日々あんだら
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2008年08月04日(月) |
屋久島日記〜空と海編〜 |
僕は、どこに行ってもそこと自分の島とを比較してしまう。 特に空と海。 たとえば東京の空は白く霞んでいて、青みが薄い。 海は潮の匂いがしないので、海って感じがしない。大きな湖みたい。
屋久島の空の色は、小豆島よりも沖縄で見た空に近かった。 ちょうど、上の写真みたいな色。 よく屋久島や沖縄など、南の島を撮った写真は空が信じられないくらい青い。 でも、あんなのはウソっぱちだ。ベルビアとPLフィルターによるまやかし。 本当はもっと綺麗な「空色」。 屋久島に着いた日は、ホントに綺麗な空色だった。 もしかしたら7日間滞在した中で、一番きちんとした空の色だったかもしれない。
そして海。 内海で育った僕は、外海を見るたびにその波の荒さに驚き、水平線を見て軽く興奮する。 でも実は、今回飛行機で屋久島に差し掛かった時、一番に思ったのが「海の色が違う!」ってことだった。
ハッとするような、濃い藍色。 小豆島(瀬戸内海)は、日にもよるけど、もっと緑がかった色だ。 プランクトンが多いから透明度はそんなに高くない。 沖縄の海はもっと透明感のある青だった。 こんなに深い濃い藍色の海を見るのは初めてだったかもしれない。
2日目に入ったお寿司屋さんで大将とその違いについて話していたらこんな話が聞けた。
「沖縄みたいに遠浅の白い砂浜だったら透明な青になるんですけどね、屋久島は山の斜面がそのまま海底に繋がってるから急に深くなってるんですよ。だからああいう色になるんです」 「なるほどー」 「この辺は川が多くて山の養分が海にたくさん流れ込んでるんです。だから肴が豊富なんです」 「へぇ〜!瀬戸内は内海なんでプランクトンがいっぱいいて、やっぱり魚がいっぱい獲れるんですよ」 「魚が豊富って言っても、その理由は違うんですねー。ウチの親父に言わせると、昔は海が飛魚で埋まってたそうですよ」
こういう話を聞くと、旅に来てよかったなって思う。 そして海を見る時に、比較の基準として自分の空と海があるのは幸せなことだなと思う。
あ、でも、海から吹き付ける風に乗って運ばれてくる潮の匂いは小豆島と一緒だったんだ。 その匂いをかいだ瞬間にスーっと落ち着いたことを覚えている。 やっぱり自分の海があってよかった。^^
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