甘えた関係

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2002年04月28日(日)
共犯関係からの離脱
外でご飯を食べているときに、箸だと、使っていない左手の存在がひどく気になる。
家で食べるぶんには、左手のことなんて気にもとめないのに、外食を共にする相手が気のおけない関係だとしても、左手の存在が、ひどく気になる。
だから、外食をするときは、なにがいい?と聞かれたら、ナイフとフォークまたはスプーンを使う料理を、希望する。
それでもたまに、つまり、聞かれない場合で相手が希望する場合、箸を使う料理を食べに行くときがある。
右手で箸を使っているせいか、テーブルにもたれかかるようにくたりと置いていある自分の左手が、無駄のような気がして、何もしていないのがさぼっているような気がして、
食べていても、料理の味や彩りとかよりも、左手の存在が気になる。
だから、外で食べているときにだけ、あたしは、左手を、箸をつかっている右手の下にかざすのだ。
それは、テーブルクロスを汚さないためでもなく、膝にしいてある白い布を汚さないためでもなく、マナーだからでもなく、左手を使うために、左手をかざす。
だから、箸からこぼれおちたのが左手の上に落ちると、顔はヤダナァとしているくせに、全員ではないけれど、左手はこっそりとよろこんでいる。
よろこびながら、左手は、おしぼりに汚れを渡して、また、右手の下に居座る。

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