日々あんだら
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2008年01月26日(土) 8年ぶりの電話


学生時代に住んでた部屋の窓から。確かドイツ語のテスト前で徹夜明けの朝。
(Fuji APSレンズつきフィルム)


休日の出張にグッタリしながら羽田に着いて、そこから家へ帰る途中の乗り換え駅で。
手に持って歩いていた携帯がブルブルと震えた。
それまで何人かの人たちとメールをしながら帰って来てたので、そんな誰かからの返信だと思ったんだけど、
メールだったら3回で止まるはずのバイブが止まらない。

ん?と思って見たら電話で、ディスプレイに表示された番号は登録されていないものだった。
誰やろ?と思いながら電話に出る。

「…はい」
「もしもし?H田ですけど!」
「…誰?」

僕の知り合いでH田という男は1人しかいない。
大学の同級生で、でも卒業以来もう8年も連絡一つ取っていない。
まさかね。

「○○大学にいたH田です」
「おー、お前か!!なにしてんの!?」

まさかのそのH田だった。


今日、大学の同級生が6〜7人集まって飲んでたそうで、
みんなで「hideはどうなった?」「電話してみよう」ってことになったらしい。


「で、みんなって誰?」
「さて、誰でしょう?(笑)」
「わかるか!!」

H田は酔っ払ってるみたいではぐらかす。
懐かしい顔がいくつも脳裏に浮かんで、多分あいつらだろうな、と思ったけど
なぜか口にはしなかった。
そう言えばあの連中(僕含む)は飲んでて酔っ払ったら友達のところに名乗らずに電話して、
大騒ぎして切るのがいつものパターンだったなぁ。

「じゃあ一人ずつ代わるから当ててみて!」

これもいつものパターン。
そして電話を代わった誰かが

「…もしもし!さて誰でしょう」
「わかるかい!!」
「お前の隣に結構乗ってたで」
「M田?」
「違うわっ!」
「…誰?」
「お前の恋愛相談にかなり乗ってやってたのに」
「…(その話をここでむせ返すかー!)」
「大学卒業間際ぐらいに」
「H井か…」
「正解!」

それ以上その話を広げられない内に名前を呼んでみた。(笑)

次の相手はモロ東京弁だった。
「ひさしぶりー!元気にしてるの?」
「誰?」
「わかんない?」
「そんな作った口調でわかるかい!」
「そんなことないよ。これ、自然だよ。あははは」

ウチの大学は大阪である。こんなキショイ東京弁を喋るやつなんていなかった。
(※東京弁がキショイわけではなく、彼の東京弁が不自然でキショかったということです。)
しかし、その笑い方に聞き覚えがあった。

「…M苫か?」
「あ、わかった?」
「うん、その(心のこもってない)笑い方、変わってないなー」

(  )は心の中の発言です。(笑)


次のやつは一発でわかった。
「アテンションプリーズ♪」
思いっきりカタカナ英語で言いやがる。

「M田か」
「お、わかった?」

わからいでか。
こいつは今、某航空会社のパイロットなんやもん。(笑)

「今ちょうどお前のところの飛行機に乗って帰って来たところや」
「ご利用、どうもありがとうございます!」



次は女の子だった。
「もしもし、元気?」
「元気やけど…誰?」

聞き返したら声が遠くなり、最初のH田がまた出てきた。

「自分と話すの恥ずかしいんやって」
「なんやそりゃ?てか誰やねん?」
「自分が昔好きやった子やで」
「いっぱい居すぎてわからん。(笑)」←ウソです
「残念ながらもう結婚してるんやけど。(笑)」
「いや、別に残念やないねんけど。(笑)」
「細身で綺麗な子」

だんだん鼓動が早くなって行くのがわかる。
学生時代、みんなに隠れて付き合ってた子と特徴がかぶりまくり。(笑)
いや、でもみんなはそれを知らんかったはずやし、このメンバーの中に彼女がいるのはちょっと想像できん。
…あ、でもH井だけはそのこと知ってるんやったっけ。。。
いや、まさか…でも…

とかものすごい勢いで脳がフル回転する。

「T木さん」
「なんや」

拍子抜け。仲の良かった子だけど、確かに綺麗な子だったけど、好きなわけじゃなかった。
てか、別に細身ちゃうかったぞー。(←失礼)

「今、子供が6人いるらしいで」
「それはウソやろ」
「ばれたか。(笑)」




そう言えばなんでやつがおれのことを恥ずかしがるねん?とか疑問に思ってる内に、
電話は次の相手に渡る。

「もしもし?誰かわかる?」
「だからわからへんっちゅうねん!!」
「ナントカブクロってやつやけど。(笑)」
「N袋か!!!(笑)」

こいつは非常に変わった名字の持ち主で、学生時代にバイト先で自己紹介した際、
先輩に「で、本名は?」と言われたという輝かしいネタ…じゃない、哀しい実績を持つ。
就職活動の時にはとりあえず名前が掴みになって話がしやすかったらしい。
人間、何が災いして何が幸いするかわからない。(笑)


しかしこのメンバー、あの頃仲の良かったメンバーがだいぶ揃っている。
前に書いた、『偽四万十ツアー』のメンバーでいないのは、僕ともう1人だけだ。
ん?そういや僕が知ってる限り、H井とT木さんとN袋は東京じゃなかったはずだ。


「ところで今、どこで飲んでんの?」

ちょっと不思議。ところが、

「銀座」
「マジで!?」
「自分いまどこ?」
「新木場…」
「ホンマに?今から来る?」
「行ってもいいけど、行ったら帰られへん。誰か朝まで相手してくれるなら行くけど」
「誰もいてへんな」
「やろ?」
「まあこのメンバーでちょくちょく飲んでるからさ、次は自分もおいでや」
「おう、行く行く!誘ってー!」


そう言って、久しぶりの電話は終わったのでした。




このメンバーで飲んでて、今までおれははみごやったんかー、ってちょっと拗ねかけたけど、
冷静に考えたら、社会人1年目の5月に自分が携帯の番号変えたんやった。
それでみんなと疎遠になってしまってたのか…^^;
それを8年ぶりに僕のことを思い出してくれて、こうやって電話をくれたのはすごく嬉しかった。
そりゃ電話してる間に電車を1本逃してしまったり、次の電車が来るまで手と耳がちぎれそうに痛かったり、
そんなことなんか全然気にならないくらいに。

今度、みんなと会うのが楽しみです。
みんなおっさんになったんやろうなぁ…(←お前が言うな!)


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