日々あんだら
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2008年05月26日(月) 大長編だよドラえも…じゃない、宮崎旅行(後編:チキン南蛮への細い糸)




ではみなさまお待ちかね(誰が?)の宮崎旅行記2日目。
あ、2日目のは初日ほど長くはないです。^^;

5月11日(日)
前の夜が遅かったこともあり、旅先ではありえない8時起床。(いつもは6時か7時には起きる)
外を見たら、青空こそ見えないものの雨は上がった曇り空。よし、これなら行動できる!
ゆっくり支度してホテルの朝食を食べに行く。
そしたらアナタ、その朝食が素晴らしかったんデスヨ!

まず品数が多い。ウインナーとハムとベーコンの3つが揃ってるホテルはなかなかないぞ。(笑)
和食のおかずも、きんぴらごぼう、ひじき、南京の煮物、切干大根、筍の煮物…など盛りだくさん。
焼き魚だって塩鮭と塩アジの2種類ある。
そして冷やし汁とかおび天などの郷土料理まで。

正直言って「安い」という理由だけで選んだ宿だったんだけど、
こんな朝食に当ると部屋が狭いとか古いとかはどーでも良くなるっちゅうもんである。^^
思わず大量におかずを取ってしまい、そして大量に片付ける。(笑)
味はどれも素朴でおいしかったー!
…でも食べ過ぎてしまってちょっと後悔。く、苦しい…
(しかしこのことが後に僕の命を救うことになろうとは… ←大げさ)

ちなみにこのレストランにいた他のお客さんで、1〜2歳くらいの女の子がいたんだけど、
その女の子は僕が朝食を食べている間ずっと「なまこ〜!なまこ〜〜〜!!」と泣き叫んでいた。
彼女の短いこれまでの人生に、なまこがどのように関わっていたのかが気になる。(笑)


食べ過ぎた僕は部屋に戻って少し休む。
TVをつけ、再放送のグータンヌーボーをぼけーっと見る。
これ1回見たやつやなー、とか思いつつ、でも見る。京野ことみ老けたなぁ…


…ハッ、もう9時半やん!!(滝汗)

せっかく宮崎まで来たのに、再放送の番組で時間を潰してしまうところだった。
急いで荷物をまとめて出発する。

前夜、帰ってくるのが遅すぎてホテルの駐車場が使えなかったので、近所の有料駐車場に停めてたんだけど、
そこの係がすごい美人なおねーさんだったんですよ。
え?深夜にこんな人が駐車場の番してて大丈夫なん!?って思うくらい。
で、ちょっと胸をときめかせつつ駐車場に行ったんですけど、すでに係はむさいおっさんに代わってました。
ちぇー。。。

ちょっと下がったテンションを、ツムさんが作ってくれたCDで上げながら出発。
ひゃっほーい♪

この日の目的地はえびの高原。
実は前日までわがさんも宮崎に来ていたそうで、日記でえびの高原を大絶賛してたのだ。
よし、そこ行こう!(単純)

高速をヴィッツで走る。
昔乗ってた自分の車では、ちょっとここには書けないようなスピードですっ飛ばしてたんだけど、
この日は制限速度前後くらい。
乗り慣れん車ではやっぱり危ないし。
…年取ったなぁ、おれも。。。

とか思いつつ高速を走っている内に、雲が切れて青空が見えて来た。
ひゃっぽ〜〜〜い!!
わけのわからん叫びを上げつつ高速をひた走る。
スピードが10km/hくらい上がる。(笑)


高速を下りてえびの高原に向かう山道に入った頃には空はすっかり晴れていた。
新緑の若葉が逆光に透けてキラキラ輝いている。
少し冷たい風が気持ちいい。

しかし、僕にはそれを楽しむ余裕が残されていなかった。
は、腹が痛い…
そう、ホテルでアホほど朝食を食べ、そのまま出てきたので
お腹が痛くて痛くてやばかったのである。(きちゃないなー)
高速道路以上にアクセルを踏む。ベタ踏みだ。
しかし、ヴィッツなどの小排気量車の最大の弱点は、高速巡航よりもむしろ山道の登りにあるのだった。
ま、前に進まん。ローギアにしても遅い。。。(脂汗)

人・車とも息も絶え絶えになりながら、なんとかえびの高原のゲストハウスみたいなところに着く。
ふぅ…
時は既に11時半。
ここから3つの池を回るハイキングコースがオススメらしい。
「標準所要時間…約90分」とある。
ふむふむ、じゃあぐるっと回って帰って来ても13時か。ご飯はそれからでええなー。
お茶のペットボトル2本をカメラバッグに突っ込んで出発…

…したら5分で息が切れた。
おい。
け、結構きついぞ、この遊歩道。。
おれの体力大丈夫か?
いや、きっとこの遊歩道は10kgもの荷物を肩から斜め掛けにして歩くことを想定した道じゃないんだ!!
そう自分に言い聞かせながら車までUターン。
フィルムカメラとフィルムを全部車の中に放り出す。
58mmF1.2も使わへんわ。置いてこ!!

