日々あんだら
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2008年10月01日(水)




僕は昔から身近な人が亡くなっても泣かない子供だった。
今でも泣かない。悲しいと思ったこともない。
その人が亡くなるかも、と思った時はめちゃくちゃ動揺するし悲しくなるんだけど、
亡くなった瞬間にそういう感情がスーッと無くなって、自分でも怖いくらいに冷静になる。

物もそうだ。
物持ちはいいし、大切にする方だと思うけど、(こないだの日記参照。笑)
大切な物が壊れたり無くなったりしても動揺するのはごく短い時間。
さっさと切り替えて諦めてしまう。


ちょっと前まで、自分はどこか壊れてるんじゃないかと思っていた。





こないだ神社の境内で頭が無くなったセミの死骸を撮った。
なのに、その写真は全然暗くもなく、生の重みも、死の痛みも写ってはいなかった。
とてもとても空っぽな写真。

それを見た瞬間に、「ああ、おれは死を直視してないんだ」と悟った。
死を直視してないからこんな空っぽな写真が撮れる。
人が亡くなった瞬間に、そこから顔をそむけて逃げている。
そう言えば、今まで何人もの人の死に立ち会って来たけど、一度も実感したことはなかった。

それを「壊れている」と言うべきか、「壊れていない」のか、わからないけど。





写真には時々、自分でも意識していなかった自分自身が写っていたりする。
意図せず。
いい面も悪い面も。

でも、それを見せ付けられるのは、なんとなくいい気分だ。


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