど来なくなるでしょう。 さて、この広報施設の主目的はなに? ミリタリーマニアを満足させること? それとも、世間一般の人たちに自衛隊の活動を知ってもらって、理解を得ること? 民間のテーマパークと同列に並べて「努力すればリピーターを増やせる」って発言してるってことは、 きっと前者だと考えてるんだろうね。蓮舫さんは。 防衛庁の人も「民間の人たちと同じようにできる自信はない」とか的外れな反論してたけど。(笑) 的外れな問いかけに、的外れなまま返してどないすんねん。 そんなん言うてたら「努力しろ!」って言われるだけやん!!って内心ツッコミながら見てたら、 案の定そのまんま突っ込まれてた。(笑)
そんなわけで、ところどころイライラしながらニュースを見ている最近の僕なのでした。 少なくとも1つ勉強になったのは、蓮舫さんみたいな言い方をしていたらどんなに正しいことを言っていても、 言われた方は従う気がなくなるし、第三者もカチンと来るなぁってこと。 僕も仕事中はああいう言い方になることが多々あるので(たたみかけやすい)、しないように気をつけよう。
あれは損だ。
*
話が変わるけど、ついでにJALの再建問題。 高すぎる企業年金がネックになって、再建機構からの資金が投入されず、企業としての存続が危うい。 でも多くのOBたちが年金の減額に反対している件。
会社つぶれたら、企業年金は全然支払われなくなるんちゃうの? まるで自分の脚を食べてる蛸みたいだ。
|