6kgくらいに軽量化されたカメラバッグでなら遊歩道は楽勝だった。^^v
行き交うハイカーの人たちと挨拶しながら進む。
街であったら挨拶なんてしないのに、山で会うとなぜか自然に「こんにちは」と言える。
不思議だけどちょっと好き。

ここはつい最近まで活動していた火山らしく、その影響か倒木や立ち枯れした木が多い。
聞こえてくるのは鳥の鳴き声と虫の羽音。
自分の足音とハイカーさんの挨拶の声。
そして鳴り響くシャッター音…



な、なんやここは!!燃えるーーーーー!!!!!





そう、僕は倒木フェチなのだった。。。

生い茂る下生えに横たわる倒木。
その上にびっしりと生える苔。
そこに木漏れ日が降り注いでいる。


ぬおーーーっ!!なんやねん!!
やばいこれ、これやばい!!
うっきょーーーー!!



1歩ごとに写真を撮る感じ。
いやむしろ同じ倒木に「連写ですか?」くらいの勢いでシャッターを切りまくる僕。
あぶねー、さっき置いてくるのをフィルムカメラにして正解やった!
こっちにフィルム持って来てたらすぐ使い果たして後悔するところやったわ。^^;

そうして1つ目の池に到着する。池って言っても結構大きい。
ここまでで全行程の約1/3。
時計を見ると、その時すでに1時前だった。

…おい。
標準所要時間かけてまだこんなところかい!!

そう、僕はカメラを持っている時の自分が「標準」からかけ離れたところにいるということを忘れてしまっていたのだった。


そこでちょっと悩んだ。
進むべきか、引くべきか。
体力的にはまだ余裕だけど、空腹感が忍び寄って来ている。
このペースで進めばあと3時間はかかる計算だ。到着16時かよっ!!
引き返したらさすがに同じところをそんなバカバカ撮らへんやろうから、1時間くらいで戻れるはず。


しかし、ちょっと迷ったが僕は前に進むことにした。
ここまで来て中途半端で帰ってたまるか!!
男ならば、倒れる時は前のめりっ!
毒を食らわば皿まで舐めろっ!!
倒木の横に屍をさらしてやるっ!!!(大げさ)

そう、それは食欲を写欲が上回った瞬間だったんだ。
(でも朝ご飯をあんなに食べてなかったら無理だったと思う。^^;)



その先の遊歩道は倒木エリアを抜け、新緑エリアに入った。あ、ちょっと写欲が落ちたかも。(笑)
少し歩くペースを速めながら、それでも結構な枚数を撮りながら遊歩道をガシガシ進んだ。

結局ゲストハウスに戻って来たのは3時半。
標準タイムの約2.7倍の時間がかかったのだった。
あー、でもおもしろかった。^^



しかしさすがに腹は減る。
減りすぎてもう空腹感もなくなった。(笑)
ゲストハウスでなんか食べて下山しようかとも思ったけど、ちょっと思い直す。
そう言えば宮崎まで来てチキン南蛮を食べたのは、昨日ツムさんからもらった一肉(笑)だけなのである。
それはいかん。ミーさんにもチキン南蛮を食べろと言われて来たのだ!

ということで、まっぷる宮崎でチキン南蛮がおいしそうなお店を見つけてカーナビにインプット!
(まっぷる、ここで初めて役立った!)
チキン南蛮を食べるべく、ヴィッツは疾走するのであった。

高速を宮崎に向けて走りつつ、心と胃袋はすでにチキン南蛮一色である。
オラー、どけー!
チンタラ走っとったらくらっしゃげるぞ、ボケ!!

讃岐弁でトラックを煽りつつぶっ飛ばすヴィッツ。(笑)


しかし、神はチキン南蛮と僕の間の赤い糸を無情にも切ろうとするのだった。
「←西都 ↑宮崎」の表示を見てしまったのだ。
西都?ここから西都に行けるん?(ニコテン会場は西都)
ジャンクションまであと3km。

ここでチキン南蛮に支配されていた心がニコテンに振れる。
昨日たっぷり見たけど、まだなにか見落としているような気がする。
もう1回見た方がいいような…いや、見たい!!

