日々あんだら
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SRT101 + MD50mmF1.4 + KODAK GOLD100 (f1.4、1/8秒、手持ち)
先日、パラボラで行われた『キャンドルナイト』の日のことである。 その日、「お湯係」兼「花束用包装紙調達隊長」兼「写真係」に指名された僕は、 出発を前にカメラをなににするかについて頭を悩ませていた。 候補はSRT101かXDに50mmF1.4とISO1600フィルムを組み合わせるか、 手ぶれ補正機能がついたα-7Dにするか、であった。
当時、AF28mmF2レンズはまだ手に入れていなかったので、α-7Dで一番明るいレンズはF2.8となる。 SRT101/XD用の50mmF1.4に比べると2段暗いが、α-7Dの手ぶれ補正機能の効果が約2段。 ISO感度を同じ1600に設定すると、レンズのF値としてはほぼ同等と考えることができる。
ということで、後はどのカメラが(手ぶれ補正なしで)一番ブレにくいのか、それを比べて決めることにした。
キャンドル光の中で写真を撮ったことはないが、恐らくISO1600・F1.4で1/8秒か1/4秒くらいだろう。 3台のカメラを全て1/8秒にセットして順番に何回か空シャッターを切ってみる。
その結果、ブレにくさの順番で言うと、SRT101>α-7D>XDであった。 SRT101とα-7Dはそれほど差はないが、XDはボディが軽い分ミラーショックがはっきりと手に伝わってくる。 1/8秒ではまず間違いなくブレるだろう。 α-7Dもボディが重い割にはミラーショックも少し感じられるし(ミラーが2枚構造になっているから?)、 あとシャッターボタンのストロークが長いためか、レリーズの瞬間のホールディング感も少し悪い気がした。 こちらも、手ぶれ補正の恩恵なしで1/8秒は厳しい気がする。
これら2台と明らかにちがったのはSRT101である。 ミラーショックが全く無いことはないのだが、先の2台に比べると雲泥の差である。 伊達に重たいわけではない。 きっちり脇を締めて構えれば1/8秒でもブレた感じは全くしない。 そういえば以前、膝をついて息を止めた状態なら、1/2秒でもほとんどぶれていなかったことがあった。 (少なくともL版プリントではブレが目立たない状態)
当たり前だが、「カメラによって手ブレしやすさは変わる」ということを改めて実感した日だった。 「スローシャッターのhide」「ブレない男」などとネタで恥ずかしい異名を名乗ってはいるが、 それももちろんカメラ次第なのである。
ちなみにもう1台、ものすごくぶれにくいカメラを僕は持っていて、それはデジカメのDiMAGE 7Hiだ。 レンズシャッター式なのでミラーショックは当然ないし、シャッターのストロークもちょうどいい。 軽いのだがグリップやカメラ自体の形状が悪くないのでホールディング感もいい。 ワイド端の28mm相当ならば、1/4秒とか1/3秒でも「普通に撮れる」感覚だった。 (ちなみにこのサイトの一番最初のTOPフォトは手持ちで1/4くらいだったと思う) まあこのカメラは開放がF2.8だし、頑張ってもISO200までしか実用にならないし、 暗いところではAFもMFも全く合わないので、暗すぎる場所では使えないんだけど。
こう考えると、どんなカメラかも全く知らずに「とりあえず安い」という理由だけでSRT101を落札したのだが、 結果として初めて手にする銀塩カメラとしてはかなり正しい選択だったのではないかと思う。 ファインダーが見づらいという欠点こそあるものの、 ・安い。 ・最小限の機能しかないが、操作系がシンプルでわかりやすく、初心者でも迷うことがない。 (僕も初めて持った銀塩カメラだったにも関わらず、説明書無しでもほとんど迷わなかった) ・露出計が直観的に理解でき、絞りとシャッタースピードの関係を学ぶのにいい。 ・持ち運ぶには少し重いが、構えるとちょうどいい重さで、手ぶれもしにくい。 ・巻き上げの感触やシャッター音がよく、写欲を刺激する。 などなど。 もちろんもっと安いカメラも、もっとわかりやすいカメラも、もっとホールディングがよくて手ぶれしづらいカメラも、 もっとフィーリングのいいカメラも存在するのはわかっているが、 それらがバランス良くまとまっているという点で、このカメラは素晴らしいと思う。 (もちろん僕の主観です。きっと世の中の大部分の人の評価はここまで高くないと思うけど…^^;)
余談だが、僕のSRT101には、マップカメラで買ったソフトレリーズを着けている。 (あ、チーム101は3人とも同じの着けてるな。笑) このソフトレリーズ、こんなに小さいパーツでなにが変わるの?と思うのだが、その効果は絶大である。 シャッターボタンが小さな(細い)カメラを使っている方は騙されたと思って着けてみて欲しい。 2〜3回空シャッターを切れば、その違いはすぐにわかるはずだ。 (特に縦位置で撮影する時に効果が大きいように感じる。) 冷静に考えたら、シャッターを切る瞬間に一番力がかかるのはシャッターボタンなわけで、そこを押しやすいように改良することで手ぶれ防止に効果があるのは当然なのかもしれない。 手ブレに悩まされている方は、一度試してみる価値はあると思う。 マップカメラ価格は1個800円、3個で2000円です。^^
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