ニコテン派の心とチキン南蛮派の胃袋が僕の中で激しくせめぎ合う。
ぬおおぉぉぉぉぉーーーっ!!
アクセルは踏み込んだままなので、ジャンクションは迫り来る。
うおおぉぉぉぉーーーっ!!

直前まで悩んだ僕は意を決し、左へのウインカーを点滅させた。
ブレーキを踏み込み、左へ急ハンドルを切る!!(後ろに車はいませんでしたよ。念のため)
ヴィッツの細いタイヤが上げる悲鳴を残し、僕は西都への道を選んだのだった。
さらば、宮崎のチキン南蛮ーーー!!(号泣)
(結局まっぷるは役立たずのままで終わる)


高速を下りた僕は今度は迷わずにニコテン会場へと向かった。
会場すぐ手前の茶畑に差し掛かった時、すごい空が広がっていた。
雲の切れ間から少し傾き始めた陽がのぞき、光が降り注いでいる。
これを撮りたいと思わなければ写真をやってるなんて言われへん!!

道の脇に車を停め、少し高くなっている茶畑の横までよじ登る。
オートコードを構え、露出を測り、ピントを合わせてさぁ、撮るぞ!と思った時。

後ろから鳴り響くクラクション。
やばっ、停めてた車が邪魔になったかな!?
…と焦って振り向くとそこには…


いつか、いや、昨日見たことのある軽自動車。
窓から覗く笑顔とカメラ。

そう、そこにはニコカーが止まっていたのだった。
うわっ、なんでここにおんねん!?
いつも撮るところは散々見られてるんだけど、油断してるところを見られたらめっちゃ恥ずかしい。
しかもホントにすごい空だったので、背中から「今夢中です」オーラがきっと出てたんだ。
顔が赤くなって行くのが自分でもわかる。
そこにカメラを向けてくるツムさんとRicoさん。

と、撮るなーーー!!


そんなアクシデントに見舞われつつも空を撮った僕は(撮ったんかい!)ニコカーの後を追いかけてギャラリーへ。
昨日以来のニコちゃんとツムさんとハク。
3月の大阪以来のRicoさん。
そしてRicoさんのお友達のM子さんとは初めまして。

ハクは僕の顔を覚えてくれてたみたいで、駆け寄ってきた。
足元にじゃれつくのでしゃがんだら、顔をベロベロ舐められる。
「女の子に顔を舐められるなんてしばらくなかったなぁ…」
僕のおっさんな台詞は女子たちに黙殺されたのだった。
(ほんっとーに誰もなんのリアクションも返してくれなかった。聞こえてなかったんか?くらいの勢いで。涙)

結局、Ricoさんを撮らせてもらったり、4人の記念写真を撮らせてもらったりしてる内に時間が無くなって、
展示はチラっとしか見れなかったんだけど。
でもこっちに来てよかったと思う。
チキン南蛮を捨てて後悔はない!!

ニコカーが出発してから15分くらい経って、僕もギャラリーを後にした。
でもものすごい空はまだまだ続いていて、運転に集中できひん。
ぐおー、撮りたい!!
ところどころで車を停めて空を撮りつつ、ゆっくり空港に向かう。

暗くなってから空港に着いて、でもまだ飛行機までは時間があったので、空港内のレストランでご飯を食べることにした。
チキン南蛮!!(諦めたんじゃなかったんかい)

見つけたレストランに入ってメニューを見る。
が、しかし、そこにチキン南蛮は載っていなかったのだった。
ぐおー、確認せずに入ってもうたーーー!!
やっぱり神様は僕とチキン南蛮との赤い糸を断ち切ろうとしてたんだ。。。

仕方ないので黒豚ヒレカツを注文する。それ鹿児島やん。(爆)
10時間ぶりのご飯は、それはそれはおいしいのだった。


…15分後にものすごい胃痛にやられたけどね。
10時間ぶりに食べる時には胃に優しいものを選びましょう。(>_<)




高校の野球部の遠征以来14年ぶりの宮崎への旅はとても楽しいものでした。
遊んでくれたみなさん、どうもありがとう!

しかし、心残りが無いと言えば嘘になる。
僕はいずれ宮崎を再訪するつもりだ。



待ってろ、チキン南蛮ーーーーーーーーー!!!(結局それか)





で、書き終わってから見返したら初日の日記と同じくらい長いねんな。(笑)


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